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銀河フェニックス物語 <ハイスクール編> 第一話(最終回) 転校生は将軍家?!

銀河フェニックス物語【出会い編】スタート版
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ハイスクール編 マガジン

 どうしよう。
 マフィアに連れていかれたのか? 殺されちゃうんじゃないのか?
 誰に相談すればいいんだ。警察か?

 オレがあわてていると、不良どもが、こわごわ聞いてきた。
「あいつ、一体何者なんだ?」
「何者?」
「先輩を一撃で、のしたんだ」
「え?」
 レイターの奴、あのマフィアをやっつけちまったのか。

 すごいけどそれって、余計にやばい話じゃないのか。

 こいつらによると、レイターは先輩ってマフィアを一発で倒すと、気を失ってるそいつを白豹会の事務所まで運ばせて、そのまま事務所に入っていったという。

16振り向き前目真面目逆

 おいおい、それじゃあ殴り込みだよ。 

 怖いが、ここまで来たら乗りかかった船だ。
「なあ、白豹会の事務所まで案内してくれ」

 いざとなったら警察に通報しよう。
 オレは通信機を握りしめた。

 マフィアの事務所は一本路地を奥に入ったところにあった。

 恐る恐る近づく。と、
「じゃあな」
 手を振りながらレイターが出てきた。

「レ、レイター。大丈夫か?」

n210少年ロッキー2後ろ目やばい

 オレは駆け寄った。
「あん? ロッキーどうしたんだよ。ちゃんとレディーを送っていったのか?」

 女共なんてどうでもいい。

「お、お前無事だったか」
「ああ、別に。けがした兄さん届けて、ちょっと挨拶してきただけだ」
 いつものレイターだった。怪我したようすはない。

「挨拶?」
「ゲーセンの中で闇両替や賭事やってんだから、白豹会に仁義切らなくちゃ、と思ってたところさ。ちょうど会長のアドナス親父がいたから、話付けてきた
「会長ってマフィアのか?」
「ああ。上納金払えってうるせぇから、ゲーセンの脱税を通報するぞ、って言ったら、お互い仲良くやろうって話になってさ」
 マフィアと交渉してきた、ってことか。交渉というより脅しだ。

 オレは驚いて言った。
「お前って、本物のマフィアみたいだな」
「えっ」
 オレの言葉にあいつがギクッと動揺したのがわかった。
「どうかしたのか?」
「な、何でもねぇ」
 珍しく青い顔をしている。自分がやったことの大きさにようやく気づいたんだろうか。

 オレは謝った。
「レイター、ごめん」
「あん?」
「お前残して逃げたりして」

「逃げた? レディーを送ってくれたんだろ」
「いや、オレは逃げたんだ」
 レイターは怪訝そうな顔でオレを見た。
「じゃあ、何でここにいんの?」

14レイター小@制服後ろ目やや口

「そりゃあ、心配で戻ってきたんだ」
「逃げてねぇじゃん」
「いや、そうじゃなくて」
「わっかんねぇなあ」
 レイターは首を傾げて不思議そうな顔をしている。

 オレはどうしてわかんないのかがわかんない。説明するのが面倒くさくなってきた。

 こいつ敏感なのか鈍感なのか、度胸がいいのか単なるバカなのか、まったく訳がわかんない。
 だけど、何でだろう、こいつと一緒にいると楽しい。
 退屈しない、ってこともあるが、それだけじゃない。

 多分、こういうのを気が合う、って言うんだろうな。
 何となく、長いつきあいになりそうな予感がした。   (おしまい)   <ハイスクール編> 第二話「花咲く理論武装」へ続く

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ティリー「サポートしていただけたらうれしいです」 レイター「船を維持するにゃ、カネがかかるんだよな」 ティリー「フェニックス号のためじゃないです。この世界を維持するためです」 レイター「なんか、すげぇな……」