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わかばの絵本一覧

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『ちっちゃな ほわほわ かぞく』

『ちっちゃな ほわほわ かぞく』

谷川俊太郎さんの詩的な言葉から始まるこの絵本。
わたしの中では、この絵本こそが「絵本」だと感じられる至高の一冊です。

ほわほわとうさん、ほわほわかあさん、ほわほわこどもの3人(匹?)家族。
世間に出て仕事をし、家族を守るほわほわとうさん。
いつでもぬくぬくのきで、あたたかく迎えてくれるほわほわかあさん。
ざわざわもりを自由に駆け回るほわほわこども。
そしてそんなこどもを包み込んでくれる、自然や周

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『しろくまちゃんのほっとけーき』

『しろくまちゃんのほっとけーき』

ほかほかと美味しそうなほっとけーきを思わず頬張りたくなった子ども達は、きっと数知れず。
長年愛され続けている、大定番の一冊です。

シンプルなフォルムと色鮮やかなページの背景は、小さな人達の目を惹きつけてくれます。
この色合いは、ディックブルーナの『ちいさなうさこちゃん』シリーズの日本版を意識して作られたそう。
オレンジ色ではなく、柿色に近い色味。確かに、日本に生まれたわたし達に親しみやすい色合い

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『おおきなかぶ』

『おおきなかぶ』

普段絵本を読まない、絵本を全く知らないという方でも、このお話は記憶の片隅にあるのではないでしょうか。

国語の教科書の定番でもあるロシアの民話。
絵本で読んだ、幼稚園の劇でやった、学校で習ったなど、様々な形で記憶されているストーリーだと思います。

そうした側面もあるからか、この絵本の意図するところが「みんなで力を合わせたら何でもできる!」といったメッセージだと思われがちでもあります。
ですが、

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『ちびゴリラのちびちび』

『ちびゴリラのちびちび』

大きくなるってとても嬉しく誇らしいこと。
でも、成長するに従って、無条件で可愛がられ守られていた頃とはまた変わってきます。

少しずつ言葉を覚え、自我が芽生えてくると、これまでとは違った大変さが子育ての中にも生じてきます。
つい怒ってしまうこと、うまくいかないこと、わたしも幾度となく経験してきました。

自我が芽生えることも、自己主張が激しくなってくることも、全て子の成長の証。
本当なら手放し

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【わかばの絵本】言葉のコミュニケーション

【わかばの絵本】言葉のコミュニケーション

はじめに
絵本に明確な「対象年齢」はないと思いますが、子ども達の心の発達に寄り添って選書をすることは可能です。

「今」子ども達の見えている世界に寄り添う絵本達。
そんな絵本達を紹介していきます。

勿論、子ども達の成長発達は個々で全く違います。
歩く時期も言葉を発する時期も一人一人違う。
持って生まれた気質や性格、きょうだい構成などの環境も大なり小なり影響してくるでしょう。
ですので、こうして紹

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