お城めぐりはスポーツ
眠れないまま朝を迎えた旅の二日目は、松本城から。
早く出発しすぎてバスも出ていなかったので、ホテルから歩き、10分ほどで着く。
黒を基調とした、かっこいいお城だった。
天守閣の上まで登る階段は、傾斜が急で、一段一段の高さがある。
誘導係のひとがついて、つねに声がけや注意喚起をしてくれていた。
そのひとたちがいなければ、ケガ人続出だろう。
それくらいの難所だった。
手すりにつかまり、一段ずつゆっくり進む。
緊張して足に力が入る。
こんなに体力を使うお城ははじめてだ。
お城の後、市立博物館、旧開智学校など、廻るつもりでいた場所が改装工事のためことごとく休館中で、朝10時前にして早くも行き場をなくす。
次の目的地、上田へ向かう電車は12時過ぎの切符を買っていたが、1時間予定を切り上げることにした。
松本から篠ノ井駅まで特急で行き、そこから上田までしなの鉄道で30分。
12時半に上田に到着し、荷物を預けると、お蕎麦屋さんに向かった。
友人の旦那さんが上田の出身で、おすすめのお蕎麦屋さんを教えてもらっていたのだ。
並んだものの、意外と待たずに入れて、夫は名物の「真田そば」(味噌味のつけだれ)、私はもりそばを頼んだ。
お腹がすいていたので、天ぷらの盛り合わせも追加。
お蕎麦は、歯ごたえがすごい。
しっかりと噛みしめて味わった。
東京ではなかなか食べられない、堂々たるコシの強さ。
薬味の大根おろしがピリッと効いていておいしい。お箸が進む。
お蕎麦の後は、上田城まで腹ごなしに歩いた。
15分ほど歩くと、上田城に到着。
本日二回目のお城。
大河ドラマ「真田丸」のファンだったので、聖地巡礼しているみたいな感覚になる。
真田幸村の「顔はめパネル」で写真を撮った。
普段はやらないのに。
展示を見ながら、ドラマのシーンを思い出し、頭の中で楽しむ。
真田親子についての記述は、すべて草刈正雄、大泉洋、堺雅人の動きで脳内変換された。
ドラマの影響って大きいなと思う。
文字だけの展示でも、立体的に見えてくるから。
お城と上田市の博物館を見た後、歩いてホテルに向かう。
夕食まで時間があったので、お風呂で汗を流すことにした。
時間が早かったせいか、ほかのお客さんはなく、大浴場を独り占め状態に。
隣にはサウナもあり、これ幸いと中に入る。
朝イチで松本城に行った後、筋肉痛になり、足が痛かったのだが、入浴とサウナを繰り返すうち、だいぶ楽になる。
今までいくつかお城に行ったことはあるけど、筋肉痛になったことなんてない。
松本城、とても攻めにくいお城だったんじゃなかろうか。
それとも、お城の造りとしては普通なのかな。
お湯に浸かってぼんやり考えてみたが、まぁいいや、で終了。
夕食は上田駅近くの居酒屋さんへ。
疲れた身体をまずはビールでうるおす。
地元のお酒を一合ずつ頼み、飲み比べをした。
どれもおいしかったけど、中でも本金というお酒が印象に残った。
上田の街には至るところに六文銭があり、真田幸村というヒーローを持っている街の強みを感じた。
前日に眠れなかったぶん、身体の疲れもあって、旅の二日目は爆睡。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?