日本語教育能力検定試験を振り返る 5/7 -勉強時間編-
ここまで連載記事を熱心に読んでくださっている方なら、「日本語教師になるにはどうしたらいいか。」なんて、すでに検索済みかもしれないが、今回のテーマである勉強時間について情報提供するためには、改めて紹介する必要があるので、最初は軽くおさらい程度にお読みいただきたい。
そうでない方も、「そんな条件があるのか」程度でスクロールしていただいけたらと思う。
日本語教師になるための条件として、文化庁が定める基準は以下の通り↓
「等」が気になるところではあるが、いずれか1つを満たす必要がある。
単位や単位時間とあるが、普通の時間とどう違うのだろうか。
順番に見ていこう。
①大学
調べると、大学の単位は、1単位あたり45時間だそう。
この時間には、授業と、授業の事前の準備学修・事後の準備復習が含まれている。
つまり、
費用は国立や私立、学科などにもよるが、4年で220万~400万ぐらいだそう。
ちなみに私は大学で26単位コースを修了している。
26単位以上なので日本語教育科目として登録されている科目をカウントしてみたら38単位履修していた。
もっと言ってしまえば、登録科目以外でも、常に日本語教育に結びつけて考える癖が身についていたので、試験を受けた年度末で120単位修得した分を勉強時間に換算することもできる。
1,710~5,400時間。
うーん、なんともピンとこない...。
人生で1番ゲーム廃人と化していた頃の、ポケモンウルトラサンのセーブデータが113時間だったので、結構な回数のデータリセットをして遊べる。
いや、普通に回数で割れば良いのでは?
1単位=1科目ではないので、カウントに注意したい。
1科目は15回の授業で構成されているので、計算するとこうだろうか。
1コマあたり5.2時間。
1日2~4コマ入れていたので、3コマ分掛けて、授業のある平日5日を掛けて、土日を含めた7で割ると、1日の平均勉強時間が出てくる。
授業は、1コマ90分なので、上の時間から3コマ文引いた時間が、1日に行った予習・復習の時間。
大体授業がある期間の1日は約6.6時間勉強していたことになる。
あくまでも規定時間から推定しているので、実際は誤差があるが、結構な時間を費やしている。
ただし、これを検定試験の勉強と混同させてはいけない。
検定試験には検定試験の形式があり、それに合った勉強をする必要があるから。
②養成講座
一方、研修の養成講座は、1単位時間=45分と定義されている。
つまり、
こちらも通信タイプなのか、通学タイプなのか、実習がどの程度あるのかで価格が変動するが、その幅が大きい。
軽く調べた感じだと、半年~1年コースで10万~70万くらいと様々なようだ。
毎日1.7~0.8時間づつの進捗ということか。
大学の勉強時間と比べてしまうと、少なく感じるが、働きながら勉強すると考えると相当根気が必要。
これに関してはもう少し時間をかけて特徴を見てみたい。
また、講座を受けた方がいらしたら是非お話を聞いてみたい。
③日本語教育能力検定試験
では、連載テーマである日本語教育能力検定試験の合格のためには、いったいどれくらいの時間がかかるのだろうか。
完全独学だと、個人差があるので色んな方のスケジュールを覗いてみたいものだ。
私の場合は、カウントできた自習時間分で、52時間45分。
計算がとても大変だった。
前回投稿した勉強道具編の勉強記録帳を見返してみたのだが、まあ酷かった。
今と比べて雑さが浮き彫りである。
それだけ手間がかかるのだが、きちんと細かく記録することを再度勧める。
モチベーションとプレッシャーにより、勉強のペース配分ができるから。
アプリなら勉強した時間を入力すれば自動計算してくれるので、そちらを使ってもいいかもしれない。
ただ、私のスマホには誘惑だらけなもので溢れているので、手書きで付けていた。
意志が強い方や、ホーム画面を整理して使いこなせる方はアプリが向いているかもしれない。
細かい内訳を見ていこう。
...お か し い。
これが独学1発合格の人のスケジュール???
たったこれだけ?
1日平均0.27時間。
30分もやっていないのか。
授業と課題に追われていたのか。
授業を真面目にこなしていたからなのか。
思った以上に少ない。
そして、肝心の9-10月なのだが、記録が残っていない。←
8月も2日で丁度記録帳が終わってしまったので、授業がないはずなのに、こんなことになっている。
ノート自体が無いので、捨ててしまったか、そもそも買っていないかのどちらかである。
ただ、1つ確かなことは、この試験間近な大事時期だというのに、ほとんど勉強した記憶がないということ。
なぜなら、大学の授業が終わって自由な時間が増え、やってみたかった動画編集を始めて、ハマってしまったから。
...本当に良くない。
動画編集はものにもよるが、初心者が30秒作るのに何十時間もかかる。
試験間近に新しいことに挑戦するなんてセルフハンディキャップ、皆さんは絶対に真似しないように。
記録帳の代わりに、黒歴史であるインスタグラムのストーリーズアーカイブを覗いてみると、9月中旬、試験までの日数カウントが投下されていて、「勉強アカウントか?」と見せかけ10月に突入すればQuizKnock様の4周年がどうとか、コラボカフェがこうとかお祭り状態で、ピカチュウ、イーブイ、カメックスの雑な落書きが並んでて、試験2日前には「屈葬!!!」とか叫んでいる。
10月25日 8時36分、試験当時になったらなったで、「ちょっとクリスマスプレゼント予約してくる♪🎁」だと!?
会場へ向かう電車内で何を呑気にクリスマスツリーを並べているんだ!🎄!🎄!🎄!
近くにいらした2名の奥様が「ね〜、これ絶対出るよね〜」と焦りを含んだ小声で復習し、試験に備える中、オーナメントを垂れ下げてトナカイを走らせている🦌✨️✨✨️✨✨️
教師になる人間が試験当日にインスタなんて随分ふざけているようにしか思えないが、存分に楽しもうとしていたのだと思う。試験を。
年に1度しかない試験。
日本語に興味を持って3年。
たくさん(?)勉強したし、準備が大変だった実習も乗り越えてきた。
独りじゃない。
みんな応援してくれている。
精一杯頑張って、楽しもう。
そう、試験当日はリラックスすることに集中していた。
慣れない場所に行くのだ。
落ち着いて解かなければならない。
実力は出せて80%がいいところだ。
せっかく受けるなら楽しもう。
大丈夫。私ならできる。
괜찮아. 나는할수있다!
↑当日の朝、頭の中はこんな感じ。
色々と混ざっているが、私を勇気づけてくれた数々の人の顔が今でも浮かぶ。
勉強時間は、大半が授業の復習時間で、ムラのある試験のための自習時間、そしてカウントできないほどの隙間時間。
合わせてもいい時で1日たった7時間程度。
うち、試験勉強の時間は1日平均0.27時間...!
それでも合格できたのは、共に励んだ仲間、支えてくれた多くの人がいたからかもしれない。
次回、感動の詰め合わせスペシャル。
お楽しみに。
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この記事を書いた人↓
✑ 猫さんの雑用係
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更新予定項目
① 試験結果編
② 試験目的編
③ 勉強方法編(参考書、問題集など)
④ 勉強道具編(文房具、アプリなど)
⑤ 勉強時間編 ※本記事
⑥ 勉強仲間編
⑦ 勉強する意味
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