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世界で一番小柄な民族 ピグミーの音楽 | アフリカ民謡5選

アフリカの大自然と共に育まれた民族音楽は人々を何度も虜にして来ました。
世界中の観光客に人気のあるピグミー族ですが、ジャズファンク、エレクトロニカ、クラブミュージックなどでその音が今なお使われ続けています。

アフリカの5つの地域

3000以上の多くの民族がアフリカ大陸に存在し、多様な民謡が根付いていますが、どうしても一括りにされがちです。
そこでまずは、東アフリカ、西アフリカ、中部アフリカ、南部アフリカ、北アフリカの代表的民族の音楽や踊りを見てみましょう。

1. マサイ族(Maasai)

マサイ族は日本でも視力が良く、飛び跳ねてるイメージで有名ですね。東アフリカに位置するケニアやタンザニア先住民です。

2. ズールー族(Zulu)

南アフリカ共和国で最大の民族であるズールーの踊りUkusinaは、しなやかな動きと迫力が合わさっていて素晴らしいですね。脚を大きく振り上げて行う躍動感のあるステップが特徴です。

3. ヨルバ族(Yorùbá)

西アフリカ最大の民族の一つで、主にナイジェリア南西部に住むのがヨルバ族です。アフロビートの発祥地、創始者フェラクティの生まれの地として知られています。
またヨルバ神話の信仰による白塗りのボディペイントは、近年ビヨンセのMVに採用されるなどして注目を集めました。

4. ザール信仰(Zār)

イスラム教が多く占める北アフリカのエジプトやスーダンでは、民間信仰としてザールと呼ばれる女性に対する悪魔祓いの儀式が行われています。
目が回るほど頭を大きく振る動きが特徴で、中東のベリーダンスにも影響を与えているとされてます。

5. ピグミー族(Pygmy)

ピグミーは、熱帯雨林の日照不足で身長が150cm未満へ進化した、世界最小民族の総称として知られています。
中央アフリカ共和国など一部では好ましくない呼称らしく、バヤカ、バカ、ムブディなど非常に多くの呼び名があります。

そして何よりも彼らの音楽は非常に美しいです。まずは聴いてみて下さい。

ヨーデルのような女性の歌声に、異なるリズムの手拍子と打楽器がポリリズムを生み出します。

さらに奥深いのがウォータードラミングです。現代のドラムは一人で行うためポリリズムは高難度になってますが、原始的なドラミングは複数人で行うため容易に複雑なリズムが生まれています。ピグミーは中でも類稀なるリズム感を持っている民族として知られています。



現代で使われ続けるピグミーの「音」

 ジャズ
1962年ハービーハンコックの作ったジャズのスタンダード曲「Watermelon Man」は、1973年にヘッドハンターズで洗練されたジャズファンクとなりました。

ウォーターメロン・マンのイントロとアウトロには、ピグミーの口笛をサンプリングしています。ファンクの泥臭さとジャズのクールさの接着剤としてピグミーの透き通った音は抜群に作用しています。


◆ エレクトロニカ
Up Bustle & Outは、アメリカのヒップホップの影響を受け、イングランドの港町ブリストルで発祥した音楽、トリップホップのアーティストです。
世界中の音をブレイクビーツとして使用しており、ピグミーのウォータードラミングを使った楽曲「Y Ahora Tu」は非常に印象的です。


 ベースミュージック
近年注目を集めてるクラブミュージック、EDMトラップは、HIPHOPのトラップのノリに、ダブステップの重低音、EDMやハードスタイルのキャッチーさを加えた音楽ジャンルです。
TroyBoiは中でもインドや日本をはじめ様々な国の要素を切りとった音楽を作っており、「Mother Africa」ではピグミーの声が聴き取れます。


まとめ

今回はピグミーを始めアフリカの伝統音楽を取り上げましたが、そこではサンプリング、ブレイクビーツとしての民謡の可能性を十分に感じれたかと思います。
日本にも様々な伝統音楽が残っています。もしかすると日本各地の民謡に乗ってクラブで若者が踊る未来が待ってるかもしれませんね。

よむよむ。

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