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グルコーストランスポーター1欠損症

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グルコーストランスポーター1欠損症&知的障害の子との生活。体調を保つために、糖質制限(ケトン食、修正アトキンス食)を続けています。てんかんもありましたが、発作消失から3年経ち、減…
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#障害児

義務教育の限界

義務教育の限界

ニンタは知的障害があるので、支援級に所属している。現在小学校4年生で、中学になってもそれは変わらないのだけれど、先日中学の支援級を見学する機会があり、そこでずっと私が我慢していた何かがバーンと弾けてしまった気がしている。



中学では、小学校よりも更に支援の手が薄くなると聞いていた。なるほど、言われた通り、交流級との行き来は減ってしまうし、規則も多くなる。

そして小学校よりも更に長時間になる

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3月26日はパープルデー

3月26日はパープルデー

「パープルデー」という言葉を知ったのは、うちの2番目の子ニンタが、てんかんの治療のために4歳で入院した時だ。

てんかんは、100人に1人という、そう珍しくない病気であるにも関わらず、あまり世間一般にその実情を知られていない。偏見もある。私もこどもがてんかんになるまでは、ほとんど知識がなかった。

パープルデーは、そのてんかん患者を応援する日であり、もっとてんかんの事を知ってもらおう、というキャン

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障害の受容

障害の受容

「障害者の親は、前向きで明るく頑張り屋さん」というイメージを持つ人がいるらしいのだけど、それは前向きで明るく頑張っている人が、発信力が強くて目立つからだ。

そして、その人達も、明るく頑張る以外の道がなく、強制的にそうならざるを得なかった、という事情があったりする。

障害の受容というのは、そう簡単なことではない。

うちの2番目の子、ニンタは障害と持病があって、その患者会で「障害受容の段階につい

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どんな記録も生きた記録

どんな記録も生きた記録

障害のあるニンタは療育手帳(障害者手帳の一種)を持っていて、それはごくたまに障害者割引で駐車場料金が安くなったりするだけのものなので、どうしても必要かと言われると、よくわからない。

でも、福祉サービスを受ける最初のときに必ずその手帳を見せるし、私が知らないだけで、手帳がなければ受けられないサービスもあるのかもしれない。

更には、学校やら療育やら、新しい場所に行ったとき、ニンタの状態を説明するの

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てんかん患者のお薬

てんかん患者のお薬

2番目の子、ニンタは知的障害があるし、グルコーストランスポーター1欠損症でもあるし、てんかん患者でもある。

今日はこの話の続き。



ニンタの場合、薬と食事療法が効いて、ありがたいことに現在てんかん発作はない。そして二年前から減薬も始めたのだけれど、これまたありがたいことに、減薬中に発作が再発することもなかった。

そして先日、二剤飲んでいた抗てんかん薬のうち、一剤を完全に終了することができ

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おかあさんは無料ではない

おかあさんは無料ではない

知的障害のあるニンタは、四年生。小学生の支援級に在席していて、支援級というのは知的障害、発達障害、身体障害、事情はさまざまだけれど、一年生の時は、たいていは親に付き添われて登校する。

そもそも支援級でなくとも、一年生だから、さあ、一人で歩けと言われてもなかなか厳しいもので、付き添ったり付き添わなかったり、家庭によってまちまちである。

ニンタももちろんそうで、新一年生の頃はランドセルを背負って学

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いざ、山村留学

いざ、山村留学

山深い無人駅に単線電車が停まる。降りる人も乗る人も居ないのに、この駅はなぜあるのか。

そういう秘境駅も存在する静かな村に、引っ越すことにした。私とこども三人、親子四人で。

往来のない駅こそあるものの、中心地にある駅や里は明るく、学校は建て替えたばかりで新しい建材の香りがする。児童数は少なく、中学生から小学生まで入り混じってサッカーをしているところに、私達親子も混ぜてもらって、見知らぬ訪問者に村

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障害児の学歴問題

障害児の学歴問題

去年書いて眠っていた記事が出てきた。
ニンタは四年生になったけれども、基本的に問題は解決していない。

でも、先生がニンタのために「理科・社会の単元まとめポスター」をたくさん作ってくれて、我が家のトイレの壁はそれらでびっしりになった。

今出来ることはやっている。先生も協力してくれていて頭があがらない。

現在はそろそろ中学の進学を考えなければならず、おそらく公立中学の支援学級に進学するのだろうけ

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