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廃車寸前の愛車と行く!屋久島2

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今はもうサヨナラしてしまった愛車との想い出を、少しずつ綴っていきます。足取りは軽め、画像は重めです。
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#はいびすかす

屋久島との再会

屋久島との再会

もうひとつの話を書こう。
船の、進行方向の側の話を。

雲がはいびすかす色に染まり始めた5時50分くらいに一旦話は戻る。

船は、屋久島に向かって進んでいた。
私は、懐かしいその姿を見ようとして船の進む方を幾度か確認した。けれども、それらしいものは見えなかった。開口一番、何と言おう? 屋久島は、私を憶えているだろうか・・・?

そのうち、船の右後方では朝日が顔を出して、空が、海が、刻一刻とその表情

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思いがけない贈り物

思いがけない贈り物

朝が雲に特別な色を塗り始めたのは、5時47分頃。
この日、適度に雲があって朝は張り切っているようだった。
雲も、嬉しそうだった。

この先については、書きたいことが主に2つある。
けれども、同時に書くのは難しそうなので、まずは船の右後方、種子島の側の出来事から書いてみる。

雲は、一旦、はいびすかすの色に近づいたかと思うと、その後、次第に黄色が強めになり、金色へと変わっていった。

6時8分22秒

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出港、再び。

出港、再び。

船が、目を覚ました。
だから、私も、目を覚ました。

たぶん、そうなのだ。
というのも、私は少しでも音がすると眠っていられない性分だから。

写真が教えてくれたところによれば、翌朝私は4時40分頃には起きていた。まだ、“朝”なんて呼ぶのは躊躇してしまいそうな、真っ暗な時分のことだ。
早起きは、苦手なはずなのに。

その後、いつ船が動き出したのか、憶えていない。
船は、元気な叫び声はあげずに、そっと

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はいびすかす乗船。

はいびすかす乗船。

約束は、夕方だった。
時間は、もう、覚えていない。

鹿児島のイオンを出て、産業道路を通って港へ向かった。
一通り手続きを終え、搭乗券を入手。
これでもう、本当に大丈夫だ。

ダッシュボードに券を置いて撮ってみた。
16時55分・・・

ピンクと白に塗られた船が、出発の準備をしている。
いろいろ、出たり入ったり、せわしない。
そばに積んであるコンテナが、だんだんギモーヴに見えてきた。

これから、

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