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エッセイ『こないだ作ったクラゲの提灯に、お友達を作ってあげた』

こないだ作ったクラゲの提灯に、ガールフレンドを作ってあげた。子供用の手芸キットなんだけど、結構難しくて時間も掛かった。

数日前、私のYouTubeでやった書評、三島由紀夫の『憂国』だけど、話の流れがどういう訳か「国際ロマンス詐欺」になった。外国人の超美形の男女が、私達みたいな普通のおばさんやおじさんに、I love youなんて言う訳ないじゃないですか。なんでそんなことぐらい分からないんだろう。

ロマンス詐欺は世界中で問題になっているけど、調べると、日本の人口を考えに入れると、やはり日本はトップの国の一つだ。

私は、ぽーっとしているようで、常識はある。なんか、いつか、弟の同棲相手とかいう会ったこともない女から連絡があった。なんでも、なにかの外国の投資をやるから、あっちとのメールのやり取りが英語になるから、その翻訳をしてくれないか、ということだった。プロの翻訳家に頼むと高額を請求されると。

いやだ、と断ると、金は払うから振込先を教えてくれ、と言われた。私はここ何十年も自立していて、日本からお金を送ってもらったことは一度も無いし、振込先もない、と言ってやったら、じゃあZoomで説明をするからということになった。

それによると、ある国が好景気で沸いていて、そこにマンションを買うと、いつも絶対借りる人がいるから、家賃収入が確実に入ると。で、私はそんな中東の国は今はよくても、政情不安定で先が見えない、と言ってやった。そしたら、そこは中東ではない、と言う。調べたら確かに中東ではないけど、中東の国々に囲まれている。隣国が戦争にでもなったら、どう考えても経済は急降下する。

そもそも確実に儲かる投資なんて世の中にはない。今みたいに投資詐欺が騒がれる前に、私にはこのくらいの常識はあった。そしたら、その国の不動産投資は間に日本のブローカーが関与していて、そのブローカーが絶対儲かるから、他の人もみんな買っているし、とうたっているそうだ。

絶対儲かるのが分かっているんだったら、なんでその人達は他人に投資させるのか。そんなに確実だったら、銀行を説得して金を借りて自分だけ儲ければいいのではないか。銀行だって貸したくてしょうがないんだから。

私が、英語でメールも書けない様な人に海外投資は無理だから、北海道のリゾートハウスでも買ったらどうですか、と言ってやったら、実は既にマンションは購入していると言う。

そしたら今度は、そのZoomにその女の後ろから、ぬっと弟が出て来て、ただメールの翻訳をしてもらいたいだけだからいいだろう、と言う。私は子供の時から弟に虐められて育ったし、全く信用していないし、ああいう普段は絶対に見せないニコニコした顔をするのは、ものを頼む時だけだ、ということを私は知っていた。

私はそんなことはやらないわよ、と断ると、なんでだか知らないけど、断られる、ということを想定していなかったらしく、あっちは驚いていた。ブローカーがいるんだったら、その人達にメールの翻訳をしてもらえばいいでしょう、と言ってやった。

あんな連中に関わっても碌なことはない。後で姉に聞いたら、あの投資には損失があったそうだ。


そういうなんでも簡単に信じてしまうのは、日本人の悪い癖だ。日本の面積や人口を計算して、世界の国々と比べると、日本は世界で最もカルトの多い国だと言われている。なんでも直ぐに信じてしまい、財産を全部、カルトに貢ぐ。そしてその子供が自作の拳銃で元首相を暗殺してしまう。

私のカルトの定義だけれども、ざっくり言って、昭和に入ってから設立された宗教は全てカルトと見なす。

私が住んでいる国は、英国連邦でもって、宗教はキリスト教だ。色んな国から来ているけれども、根っこにはマリア信仰や、イエス信仰がある。でも日本人にはなにもない。

信条がないから、疑う、と言うことを知らない。というのが私の主張だ。詐欺を見抜けない。カルトを信じてしまう。

そうそう、だから『憂国』の動画で私が喋っていたのはその辺だ。三島由紀夫は、天皇を頂点とした、日本古来の国家を守ろうとした。素晴らしい。


それで最近、自分について気付いたことがあった。

私のアトリエ、ルームツアー。

私のイラスト。
一番気に入っているイラスト。私の小説の表紙に使った。花びらは自分でカットして染めた。
額に入れた立体イラスト。
『嵐が丘』の幽霊。
こっちも『嵐が丘』の幽霊。
手作りの薔薇、天使のイラスト、ジュエリー。
可愛い布を見付けたから創りました。
このキルトは友達が創ってくれた。薔薇とジュエリーは私の作品。
アトリエ全景。左は友達の創った千切り絵。

それでね、発見したんだけど、私って子供なんだよね。縫い包みとかいっぱい持っているし。まだまだ増えるし。私が孤独死をした場合、救急車の人は、きっとこの家には子供がいるに違いない、と思って探すんじゃないか。


今日ね、暇なんだよね。小説は書いてしまったし、YouTubeもやったし。二つ掛け持ちしているバイトも両方休み。こういうことは珍しい。

無駄遣いはいけない。

こないだZARAのセールでジーンズを買ったんだけど、ちょっと短かった。ZARAはいつも長いから、長いのかと思って油断した。横に三本縫い目があって、それがカッコいい。ZARAで七年働いていた。青春の思い出。

これは私のパソコンテーブルから見える池。

水鳥。毎年、親子が連なっているのが見える。

今年はいないのかと思ったら、三日前に出て来た。暑いから隠れていたのかもしれない。雛を数えたら十三匹もいた! 

こっちも暑いですよ。明日から涼しくなるらしい。日中三十三度になっても、朝は十五度くらいになるから、まあ、きっと日本よりは過ごしやすい。その代わり、種から育てている、暑いのが好きな朝顔がなかなか大きくならない。

私のいる机からは、月がとっても良く見える。いい双眼鏡を持っているので、毎晩天体観測をする。周りに建物が一つもないから。こっちではクーラーを持っている人がいない。本当に暑いのは2、3週間。店にはクーラーっぽいものは売っているけど、買っている人はあんまりいないと思う。


まだ、誰にも言ってないんだけど、私の父が四日前に亡くなった。姉には随分前からお葬式には来なくてもいい、亡くなった人に会ってもしょうがないから、と言われていた。父とはね、よく一緒にカラオケバーに行って、一緒にビールをがんがん飲んでいた。今年の一月、最後に会った時、また一緒にカラオケに行こう、と言われた。

それでね、その雛のうちの一羽がお父さんだと思うんだけど、同じ顔をしているから、どれだか分からない。日本の病院で寝たきりでいるより、亡くなった方が会えるチャンスが高い。

三島由紀夫さんも、私の小説に出演されたし。
これがその小説。

だらだら長くなったけど、まあ、こんなところだな。

ああ、あとね、このところYouTubeで「めざましエイト」という番組を観ているんだけど、あのメインキャスターの男性のエロさはなに? 色々考えたけど分からない。きっと身体の線だと思う。こないだ元子役が殺人罪で逮捕された時、自分も共演したことがあるって言ってたから、俳優さんだと思うけど、こっちにいると、日本の映画やドラマを観るチャンスがない。Wikipediaを覗いたら、子供が五人いると書いてあった。やっぱりあのエロさは繁殖力の強さに比例している。今度の私の小説は彼が主人公だな。BLにならないように気を付けよう。

こういう二十歳くらいの若い子に、人生で一番大切なのは金だ、と言わせてしまう世の中や芸能界を作ってきた、我々大人が反省するべきだ、と思う。


それからこれもなんだか馬鹿馬鹿しいんだけど、この町田さんという芸人さん。なんとも女心をくすぐるチャーミングな方だと思う。何度も同じ動画を観ている。時間の無駄? 書く小説の参考にはなる。

私の最新作『十字架とカモノハシ』には、いつも通り警察官が出て来るんだけど、この人の苗字の町田さんを使わせてもらった。ちなみに私は、サンドウィッチマンが売れていない頃のファンで、芸人でそれより新しい人は誰も知らない。


YouTube「百年経っても読まれる小説の書き方」
今日の三位。
252、『午後の曳航』三島由紀夫。誰も言わない感想と文章の分析。

今日の二位。
250、『金閣寺』三島由紀夫。誰も言わない感想と文章の分析。

今日の一位。
253、『憂国』三島由紀夫。誰も言わない感想と文章の分析。


また由紀夫さん一色ですね。由紀夫さんは、切腹は「至福」で「快楽」で「陶酔」で「肉体の欲望と、憂国の至情は一つのもの」と作品に書いていた。ある種の変態性欲が絡んでいたのかも知れない。まあ、ナルシシズムと露出狂はあったね。『憂国』の映画には立派なヌードが出て来る。わー、みたいな。

なんか考えちゃうよね。小説の書き方、というYouTubeをやっているんだけど、人々は三島由紀夫にしか興味がない。

ちなみにこの『憂国』の表紙は結構手間が掛かっている。まあ、そんなこと言わなくてもいいんだけどさ。昔、私達の学校に来た、山本耀司が言っていた。自分の作品について、苦労した、とか人に言っては駄目だと。だけど、この三島由紀夫の字の色が泣けると思うんだよね。最初はオレンジかなにかにしていて、この色に変えたら、ドラマティックによくなった。雲と同じ色。この表紙には三つのアニメーションが使われている。クリックしたら直ぐアニメーションが出て来るから、観てね。チャンネル登録もね。

まあ、こんなところが私の日常。

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