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穏やかな雰囲気を作るため、仕事時のメール・チャットで私が意識していること

先日noteがトークイベント「愛されるウェブメディアについて考える」を開催しました。

私は東京に行く時間もお金もないので、YouTubeをガン見しました。配信してくださり、ありがとう…。


私はWebライターという、ネット記事を書く仕事をしています。さらに、プライベートでもブログやnoteで文章を書いています。

このイベントを見聞きして、めっっっっっちゃくちゃ勉強になりました。文章の書き方や文章力の他、記事を書くときに何を考えているのか垣間見えて、嬉しかったです。(詳細はYouTubeを見てほしいので割愛します。文章に関わる全人類必見!)


私が特に気になったのは、書く人のこと。今回のイベントに登壇された3名様は、話す前から「優しそうやな…」と思っていました。会話の内容や話し方からそれは確信に変わりました。

トークでは

・ご機嫌な人
・闇がある人
・人を傷つけない

など、文章やメディアそのものではなく、人に注目した点が引っかかりました。引っかかったし、首がもげるほど納得しました。結局は、書く人が大事。


私は文章を書く際、人を傷つけないように気をつけています。Twitterでもブログでもnoteでも、特定の誰かを傷つけることは書きません。もし書いたなら、よっぽど何か起きたときです。

イベントの最後、岸田さんがメールについて触れていました。

・次に頑張りたいメディアはメール
(メルマガではなく、対個人とのメール)
・もっと人柄が伝わる文章を考えよう
・人柄が伝わるひとことで、メールってもっと人と人をつなぐツールになるんじゃないか?


私は現在、自宅で仕事をしています。クライアントとの連絡は、メールやチャットなどの文字だけ。電話は極々まれ。


スマホ1人約1台のこの現代で、電話を…使わない?……使わない??スマホ=スマートフォンのフォンはphoneやで!!!と思ったこともありますが、ここでは割愛します。

電話なら「ありがとうございます(声色明るめ・声大きめ)」「ちょっと今日は無理です…(申し訳なさそうに言う)」などなど、声で感情をある程度伝えられますよね。


ところがどっこい。メールやチャットは文章だけで「ありがとうございます」も「申し訳ない」も「よろしくお願いします」も伝えなければなりません。


私のメールやチャットを読んだクライアント様から時々、「優しい感じがする」と書かれます。夫に、私の文章はどんな感じがするかインタビューしたところ、「あったかい文章」「笑顔な感じがする」「機嫌がよさそう」「人当たりがよさそう」と言われました。えへへ。

正直、そんなこと書かれた/言われたとき、ありがたい!うーれしー!と舞い上がるぐらいでした。でも今回のイベントが終わったとき、ふとこう思ったんです。

もしかすると「文章が優しい」って大事で武器では?と思ったんです(大事なことなので、ツイートの下でもう1回似たことを書く)

上のツイートは翌日起きたら50いいね。通知は止まらず、170いいねを超えました。私のツイートのいいねは普段1〜3ほど。いいねが2桁に達すると飛び跳ねて踊ります。つまり、100を超えたのは大事件!!!


待てよ…?こんなにいいねがつくのは、「文章だけで穏やかな雰囲気を作ることにこだわっている。」「文章から優しい感じが伝わる」が支持されているから??

…と思ったので、調子に乗って

私がクライアントにメールやチャットで連絡するとき、穏やかな文章・優しい文章を書くために

・何に気をつけているか?
・何を意識しているか?

をまとめます!文章の悩みを解決する、何かしらのきっかけになれば嬉しいです。

※以下、【連絡する=仕事でメールやチャットをする】を指します。


メール・チャットを読む人に、どう感じてほしいか?

文章を読んだとき、「なんか冷たいな、この人…」「あ、この人優しそう」と感じた経験はありませんか?

私は仕事相手が私の文章を読んだときにどう感じるか?を重視して、連絡時の文章を書きます。クライアントへの連絡は文字しか伝える手段がないので、めちゃくちゃ重視します。

仕事をする相手なので、以下の3つを主に感じてもらえるように意識しています。

①信頼できそう…ネットだけのやりとりなので、信頼関係はかなり重視
②丁寧に仕事しそう…「私は丁寧に仕事しますよー」というアピール
③穏やかそう…不機嫌な人より、穏やかな人のほうが仕事がしやすい


①信頼できそう

私は会社に行くこともなく、誰とも顔をあわすこともなく、自宅で働いています。


文字だけで信頼されるために、連絡時には以下のような点に気をつけています。

・納品が遅れそうなら、前もって連絡する
・「請求書を○日までに」と連絡が来たら、すぐに送る
・納品予定日を伝え、必ず守る

文章術ももちろん大事。でも、報・連・相をきっちりして、やるべきこともきちんとこなす。そもそもこれが大事です。

報・連・相を欠かさないようにすれば、信頼は自然と積み上がります。


②丁寧に仕事しそう

自分で書くのもアレですが…仕事はいたって真面目にするし、丁寧に仕上げます。仕事用の記事だけではなく、メールも同じぐらい丁寧に書きます。


私が「あ、〇〇さんの仕事ってすごく丁寧だな」と思った方は、もれなくメールも丁寧です。例えば、以下のようなメール。

・箇条書きでまとめる
・返信が翌日になったら謝る
・説明しやすいように、リンクをつける

どれも、丁寧だなと思います。

箇条書きでまとめるのって「読む人が理解しやすいように」と思ってのこと。返信が遅くなって謝るのも、そういう気持ちがあってのこと。

リンク(URL)は、「こちらの記事が参考になります。」と送ってくださるクライアントがいるんです。私が「参考の記事があれば…」なんて特に伝えていないのに!優しいオブ優しい…。(ちなみに「わざわざご丁寧に、参考リンクもありがとうございます!」のように返信しています。)

「このメール丁寧だな」と思ったら真似して、私も同様に書いています。箇条書きも、謝るのも、リンクも。

あと、誤字脱字がないように、少なくとも1回は読み直してから送ります。記事を書く仕事をしているから…ではなく、どんな仕事でもメールは読み直してきました。

例えば、相手の名前を間違って書いたら、とんでもなく失礼ですよね。もしかすると、メールアドレスを間違う可能性だってあります。メール・チャットを送る前に読み直すクセをつけるのは、ほんっとに大事です。“①信頼できそう”にもつながります。

メールって、そんなに長文で書かないですよね??私が直近に送ったメールを調べると、長くても300文字前後でした。

短いからこそ、間違いがあると目立ちます。


反対に、改行なし・読点(、)なし・誤字脱字ありのメールが届いたら、ぎやあぁぁぁぁぁぁぁーーーと発狂します。

特に、私は誤字脱字がイヤです。誤字脱字があると、丁寧な感じがしないんですよね…。この人に仕事任せて大丈夫??と思います(自覚がある人は心の底から気をつけてほしい)


③穏やかそう

イベントでハフポストの竹下さんが「ご機嫌でいたい」と仰っていました。これ私、めっっっっっちゃくちゃ意識してます!

不機嫌な人って、感情をコントロールできていないように見えちゃうんですよね…。そして穏やかに見えない。だから極力、ご機嫌でいます。

私よくTwitterで「わーい🙌」と書きます。これってそのまま私の姿です…。リアルでも「わーい」ってよく言いますし、こまめに踊ります。

会社に出勤していたとき、なるべくフラットな状態で仕事するように心がけていました。もしプライベートで辛いことがあったとしても…です。

勤務中、理不尽なクレームに遭っても「厄日かな?」みたいに冗談ぽく言って、あんまり暗い雰囲気にしないように気を配っていました。


メールやチャットでもなるべく暗い・冷たい雰囲気にはせず、穏やかな雰囲気を作ることを意識して書いています。会社にいたときと、やっていることは変わりません。

穏やかな人と仕事をしたい、という私の願望があるのも大きいです。

なんか、もう…アレです。36歳にもなって、トゲがある人と仕事したくないんですよね…。これまでイヤな上司が何人もいて、当たりが強いというか、「え…そんな言い方しなくても…」って人が結構いました。


穏やかじゃない人、つまり荒々しい人と仕事するとメンタルやられませんか??

私が出会った荒々しい人って起伏が激しい人が多くて、ただでさえ仕事に神経使うのに「え…今日〇〇さん機嫌悪いやん…近寄らんようにしよ…」って余計な神経を使わないといけないんですよ。ですよ!!!

一緒に仕事する人が私を「穏やかな人だな」と感じてくれたら、仕事がしやすいんじゃないかな…と勝手に思っています。穏やかな雰囲気を作れば、類は友を呼ぶ方式で同じような人が集まるんじゃないかな…じゃないかな……(エコー)


「文章で穏やかな雰囲気を作る…ってどうやるの?」の答え

どうやって文字だけで穏やかな雰囲気を作るの?って疑問が浮かぶ人もいますよね。声なら元気すぎず暗すぎないトーン、服装なら淡い色を使うなど、比較的簡単です。では文字ならどうするか?

私が穏やかな雰囲気をメールで醸(かも)し出す工夫は、大きくこの3つ。

1.相手を気遣う
2.気にしてないよー
3.ひらがな多め


1.相手を気遣う

相手を気遣うことそのものが、そう…もう穏やかなのです…。心に余裕がなく、気持ちが荒ぶり、自分のことしか考えない人は、相手をなかなか気遣えません。


以前、Webライター15人ほどの連絡係を引き受けました。仕事の連絡って、自分のことばかり書いちゃう人が多いように感じました。「風邪をひいたので、納品が遅れます。」「記事の修正終わりました。」と伝えるのももちろん大事です。

でも、伝えるその先、相手がどんな状況か想像し、気遣う。ここを意識すれば、一気にレベルアップ!これは“①信頼できそう②丁寧に仕事しそう”にも通じます。

・〇〇のため、納品が遅れます。お急ぎの記事でしたら、大変申し訳ございません。
・〇〇をご指摘くださり、ありがとうございます。見落としており、申し訳ございません。次回以降同じミスがないよう、注意します。
修正を終えたので、ご確認お願いします。

1つ目の連絡、ただ「納品が遅れることを伝える」んじゃなくて、「遅れたら相手はどう思うか?」。ここまで考えたら、書く文章も変わるはずです。

2つ目もただ「修正が終わった」と伝えるのではなく、「ミスを教えてくださってありがとう・次から気をつけます」の気持ちを込めて書きました。


ご参考までに、私がこれまで書いたメール・チャットも抜粋しました(一部改変)

・今日から全国的に寒いですね。そちら東京は雪が降ると聞きました。どうかご自愛ください。
・〆切間近でお忙しいかと思いますが、ご確認のほどよろしくお願いします。
・今月は2記事といつもより納品数が少なく、あまりお力になれませんでした。心苦しい限りです。


2.気にしてないよー

私は職場で、明るく振る舞うようにしてきました。なるべく、気分よく皆と仕事するためです。

勤務中ってただでさえ、仕事や上司や後輩や取引先のことで神経張りつめています。それなのに、誰かがきつく当たったり、クレームで気分が落ち込んだりって、めちゃくちゃしんどい…。(「③穏やかそう」で“フラットな状態で仕事する”と書いたのと、ほぼ同じ意味です。)


誰かが仕事でミスをしたら、私は極力「気にしてないよー」のオーラを出します。

例えば以前後輩がミスをしたとき、まずはどう解決するか、後輩と一緒に話しました。そして、後で「気にしなくていい」ことを伝えます。

具体的には
「同じミスをしないように、ここをこうしたら分かりやすいよ。無事に解決したし、今日はもう大丈夫」
「知らなかったんだから、仕方ないよ」
などの言葉をかけます。

真面目に仕事する中でミスしたなら、しょうがないと思うんです。「そんなの甘い!」と思う人もいるかもしれませんが、真面目に一生懸命に働いていても、ミスするときはします。私も滅多にはありませんが、たまにします。

大事にしているのは、気分よく仕事すること。

ミスしたら、次また同じミスをしないように改善策や予防策を練ればいい。怒ると萎縮して、別のミスを招くかもしれない。同様の2回目のミスは厳重注意。これが私の考えです。(ここだけの話…ミスを指摘して怒鳴り散らす人って仕事ができない……くれぐれも内緒ですよ…)

声なら明るめのトーンで「気にしてないよー」と言えば、気にしていない感じが相手に伝わりやすいです。

文章だけで「気にしてないよー」を表すのはとっても簡単!そのまま素直に書くこと。

・お気になさらず。
・お気になさらないでください。
・全く気にしていないので、大丈夫ですよ!
・とんでもないです。


幸い、クライアントは仕事ができる方ばかり。これまでミスをされた経験はほとんどありません。過去に数回、以下のような返信をしました。ご参考まで。

・クライアントの返信が2日後に来たとき
→こうしてご返信くださいましたし、どうかお気になさらず。
・私が誤字を指摘し、「失礼致しました。」とクライアントから謝罪のメールが来たとき
→とんでもないです。お役に立てたようで嬉しく思います。

メールやチャットでも、対面と考えは同じです。真面目に仕事する中でのミスはしょうがない!実際、クライアントのミスはほぼないので責めません。それに、仕事に支障をきたしていないなら、責める必要はないと思っています。(相手を責めるために文章を書く時間、もったいないし…。)

もちろん、明らかなミスや真面目に仕事しないのが原因で起こったミスは、きちんと指摘します。

過去に1回だけ、クライアントが提示した報酬が違っていたことがありました。指定の文字数を超えて執筆した場合、超えた文字数にも報酬が出ていたのに、ある日出なかったのです。報酬を変更する連絡は一切なく、突然の出来事でした。

一部改変しますが、次のように返信しました。

チャットやメールを全て見直しましたが、「指定文字数を超えた分の報酬は出ない」といった連絡は確認できませんでした。
突然のことで驚いています。
なお、もし私が連絡を見落としていたのであれば、ご無礼申し訳ございません。

この返信、実は「突然のことで驚いています。」がポイント。書くのと書かないのとでは、印象が変わりませんか?(そんなに変わらなかったらすみません…。)

内心では「報酬どうなるんだろう」でいっぱいでしたが、そこはあえて出さず、驚きを前面に出しました。

結局、クライアントの連絡ミスだったと判明。「伝えたつもりが、伝えていなかった」とのこと。報酬はきちんと全額払ってくださいました。


クライアントと引き続き仕事をしたいのであれば、事実を伝えつつ、感情も素直に書くのが大事だと思います。

前述した「嬉しく思います。」も感情を書いた例の1つ。穏やかな雰囲気を作りたいなら、感情表現は大事です。メールやチャットに感情を書くと、柔らかな人柄が出ます。


3.ひらがな多め

文字だけで穏やかな雰囲気を作る、もっとも簡単な方法がコレ。ひらがな多めで!(「ご飯大盛りで!」と同じ口調で)


仕事のメール・チャット登場回数No.1の文章が

よろしくお願いいたします。

です。

納品した記事のご確認・質問のご回答・納期延期のご了承・請求書のご確認など、仕事ではとにかく、何かとよろしくお願いしないといけない。

「よろしくお願い致します。」とも書けますが、私はひらがなを選んでいます。好みの問題、仕事相手にもよるけれど、私は極力ひらがなです。

(割愛しますが、補助動詞の「いたす」はひらがなで書くのが一般的のようです。参照:公用文における漢字使用等について文化庁のサイト)


他にも、

・ご確認のほど(「程」を使わない)
・終えました(「完了しました」を使わない)
・お忙しいと…(「ご多忙」を使わない)

こんな風にひらがなを極力多く使っています(←「使用しています」を使わない)

ひらがなを使うと、簡単に穏やかな雰囲気が漂います。すぐに真似できるので、おすすめです。


ある日「とっても嬉しいです。」とクライアントがメールで書いていて、柔らかくていいなあと思ったので真似しています。「とっても」はふんわりとした感じがします。
(ただし「とっても」は口語表現。付き合いが長いクライアントに書くのをおすすめします。)


「かしこまりました。」もよく使います。漢字がなく、重宝している文言です。

どうでもいい情報ですが…私の名前「さより」もそれを狙っています。(さよりは本名ではありません。本名をもじったハンドルネームです。)


反対に、初めて連絡するクライアントには漢字多めです。かしこまった感じを演出しています。


穏やかな雰囲気だと、仕事がスムーズに進みやすい

冒頭のツイート、「文章だけで穏やかな雰囲気を作ることにこだわっている。」のこだわりを具体的に長々と書きました。


今回いろいろお伝えした中で、特に重要なのは気遣いです。

気遣いができるとき・できないときで、書く言葉が違うと自分でも感じます。相手を気遣えば、自然と気遣ったなりの言葉が出てくる。そして相手に伝わる。そう思います。

相手を気遣い、メールやチャットで穏やかな雰囲気を作れば、クライアントも私も仕事がしやすい…とも勝手ながら思います。

文章の具体例は少ないですが、メールやチャットで書く文章の参考になったなら、とっても嬉しいです。

長丁場でしたね…。最後までお読みくださり、ありがとうございます!

サポートしてくださった分は、4コマに必要な文房具(ペン・コピック等)やコーヒー代に使います。何より、noteを続けるモチベーションが急激に上がります。