『「異例を超えて異常」な夏の終わり』。2021.8.28.
土曜日は、午前9時前に出かける。
道路で、高校生と多くすれ違う。
男子高校生二人が並んで、笑顔で話しながら歩いていて、一人は、マスクを手で持っている。
暑い。
マスクをしていたら、熱中症になってしまう日になりそうだ。
マスクをする、ツエをついた高齢女性。
マスクをするジョガー。
こんなにマスクが当たり前になることが、日常になってから、1年くらいだけど、それ以上の時間が立ったように思う。
夏休みの終わり
駅まで歩く。
塾へ続くビルの階段を、登り始めている小学生らしき男子を見た。
1000円カットの店の前には、母親らしき女性と、2人の幼児と言えそうな男子二人がいる。
より幼い子が、自転車のチャイルドシートに座って、そこから体を少し伸ばして、まだ開店前の自動ドアのボタンを何度も押して、「ひらかない」と、女性に向けて、訴えている。
駅のホームに着くと、電車は行ったばかりで、誰もいない。
それから、だんだん人が増えて、次の5分後の電車が来るまでに、10人くらいになり、さらに増えた。
マスクから鼻を出している高齢の男性。
後ろから、ぷしゅ、という音。
レッドブルの缶を開けて、飲んでいる若い男性がいた。
夏が終わるような気がした。
怖いままの車内
電車が来て、電車に乗る。
1つの車両では、4か所くらい窓が開いている。
本当は、全部の窓を開けたいくらいだった。
都内の感染者が、1日あたり4000人が当たり前になっていて、それよりも、重症者が増えているから、それは、やっぱり怖かった。
今は、幸いにも、私自身は、感染していないけれど、感染したら、病院にも入院できず、家にいることになったら、本当にどうなるのかわからないし、そうなると、見える世界が全く違ってくるのだろう、と思う。
そんな想像をすることは、実際に自宅療養をしている方々には失礼ではないかとも思うが、どれだけ不安なのだろうと考えるし、病床をもっと増やしてほしい、と思う。
ぎこちない終点
車内で、せきの声が聞こえる。
そちらを向いたら、同じ人か分からないけれど、女性がせきをする。
その女性が、どうやらウレタンマスクのようで、微妙にざわざわする。
一駅着くごとに、人が増える。
次は終点に着くのに、やたらとブレーキを踏む回数も多く、減速を繰り返し、とてもぎこちないのに、慎重な感じで、やっと電車が止まる。
当たり前だけど、全員が降りていく。
一人、中年の男性が座って、寝て、起きる気配がない。
起こすかどうか、迷う。
以前だったら、肩を軽く叩けばよかったけど、今は触るのも難しいし、近くに寄って話しかけるのも、と迷っていたら、目を覚ましてくれたので、電車を降りる。
今日は周囲がゆっくり目に歩いているので、その流れから離れるように走ることもできず、だから、ちょっと焦りながらも、改札を出て、次の改札に入って、除菌アルコールは、今日も一人だけ使った。
階段を降りたら、まだ電車が止まっていて、少し走ったら、間に合った。
すぐにドアが閉まる。
車両の窓は全然、開いていない。
できたら、全部開けたい、無理なら、そばの窓くらいは開けたい。
スマホのライト
車両のすみで、黒いマスクをしているけれど、アゴにかけている男性がいる。
その正面にいる男性も、アゴにマスクをしているようだ。
手話で会話を始める。
口元が見えないと、わからなくなるのかもしれない。
窓を開けようとしたけれど、とても固くて、しばらく押したけれど、開けられなかった。
しばらく立っていたら、人が多く降りる駅で空いて、距離をとって座れそうだったので、座る前に、さっきから気になっていたスマホのライトを付けっぱなしの男性がいたので、少し近づいて、「ついてますよ」と言ったら、じろりと見られて、スマホをひっくり返し、またひっくり返して、操作をして、ライトが消えた。
無言だった。
ドアの上のニュース
ドアの上の小さな画面にはニュースが流れている。
日本人 国外退去
コロナで学級閉鎖
「異例を超えて異常」
待機児童 過去最低
児童虐待
高校生が育てました。
医療体制が、「異例を超えて異常」というニュースが一番、印象に残る。
そういえば、今週、給付金の「詐欺メール」が、初めて来た。
ワクチン接種
公共の建物で、今日もワクチン接種が続いている。
何人もの人が、ワクチン接種の案内のボードに従って、歩いていく。
その建物に、かなりスポーティーで、露出が多くて、海外のビーチにそのまま歩いていそうなカップルも、入っていく。
まだ夏だと思った。
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