テレビの「誤植」。
「悪女」という言い方に、すでに抵抗感がある時代になってきたのに、『悪女について』をドラマ化、それも、田中みな実を主役にすることもあり、見たいと思った。
有吉佐和子
ドラマの原作は、有吉佐和子で、例えば『恍惚の人』という作品では、認知症の症状を初めて明確に描いた、ということばかりが注目されていたのだけど、実は、家族介護者の大変な負担や葛藤までも書いていて、その部分が、もっと焦点化されていれば介護者の支援も、少しは進んでいたのに、と思った。
それ以外の著書をほとんど読んでいないので、何かを語ることもできないが、環境汚染や、人種差別など、作品を書くごとに、社会に向けて「問題」があることを伝えていた印象もある。
だから、一般的には、『笑っていいとも!』で、放映時間をほぼジャックするように、ずっと話し続けた、といった奇行にも見えることばかりが、今も言われそうなのだけど、これから、有吉佐和子の作品を、もっと読まないと、と思いながら、ずっと敬意を持っている。
支払先要確認
ドラマ『悪女について』はNHKで、それもいわゆる春ドラマから夏ドラマにへの移行期というか、境目の時期に、6月下旬から7月下旬にかけて、前後編で放送された。
前編を見て、主役はなんだかすごくて、それで後編も見たくなって、予約録画をしようとした。そうしたら、こういうところでは、見たことのない文字があった。(見出し写真です)。
出演者の名前の前に「※支払先要確認」という言葉があって、最初は、テレビの機械の方の故障というか、バグのようなものだと思って、番組の紹介をするサイトも確認した。
そうしたら、そこにも「※支払先要確認」という言葉があった。
ということは、こちらではなく、放映側に関係があって、しかも「悪女について」というドラマで、こうした金銭がらみの言葉があることは、ちょっと怖くもあり、もしかしたら、これも含めてドラマの内容に関係あるのかもしれないと思った。
そうであったら、ちょっとしたサービスだとも思ったが、それでも、知らないままは、やっぱりやや怖さが残ったので、問い合わせることにした。
テレビの誤植
NHKや番組についてのお問い合わせ、というページから、メールで問い合わせをした。
それほど、返答にも期待していなかったのだけど、それから、5時間ほど経ってから、その問い合わせに対して、返答が来た。
それによると、「※支払先要確認」というのは、単なる誤表記で、ドラマの内容とも関係がなくて、削除もしました、ということを丁寧な文章で知らせてくれるメールだった。
おそらく業務も忙しいのに、こうした重要度が低そうな問題にも、その日のうちに対応をしてもらって、ありがたく、その御礼も返そうと思ったが、送信専用であり、再び、こちらから、何かを送るとなれば「問い合わせ」として扱われてしまい、かえって手間が増えそうなので、その返信はやめた。
テレビ番組を紹介するサイトの表記も直っていた。
こうした「誤植」とも言える細かい間違いのようなものは、実は他にもあるのかもしれないが、こうした、ただの一視聴者に対して、きちんと対応もしてくれたことは、今もありがたいと思っている。
こうした場所で伝えるのは、かえって失礼かもしれないけれど、それでも、書いておこうと思った、
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