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動物と暮らす。 Vol.39

こんにちは。
perromart.jp 獣医師スタッフの原 駿太朗です。

突然ですが、

犬猫は人に比べ、はるかに乾燥に敏感な肌である。


皆さんこの事実、ご存知でしたでしょうか?

今日はこんな皮膚の「乾燥」に関して、犬猫と人との違いを出しつつ解説したいと思います。



まず初めに、皮膚を医学的に細かく見ていくとどのように分類されるのか見てみましょう。


…ちょっとうんざりするくらい細かいですね。笑


実はこれだけ細かく構造はありますが、「乾燥」と強く関連しているのは表面にうすーーーーーくある角質層だけなんです。

角質層にもう少しズームアップしてみましょう。

角質層はこのように大きく3つの要素で構成されています。
①皮脂膜 :一番表面で水分の蒸発を防ぐカバーの役割
②角質細胞:細胞の中に水分をしっかりと保持
③細胞間脂質:角質細胞の間を満たし、細胞から水分が出ていくのも防ぐ


角質層は「皮膚のバリア機能」とも呼ばれ、皮膚の乾燥を防ぐ以外にも細菌やウイルス、アレルゲンなどの異物の侵入を防ぐ役割もあります。

角質層の3つの成分は常に少しずつ消耗され、乾燥していきます。

なので、私たちは毎日お風呂上がりに保湿をすることで、これらの成分を補っているわけですね。


ここで驚きの事実なのですが、犬や猫においてこのバリア機能を担っている角質層の厚みというのは人と比べわずか1/3~半分程度しかないのです!


つまり、薄く保持できる量も少ないワンちゃんネコちゃんの皮膚は人と比べて倍以上乾燥しやすい皮膚であるということになります。

この事実をもう少し言い換えてみると、

「犬猫の皮膚は乾燥しやすく、細菌やアレルゲンに侵入されやすい皮膚」

という言い方もできると思います。


事実、ワンちゃんの病院に来る理由No1は圧倒的に「皮膚疾患」

出典)アニコム家庭どうぶつ白書2021
https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202112.pdf


なんか納得できますよね。

ここまで理解した上で私がいま疑問なのは、
「なぜ、犬猫はシャンプーだけで毎日の保湿などはしないのか?」
ということです。

乾燥しやすい皮膚を持ち、皮膚トラブルも多いのなら絶対にやるべきだと思うのですが、なぜ習慣として定着していないのでしょう?

今読んでくださっている実際にペットと暮らしている皆様はなぜだと思いますか?
単純にまだまだこの事実が知られていないだけなのか?
それともスキンケアを当たり前にする上で何か毎日続けづらい大きな課題があるのか…?
商品の開発にぜひ活かしたいのでコメントなどでご意見を聞かせてください。

今週も最後までお読みくださり、ありがとうございます。
それでは、また来週。

※2022年11月9日追記

この記事の中で書かせていただいた「犬猫の敏感な肌」と「そのためのスキンケアがまだまだ浸透していない」というギャップを埋めるべく、新商品を開発いたしました!

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