見出し画像

1万人以上「集客」するイベントを実現するためにやっている20のこと #20Tips

こんにちは。佐藤奨(さとうつとむ)です。

アクティブキッズフェスタ」という子供向けのスポーツ・アウトドアイベントを東京有明で年2回ペースで開催しています。このイベントは2014年の秋に第1回目を開催し、そこから春秋と年2回のペースで実施していて2019年4月で第10回目の開催となります。

来場者は、東京、千葉、神奈川、埼玉の一都三県からが多いものの、第9回のイベントでは、北は北海道、南は沖縄からを含め25都道府県に加え、タイのバンコクから来場していただく方などもいました。

私は、このイベントの企画準備から運営まで全てに関与する実行委員長として動いており、最初のイベントの立ち上げやコンセプト設計から企画してます。

画像1

2019年10月27日、28日の開催では、2日間で過去最多の13,530名の来場者を集めるなど、ファミリーを集客できるイベントに育ってきました。

画像2

また、これまでに15箇所を超える企業や団体などからイベント誘致のお誘いをいただいてます。現段階では、東京有明の会場を離れての開催は実現に至っておりませんが、今後、実施への条件が揃う場合には他の場所での開催も念頭に入れております。(2019年5月には姉妹イベントとして「アクティブキッズキャンプ」を開催します)

ということで、今回の内容に入ります。


・このイベントは「確立」していない

さて、このアクティブキッズフェスタについてですが、

現在の集客している状況を見て「イベントとして地位が確立しているから良いよね。」と、しばしば言われてしまいます。

つまりイベントとしての認知が「確立している」から「集客できてる」というニュアンスで言われてしまいます。

本当にそうでしょうか?

私の感覚は、全くそうではないと考えています。なぜなら、まだ一般的には全然知られていない部類に入るイベントです。知られてないけれど、できることを実践して「集客」をし、それでご来場いただているイベントという認識です。

というのも、実は最初の第1回目から、イベント内で行う子供向けの(ランニングバイク)大会エントリー数は700名を集めています。そして第1回目のイベント自体にはその親御さん含め3,800名のファミリーが訪れてくれました。

つまり、最初の開催の時点でその他に開催されている多くのイベントや(ランニングバイク)大会よりも集客できていることから、決して「確立した」から「集客できた」イベントではないのです。

その後、回数を重ねるごとに来場者が増加し、当初の3,800名に比べると3倍の1万3千人を集めるイベントに育ちましたが、1万人以上の来場者が集まる現時点でも「確立した」とは思っていません。

画像3

(イベントの中で行なっている大会パンフレットの表紙です)

このイベントは「確立した」から「集客できた」わけではなく、来場者が「イベントに来たくなること」を当初から行なっているから、第1回目のイベントからたくさんの方々にお越しいただいていると思っています。

では、そのためにどうしているのか。

・イベントの集客は事前にイメージを与えきる

イメージを与えきる。与えきると言い切ってしまいましたが、その場に来たことがない方に、イメージを与えきることは非常に難しいことです。

ですので、イベント「集客」は、どこまで来場希望者に事前にイベントのイメージを与え、行く理由がつくれるか?が全てです。

そこに行くと何が自分に起こるのかをイメージできること。当たり前ですが、わざわざ労力かけて残念な気持ちをしに行きたくないので、不安な気持ちから「行きたい」に転換できるか?が大事なのです。

来場の検討者に対して、イメージ(妄想)をどこまで与えることができるかが大切です。錯覚資産の話が話題となりましたが、一度もイベントに来たことがない人を集客するためには、そのまさに「錯覚」を事前に与えるしか打ち手はありません。そこから逆算してコンテンツをつくり込むことが大切なのです。

本イベントを現地取材していただいた時の映像(FINEPLAY)

ふまえまして、このイベントを企画するために実践している20個のコツをオープンにします。

ーーー

・「集客」のためにやっている20のこと

1. まずイベントのフィロソフィー(イベントが大事にすること = 哲学 / 方向性)を固める。

2. そしてコンセプト。ちゃんと伝わるコンセプトが大事。

3. 誰なら喜んでくれるのかを考え抜く。徹底的に。(どんな「喜び」を与えられるか、またはどんな「不」を解消するか)

4. 何があれば(どんなコンテンツを用意すれば)喜んでくれるのかを考え抜く。

5. 方向性に共感してくれる運営チームをつくろう。(実現できるチームをつくる)

6. ビジュアル・デザインの手を抜くな。(世界観をつくろう)

7. 伝えなきゃ伝わらない。(ただし文字表現だけに頼るな)

8. ウェブサイト & SNSアカウントをつくれ。(集客への導線設計)

9.  十分な情報発信数を行え。(ウェブマーケの特にコンテンツマーケティングが大事)

10. ただし伝えたいことも伝わる順番がある。伝えるステップを考えよう。

11. 伝えたいことは1回で伝わると思うな。(同じテレビCMを何回も見るのと同じように、同じ内容を繰り返し伝えることが必要)

12. スポンサーを獲得しよう。イベントのパートナー(共感者)を見つけよう。(そのためのパートナーに協力してもらうためのリターン設計も大切)

13.  来場者の「体験価値」が最高値になるような雰囲気づくりをイメージする。(時には引き算も必要)

14. イベントコンテンツの”いろどり”は「世界観」を大事にする。(カルチャー軸のイベントでなくとも、カルチャーの風味は入れること)

15. 立地や来場者の導線の設計を考えよう。(コンセプトを実現できる場所選び / 実際に歩いて現地を知る / 会場設計にもコンセプトを練り込む)

16. 臨場感は人の集まり具合いで差ができる。会場内に人が集まる「ピークポイント」を作る。

17. 日常とは違うことにするのにストレスは感じるもの。ストレスを最小限にするための施策を考える。

18. 参加型の拡散したくなる企画を練ろう。イベントの前から盛り上げる。

19.「写真」「映像」コンテンツがとても大事。世界観の伝達のために多用せよ。

20. イベントの準備はどうしても労働集約的になる。ITツールを徹底的に使いこなして少しでも省エネせよ。

ーーーーー

ということを意識してイベントを設計し「集客」をしています。

※本イベントは、アンケートによると来場者の4割程度が新規来場者で6割程度がリピーターとして来場してくださっています。

画像4

(第9回イベントの会場MAP)

ちなみに20個のコツですが、最初の6個くらいは最初の時点である程度固めるものですが、それ以降の順番は関係なく、同時進行で意識していくことが多いです。

加えて、それぞれのコツの1つに対して1記事または数回に分けて書けるくらい掘り下げられる細かなテーマでもあります。

もしコツの内容を掘り下げたものを詳しく知りたいという要望が多ければ、改めて記事を書いてみようと考えています。

画像5

(Photo by May Nagoya)

またこの20のコツは「集客」に寄せたものでしたが、その他にも「運営」での軸「イベント構成」での軸、など、別テーマでも書くことができそうです。ちなみに、予算組みのことは当たり前すぎることなのでコツには入れていません。(収益を上げることはコツではなくて前提です)

以上が、今回の、1万人以上「集客」するイベントを実現するためにやっている20のこと。でした。

ーーーー

余談ですが、こうしたイベントをもし企画したくとも、いきなり大きなチャンスは訪れにくいと思うので、こうしたイベントの実施や集客に興味があるならば、そこに向けたスキルアップとして飲み会の幹事を率先してやりまくることをお薦めします。

その理由は・・・

と思っています。

その次に、難易度は上がるけれども、良い実践経験になるのは結婚式の二次会の幹事や、会社の社内イベントの企画実行委員などではないでしょうか。もちろん失敗はできないですが、それぞれプロの仕事までは求められていないことなので、さまざまチャレンジができますし良い実践経験が積めると思います。

実践あるのみです。

こういう幹事の機会がない場合には、ぜひ率先して手をあげてみて!と言いたいところですが、そのチャンスもない環境にいる場合は、全国各地で行われているイベントやキャンペーンについてチェックして、うまくいっているところ、そうではないところを自分なりに仮説立てシミュレーションしてみるのも良いと思っています。

こうしたイベントの「集客」に対しての見る目が養われることによって、イベントのプランニングの質が高まっていくと考えています。

著者のTwitterはこちら
イベントのウェブサイトはこちら

関連記事

著者のプロフィール(制作プロダクションを経営)
BMXジャンプショーを展開
1万人規模の子供向けイベント


この記事が参加している募集

お読みいただきありがとうございます!これからも情報配信していきます。