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「冬晴れと、コロナ分類見直し」。2022.12.10.
冬の冷たい空気は、少し硬く感じ始める。
空は晴れて、気持ちがいい。
午前9時前に家を出る。
空は青く、雲が細く、冬晴れという言葉が頭に浮かぶ。
勉強
道路を歩き、駅に近づくと、急に学生の姿が目立ち、大勢とすれ違う。マフラー姿は女子学生が多い。
駅のホームに着いたら、今日は、なんとなく少なめで10人ほどしか待っていない。
電車が来て乗り込んだら、車両も人は少ない。
座席にも学生が多く、すみっこの席に二人の男子学生が座っていて、赤いシートを使って、文字を消しながら、それも一人の学生はその参考書らしき本の内容を言葉にしながら、ページをめくり、もう一人が、それについていくように黙って目を走らせている。
車内は静かで、彼の声だけが響く。
途中の駅でベビーカーの家族が二組乗ってくる。
アルコール
私鉄の終点で降りて、改札を出て、次の改札に入ろうとして、出発時刻を示す掲示板の数字が、20分以上前の予定を示したままなのが、目に入る。
おそらくは、何かあって遅れたのだけど、家を出る頃には、その情報はわからなかった。
改札を入ったところには、小学校にある大きさくらいの机があって、隅に太い輪郭で正方形が描かれていて、そこに消毒用のアルコールポンプが置いてあるのに、今日は、その四角から大きくずれていた。今も、私だけが使って、その後に、正方形の中に戻す。
ホームに降りたら、ちょうど電車が来た。
ダイヤが乱れているけれど、自分にとっては、いつもと同じ時刻で乗ることができた。
アナウンス
電車が走り出す。
スピードが上がり、落ち着いた頃、車内にアナウンスが流れる。
〇〇駅でホームドアの点検をおこなったため、24分ほど遅れて、△△駅を発車いたしました。遅れて、申し訳ございません。
柔らかく穏やかな若い男性の声だった。
窓が少し開いているのに気づく。今日は、さっきまで乗っていた私鉄の車両の窓については、どうなっているのかに気が向かなかった。
左右
次の駅で止まり、ドアが開くと人が乗ってくる。
若いカップルが乗り込んできて、まっすぐ進んで、立ち止まり、周りを見回して、両方を指差して、それぞれが左右に分かれて、空いている座席に別々に座り、女性は目をつぶって、すぐに眠ったようだった。
静かな車両のまま、進んでいく。
ワクチン
ドアの上の小さな画面では、ワクチン接種をすすめる映像が流れている。政府広報なのだけど、この映像は12月になってから、よく見るようになった印象がある。
駅に着いて、駅を出発するたびに、遅れたことをわびるアナウンスが繰り返される。
ずっと穏やかで柔らかい響きだった。
駅
目的の駅に着いた。
遅れたはずだったけれど、自分にとっては、いつもと同じくらいの時刻で降りることができた。
駅の改札の外の駅構内には、待ち合わせらしき人が多く、明らかに活気がある。
落葉
駅の外の道路を歩くと、並木のイチョウがほぼ完全に葉っぱが落ちて、枯れ木になってきている。
日陰を歩くと、寒い。
女性が前を歩いて行く。通り過ぎた樹木から、一枚、また一枚と葉っぱが落ちてくる。
靴音
歩いていると、後ろからコツコツという靴音が聞こえて、近づいてくる。
ヒールの音かと思っていたら、追い抜かれたのは、大柄な中年男性だった。革靴で、こんなにはっきりと音が響くことは、久しぶりに聞いた気がする。
青い空で、気持ちよく晴れている。
コロナ分類見直し
ここのところ、やたらと新型コロナウイルスの分類見直しの議論がされるようになった。もうインフルエンザ並みの扱いでいいのではないか。ということが「賢い判断」のように言われ出した印象がある。
だけど、医療体制が十分整った印象もないのに、これからの「第8波」で感染者だけでなく、死亡者が増える可能性については、どう考えているのだろうか。高齢者ならば仕方がない、という空気になっているように思うのは、考えすぎだろうか。
そもそも岸田文雄首相はコロナの分類見直しに10月まで慎重姿勢だった。それが第8波が現実化した今、なぜ前向きになったのか。まず国民に納得いく説明をしてほしい。
夕暮れ
午後4時過ぎ。いつもよりも少し遅い時刻に用事が終わり、朝降りた駅へ向かう。
少しずつ暗くなってくる夕暮れの時間帯。
本当に穏やかで平和な夕方に感じる。
駅に着いて、電車に乗ると、帰りの時間も小さい子供連れが目立つ。
電車が走っていくと、だんだん外が暗くなっていくのが分かる。
ニュース
ドアの上の小さい画面にニュースが流れているのに、その途中から気づいた。
国家公務員。冬のボーナス
ナラ枯れ 被害
さらにワールドカップのニュースも流れる。
アルゼンチンとオランダ。見たかったけれど、地上波では中継しなかった試合は、アルゼンチンが勝った。
さらに、昨日は、早く寝るから録画していた試合の結果も流れる。
ブラジルが負けたことに、微妙なショックを受ける。
目的の駅に着く。
自動改札
電車を乗り換える。
ドアのそばに立っていると、すぐそばの座席で、マスクをしていない高齢男性が、ゴホゴホとせきを始めたので、そこから、つい離れてしまう。
そんな反応をしている人間は、もうほとんどいないことは自覚している。
だけど、持病を持つ人間にとっては、医療体制が整わない限り、コロナ感染は、まだ怖いことには変わりがない。
自宅の最寄りの駅に着く。
降りる時に、自動改札には、いつの間にか、複数の「pay」のシールが貼られていた。
いろいろなことが、知らないうちに変わっていく。
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