no title【29】
なぜか、心に引っかかることが多い。
それは、わたしが些細なことでも記憶が残ってしまうからなのかもしれないけれど。
あの人は、何ひとつ憶えちゃいないよもう。
そう思っている、きっとそうだという確信もあるけれど。
それでもあの人と関わっていた頃。
何故か、何気ないわたしの言葉を憶えていたことが多かった。
それはきっと、あの人の関わっている人全員に対して同じことをしていたのだろう。
わたしも、その内の1人なだけ。
そう、わたしのような非人間、腫れ物は特別なんかじゃないんだ。
あの女のことは溺愛しているのだし、特別だろうけれど。
モヤモヤしているけれど。
こうやって綴ると、改めて自分の馬鹿さと愚かさに嘲笑うよ。
ああ、これは念慮くんではないから。
わたしの本心を殺しながら、人間不信を極める為の訓練。
その為に、自分を痛めつける、傷付ける。
同時に、自分を守る為でもある。
わたしの心の中は、常に相反する感情で葛藤している。
いつになったら、この葛藤に終止符を打てるのかな。
適当にSNSで、とあるセラピストを探して。
そこに金払って、身体だけでも悦びを満たすことができるのなら楽になれるのかな。
こういうことを考えるのは、末期なのかな。
これもある意味で自傷行為と捉えられてしまうのかな。
過食もある意味、自傷行為なのかな。
飲酒もある意味、自傷行為なのかな。
目に見えない傷を自分で付けること。
それも自傷行為になるのかな。
あんまり定義を考えすぎてもだめかな。
それでも、すべての事象に対して定義を考えてしまう、答えを求めてしまう。
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