見出し画像

日本語上手。

自分が心奪われたものや出来事、伝えずにはいられない思いを表現する時に時折言葉に詰まる思いをすることがある。
伝えたかったはずの思いが伝わりきらなかった時、
脳裏にはその光景がありありと思い浮かんでいるのに
形を文字を結びつける相応しい表現に至らず
もやっとした気分になったり悔しく感じることがある。
表現しきれない思いが手足の動きや涙に変わることも、よくある。

言葉は、相手に伝わってこそ意味をなすツールだ。
伝わらなければ意味がない。
もっと上手く伝えられるようになりたいな、
などと漠然と思ってた今日この頃、良い本に巡り会えました。

日本語上手。ひと味違う表現へ
名古屋大学日本語表現研究会…なんて組織があるそうです。
(リンク上手く貼れているかな。)
図書館で偶々目に留まった本だけど、読みやすく実践的な部分もあって楽しいからおすすめします。

この本は最初から通して読まないといけないわけではなくて、興味関心のあある部分だけ読めるところも素晴らしいです。内容的にも形式的にも独立した7つの項目に切り分けられてて、日本語で伝えるためのスタイルをそれぞれの切り口から説明してくれています。
音やリズムで表現する
味わいを表現する
キャッチコピーで表現する
できごとを表現する
形と広がりを表現する
からだの動きを表現する
魅力的に表現する

韻を踏むことで、音として印象に残る表現をしたり
擬音語・擬態語を使って味をイメージし易くし
力感、リズム、バランスを使って視覚に訴え
客観性・事実性を重視し情報に公平性・中立性を持たせ
形や時間の流れを比喩を使って想像させたり
などなど。読むだけでなんとなく私にも出来るかも!?
とワクワクをくれた一冊。

というわけでホットケーキの食レポを文字に起こしてみた。

森永のホットケーキミックスで作ったホットケーキ。
三段重ねのホットケーキ。
大きなものを一枚、よりも小さく厚みのあるケーキを三段の方が、豪華な気がした。
ムラなくこんがり焼かれた茶色い表面に、四角いバターを乗せるととろとろと形を崩して溶けていく。うん、良い匂いだ。
上から少しずつ掛けたハチミツの、ねっとりした甘さに滑らかなバターの味が重なる。ほんのり塩味の効いた油分がふわふわの生地に染み込んでいく。甘い香りと小麦の焼けた香ばしさを噛み締めると、柔らかい生地と一緒にじゅわりとハチミツの甘さが広がる。ホイップを添えても、甘酸っぱいジャムを乗せても美味しそうだ。

美味しそう、と思ったら教えてください。😅

なお、この本の5項目「形と広がりを表現する」の課題でさつきとメイの家の一階の間取りを正確に表現するという演習があったので、時間と余力がある時にやって追記してみようと思います。

さつきとメイの家。
西側にある玄関を上がり廊下を右に突き当たりまで行くと洋室へ続くドアがある。父の書斎だ。書斎の入口には2階へと続く扉が左に隣接しており、その扉の更に向こうは縁側が広がっている。縁側に沿って和室が二つ続いている。玄関から見ると入って真っ直ぐの場所に位置していて、手前の部屋がさつきが母に手紙を書いていた場所で奥が3人の寝室である。奥の和室の、縁側とは反対に押入れがあり、その隣に床の間が続いている。手前の和室にも同じ場所に押入れがある。
玄関の左側に隣接してお手洗いがあり、直ぐ壁に突き当たるので右に曲がって直ぐ左手に4.5畳の和室がある。茶の間であり、その奥に台所がある。台所に入って右側の壁には外に繋がる裏口があり、出ると井戸がある。裏口と反対側には風呂が続いている。


この記事が参加している募集

#読書感想文

188,615件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?