見出し画像

ポスト・モダンアートをもう少し深掘り

夏休みの自由研究でとことんネタに詰まって、何かの空き缶に色紙を巻き付けただけのものを「貯金箱」と称して提出した人はいませんか?

ついでに「あれだけ長かった夏休み期間中の努力と情熱の結晶がこれか?」と先生に詰め寄られたときにこの作品が生まれるのにいかに苦心惨憺し、夏休み最終日に己の努力と情熱と才能の全てを注ぎ込んだ末に完成した稀代の傑作であるかを説明して先生に納得してもらった人はいませんか?

もし、それが出来た人がいたら・・・おめでとうございます。あなたは立派なポスト・モダンアーティストです。多分。それもかのマルセル・デュシャンを超える才能の持ち主です。多分。

ポスト・モダンアート・・・現代アートでは従来の常識で思い浮かぶ作品の出来とかアーティストの能力はそんなに重要ではなくて(不要ではないですよ!)その作品のどこが新しいのか、どうアーティスティックなのかを説明できる能力の方が重要になっているように思います。

こういう街角アートも350億出す人がいれば立派なアート。という事のようです。

空き缶に色紙を巻き付けただけのようなものを「アート」だと説明して、納得してもらえなかったマルセル・デュシャンの「泉」は作品展への出品を拒否され、ジャクソン・ポロックは見事に成功して自らの作品ひとつで350億円を稼ぎ出すことに成功しているのを見ると、より切実にそう思わざるえません。何しろ説得できるかできないかで、ン百億円も稼ぎだせるか1円も稼げないか変わってくるんですから。

もし自分で説明できなかったら、説明できる人を連れてくるというのでもいいみたいです。ジャクソン・ポロックの場合も本人が「この絵は350億円だ」と言ったのではなく、周りの人たち。つまりを流通させている画商や画廊のオーナーなどのキュレーターたちが「これは新しい芸術だ。350億円の価値がある」と言っているように思います。

適当に撮ってみたこの写真もガチのアーティストなら「アート」だと説明できる?

素人の自分からすれば、「これが俺様の芸術だ」とハッタリをかませられる人か、口八丁手八丁な営業担当がいれば誰でもアーティストになれるような気がするのですが、どうなんでしょう?一回本物のアーティストに話を聞いてみたいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?