ウッドレジン 753WORKS〈ナゴミワークス〉
作家とそれを見てくれた方との間で紡がれていく物語を纏めたマガジンです。
デザフェス当日の注意事項や簡単な流れについて記載しております。 事前整理券をお持ちの方や展示品をご覧になる方は一読お願いいたします。 ブースについて 5月19日 南館4F P-305,306(Sakuruiブース内)にてお待ちしております。 会場は東京ビッグサイトです。 入場にはチケットが必要です。前売り券を買っていただくと少しお安くチケットが買えますのでぜひご活用ください。(詳しくはデザフェスHPまで) 当日について 当日は753WORKSのXにて番号でお呼び出しい
ひとつの結晶には、無数の物語が詰まっている。 私の手に至るまでにどれだけの旅路をくぐり抜けてきたのだろう。 それはひとの魂に、それぞれ別の傷が刻まれていることとよく似ているものだ。 ――旅商人モルの日記より 1、 十年来の親友であっても、知らないことは沢山ある。 モルは日記帳にそう書きつけた。 親友はモルの目の前で皿を抱えて、誰にもこの腸詰め(ソーセージ)とふかし芋(マッシュポテト)は渡さない、奪おうとするならタダで済むと思うな死ぬ気で来いよ、という殺気を放っている
ギルド指定禁足地の一つ、ヤイバガナ大樹海の守護者を討伐後、付近に現れる素材。 守護者が再生するまでの間、討伐に関わった者のみが採取できる。 森を表しているかのような色合いからこの名がついた。 魔法の触媒として最高の効果を持っている。 守護者を討伐。何とも違和感のある言葉だ。護る者を失えば森は死ぬ──それが道理のはず。 私の言葉に、オサはため息混じりに頭を振った。 「大昔のゴーレムでな。起動して暫くすると暴走する。術式が古すぎて保守すらできん。だから力づくで止めなきゃならない
大陸全土から採取できる煌石の一つ。 発生には精霊が関わっているとされている。 地域により色合いが微妙に変化し、特にボッケニアから採取される紅煌石は、色合いが美しく人気がある。 宝飾素材として使われることが多く、煌石を贈ることは愛や友情の深さを表すとされている。 愛、友情か・・・欲しかったわよ。ええ。とても。今はもう、なんとも思わないのだけれど。 〈泡沫美月〉
砂漠地帯の遺跡から発掘された三角形の素材。 使途は不明だが、微弱ながら魔力を宿しているため、何かしらの儀式などに使用した可能性があるとされている。 研究対象の発掘物のため流通には限りがあり入手は困難。 三角。 三角三角三角。 目に入る物すべて三角形。頭がおかしくなりそうだこの王墓。 見ろよ。神様も三角なら魔術回路も三角だ。 早くラミッドストーンの適合者を見つけてくれよ、なあ。俺の命がもってる間に三角の謎を解いてくれ。 ……げっ、爪まで三角になってきやがった! ──伝令蝶に託
海の力を閉じ込めた素材。 非常に強力な水の魔力が宿っているが、石が主人を選ぶため、この石を扱える者はごく僅か。 採取の難易度が高いことも相まって伝説級の素材とされている。 特定の言葉を発することで力を開放し、本来の力を発揮する。 開放ワード:「氾(ひろ)がれ海封石」 「ししし師匠ぉっ!」 何じゃ騒々しい。 「海封石を売ったんですか!?」 おお財政難じゃ。 「まさか開放鍵語は──」 教えた。 「ば、ばっ」 師に馬鹿と言うか阿呆。石が行きたいと言うに止められる訳がなかろ。それに
人や動物を誘き寄せ捕食する肉食植物の素材。 実からは強力な魅了の魔法が常時放たれており、近寄ったが最後、蔦によって幹に固定され養分となる。 採取には高い魅了耐性が必要。 採取後は実というより鉱石に近くなり、魅了魔法が消える。 別名「アンタッチャブルオパール」 未加工品は接触不可。この結晶様果実の一部には「本体」が混入している。 肉食植物が多様な生物を誘引できるのは、彼らが無害に見せかけた偽果を渡すことで多種族に接触し、精神系を模倣しているため。 仕入れの際は偽果を識別できる
マギアス魔法帝国が開発した魔力の通りやすい結晶。 結晶色により通りやすい属性が変わり、対象属性の魔法効果を上げる働きがある。 装身具にすれば杖の代わりとして使用できるため、冒険者を中心に非常に重宝されている。 製造方法は魔法帝国の機密事項であり一切不明。 熟練の魔術師ほど小さな装身具を好むもの。概して彼らには敵も多く、請け負う仕事も複雑を極める。 小さな魔道具を手に入れたならば、ゆめゆめ疎かに扱うべからず。 その小さな耳飾りのなかには、火竜の肺活量をも超える膨大な魔術式が込
モジェ樹海中央部にあるセレル山の頂上から、半月の夜にのみ採取できる素材。 月の女神からの贈り物と言われており、多種多様な色が存在するが、それは女神の感情などを表しているとされている。 半月状で採取されるが、それ以外の形に加工すると砂となり消えてしまう。 女神様が半月を下さるのはな、まぁ儂らが半人前だからじゃろ。人間は死ぬ。神様のように永遠には輝けんでのう。 その代わり女神様はこうも仰る。 「足りないと思うからこそ、あなたは強くなるのよ」 とな。 お主にはまだ伸び代がある。満
複数の色が混ざり合い不思議な雰囲気を醸し出している石。 大陸各地で採取することができるが、同じ混ざり方をするものは1つもない。 3色以上混ざっていることが特徴だが、何に影響されているのかは一切不明。 これで9つ目。本当に同じものが無いわね・・・。これは、学会に結果報告したら、幾らか援助がもらえるかもしれないわね。・・・やってやろうじゃない。 〈泡沫美月〉
箔のような物質が内包されている石。 箔や石の色は多種多様。 『桜告石』のように特定の地域からしか採取されない色もあり、そういったものは別の名がつき、価値が高い。 主に装身具に加工され、貴族や上級の冒険者などお金に余裕がある者が買い求める。 本当に、いつ見てもきれいだよね・・・と、早く加工しないと、依頼の時間に間に合わないや。 私はもう、「貴族」じゃないし。 〈泡沫美月〉
溶岩地帯を切り抜いたかのような見た目をしている結晶。 溶岩の流れた跡から発見され、極めて強い耐熱性がある。 結晶を身に着けたものを熱などから守る効果があるため熱帯の地方や、火山地帯に行く冒険者などの必需品となっている。 石商ギルドでは海図を囲んで男たちが論戦を繰り広げていた。貿易船の話であれば一枚噛みたいものだと覗き込むと、海は海でも溶岩海の地図であった。 クリスタルの発見には規則性があり、火山の神が謎掛けをしているのだとか。人と神の知恵較べ。豊穣な物語が結晶している。 ─
透き通った結晶と石のような結晶が一体化している素材。 モジェ樹海で採取できることからこの名がついた。 木が付着しているものが稀に発見されるが、これは発生段階で付近の木を巻き込んだ結果だと考えられている。 モジェライトの生成原理。覚書。 「樹海の魔力源泉は地下にある。それを根が吸い上げ葉で吐く。霧が深いのはそのせいだ。結晶の石の部分が霧を濾過し、濾過された魔力が染み出てこごる。そうして透明な伴侶ができる」 濃霧の中で結晶を探すには優れた職人の目が要るという。 ──旅商人モルの
植物や風の色を内包しているかの如く様々な緑が見られることからこの名がついた欠片。 主に古代の神殿などで発見される。 祭壇のような場所から見つかることが多く、一説には風神への祈りに使われていたとされている 古代の書物にも記載があるが、当時の採取場所も含め謎の多い素材。 Q:あなたにとって風神の欠片とは? A:ロマンだね。古王国の終焉とともに結晶の製法は失われちまった。けんど、俺が一番謎なのは研磨士どものギルドのことよ。アイツらだけは全部知ってるみたいに、上手に欠片を扱いやが
遥か彼方、冥王の住まう星から飛来したと言われている欠片。 星降の荒野にて稀に採取される。 噂では冥王の住まう星はこの欠片と同じ色合いだと言われているが、真偽は不明。 その美しい色合いと不思議な雰囲気は貴族や冒険者、学者など様々な人を魅了する。 伝承によれば、冥王が住む星は光を喰うと言う。 星の欠片に宿るのは冥王の引力から逃れた光の姿。身を寄せ合うように集った迷い子。 故に、この高貴な結晶は持ち主を高みへと引き上げるのだろう。 結晶を持つ人々の力が集った時、光は遠き故郷へ帰れ
初夏を告げる風とともに新緑が芽生えた植物付近の地中から採取できる石。 角度によって煌めく物質が内包されていることからこの名がついた。 採取できるのは初夏の季節のみであり、初夏が終わると幻のように消え採取できなくなる。 もう、こんな時期か。 そろそろ、この石の採取依頼が来る頃ね。この時期にしか採ることができないから、結構忙しくなるのよね。 ・・・ねぇ、いいでしょ?何がって・・・、分かってるくせに。 〈泡沫美月〉