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森と樅
2019年2月12日 21:35
もうひとつの話を書こう。船の、進行方向の側の話を。雲がはいびすかす色に染まり始めた5時50分くらいに一旦話は戻る。船は、屋久島に向かって進んでいた。私は、懐かしいその姿を見ようとして船の進む方を幾度か確認した。けれども、それらしいものは見えなかった。開口一番、何と言おう? 屋久島は、私を憶えているだろうか・・・?そのうち、船の右後方では朝日が顔を出して、空が、海が、刻一刻とその表情
2019年2月11日 19:38
朝が雲に特別な色を塗り始めたのは、5時47分頃。この日、適度に雲があって朝は張り切っているようだった。雲も、嬉しそうだった。この先については、書きたいことが主に2つある。けれども、同時に書くのは難しそうなので、まずは船の右後方、種子島の側の出来事から書いてみる。雲は、一旦、はいびすかすの色に近づいたかと思うと、その後、次第に黄色が強めになり、金色へと変わっていった。6時8分22秒
2019年2月10日 18:42
船が、目を覚ました。だから、私も、目を覚ました。たぶん、そうなのだ。というのも、私は少しでも音がすると眠っていられない性分だから。写真が教えてくれたところによれば、翌朝私は4時40分頃には起きていた。まだ、“朝”なんて呼ぶのは躊躇してしまいそうな、真っ暗な時分のことだ。早起きは、苦手なはずなのに。その後、いつ船が動き出したのか、憶えていない。船は、元気な叫び声はあげずに、そっと
2019年2月7日 18:20
約束は、夕方だった。時間は、もう、覚えていない。鹿児島のイオンを出て、産業道路を通って港へ向かった。一通り手続きを終え、搭乗券を入手。これでもう、本当に大丈夫だ。ダッシュボードに券を置いて撮ってみた。16時55分・・・ピンクと白に塗られた船が、出発の準備をしている。いろいろ、出たり入ったり、せわしない。そばに積んであるコンテナが、だんだんギモーヴに見えてきた。これから、