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日常のキリトリまたはトリミング

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Twitter詩2021.2/2021.3

Twitter詩2021.2/2021.3

君のいない世界

例えば
知らない花に名前をつける
調べればわかるけど
わたしがつけた名前で呼びたい
そんな
独占欲と執着心があればよかった
君がいない部屋の隅で丸まって
目を瞑る
泣きたい気持ちのはずなのに
穏やかで
わたしは知らない花の名前を呼ぶ

(20210201)

惜別

春になると
色鮮やかな花々が生を主張し
綺麗なアゲハ蝶が舞う
雪は溶け風は優しく
全てが息を吹き返したように
活気

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Twitter詩 2021.1

Twitter詩 2021.1

妖艶

交わる
記憶の片鱗で
絡まる手
白い肌
細いうなじ
言葉無くとも
罠に落ちた
まるで蜘蛛の巣の蝶
逃れられない
視線の先には
いつも
後ろ姿の貴女
残り香を
纏う布

(20210108)

たまゆら

綺麗ねってほめられる白い手から落ちた
鮮やかだったはずの花

(20210123)

わたしへ

強く生きていたい
優しくありたいと
星に願えなくても
わたしなら大丈夫
冷え切った両手を

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Twitter詩 2020.12

Twitter詩 2020.12

伝言

言葉なく
託す
冬の日
あたたかな木洩れ日
優しい白
ひとりになる
孤独ではなく
ただ
ひとりになる

(20201212)

流れ星

消えゆく星に
どうして人は
祈るのでしょうか
希望を託すのでしょうか
綺麗なものの影に
汚れが鳴りを潜める
隠れるように
うずくまる君の腹の中
本音も弱音も怨みも嫉みも
全て私のものだから
寄り添いたいと思うのです
全て君のものだから
どうしたって愛

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Twitter詩 2020.11

Twitter詩 2020.11

深海

太陽も見えない海の底で
夢をみた
想像の虹の下で
笑っている人魚の姿を

何も響かない静かな海の底で
声を聞いた
子守歌のように心地よく
誘惑する悪魔の囁きを

ここでしか生きられないと
知っていたなら
僕はずっとここにいた

光を探しにいかないか?

(20201101)

明け方の夢

どこかの静かな教会
ヴェールに包まれた
ステンドグラス
少女は祈り
天使は微笑む
少女の祖父は目を閉

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Twitter詩 2020.10

Twitter詩 2020.10

しおり

青春の一ページ
並んだ机
黒板の落書き
運動場に響く声
今でもよみがえる
あの日
返せなかった
言葉に
忘れ去られた
しおり
黄ばんだ紙の匂い
この本の
タイトルは
思い出せない

(20201006)

リモートの恋

昔から思ってた
この電話の間に
会いに行けるなって
それをしないのが
大人
それができないのが
大人
恋なんて
どこでだってできるから
寂しくないふりをして
私達はひと

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Twitter詩 2020.9

Twitter詩 2020.9

ひとりぼっち

まるで永遠だ
見開いた瞳の先に
未来なんて描いてくれるな
何者でもないきみとぼく
唯一無二であるはずなのに
忘れ去られる
存在でしかないなんて
まるで世界はお伽話
みんな名前のない役を
必死に演じているようで
笑い合っても虚しいだけ
ぼくは神様にはなれない

(20200906)

しずく

すくっている
言葉の片鱗を
大切に大切に
抱きしめて

乾いた大地を濡らす雨
拾いあげた石

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Twitter詩 2020.8

Twitter詩 2020.8

花火

はしゃぐ子ども
冷えたスイカ
線香の香り
空を見上げる
花火の音
鎮魂の祈り
少し寂しい
蝉の声も
止んだ
(20200802)

ひとり疎開した
祖母の恐怖を
わたしは知らない

無口になった
祖父の傷を
わたしは知らない

もう知ることができない

それでも祈る
平和を
知るものとして

大地で育まれる
草木が美しいと
涙する人のとなりで
(20200806)

最後まで光求めるきみは

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Twitter詩 2020.7

Twitter詩 2020.7

楽園への目印

涙に溺れて
痛みを抱えたまま
愛と呼ばれるものを
覚えて
傷は癒えぬまま
手を握り返す者の
弱さを
強さだと知る
守るなんて欺瞞だ
このぬくもりに
守られているのだから
指折り
希望を数えて
日が昇る
光が連れてくる
あの地平線の向こうが

楽園への目印

(20200704)

紫陽花とひまわり

はらはらと舞った
切り落とされた藤の花
切り取ったように思い出す
刈り取られたチ

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Twitter詩 2020.6

Twitter詩 2020.6

優しさを盾にした
あなたの言葉は響かない
(20200606)

(写真詩)

滲む空と海の境界線
叫びたかった
泣きたかった
理性が笑えと言っていた
スーツと革靴で
この場所に来たのが
間違いだった
僕の行く方向は
空にも海にもない世界線
踏みしめて
進む

(20200615)

君の背に張り付く布と濡れた赤
歪む記憶で誰の名を呼ぶ
#桜桃忌
(20200623)

紫陽花

君と一緒

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Twitter詩 2020.5

Twitter詩 2020.5

脱ぎ捨てたスニーカー

慣れないヒールの靴は、初めて行く場所には妙に合っていて、私の心だけを置いていく。
馴染まないスーツは、初めて会う人には妙に親しげに見せて、私の表情をも操りだす。
今なら苦手なブラックコーヒーも飲めるかもしれない。
でもいつまでも靴擦れは治らない。

(20200501)

君とダンス

まるで全てを失った
海底の豪華客船
ダンスパーティーの途中で
閉じ込められたメロウ
奏で

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Twitter詩 2020.3/2020.4

Twitter詩 2020.3/2020.4

恒常

明るいものと聞いて
はじめに頭に浮かんだのが
太陽で
次に思い浮かんだのが
きみだった
なぜだかわからないけど
きみの笑った顔だった
ホメオスタシス
僕の必要な構成要素
きみの屈託のない笑顔が
僕を生かしている

(20200306)

春の合図

生まれる春の合図
風の匂い鈍い光
雪解待つ冷え切った世界の
片隅で膨らむ蕾
忘れないでください
いずれ花開くことを
誰のもとにも
浄める水は流

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Twitter詩  2020.2

Twitter詩 2020.2

1本の電話で駆けつける。
消毒と独特の匂い。
口が渇き何も話せない。
震える手。落ちる涙。

もう起き上がることは
かなわない
痩けた頬
浮腫んだ足
抜けた髪
恐怖を受け入れて
今を受け止めて
微笑む
それはまるで
忘れかけた
ドロップの味のよう
わたしは言った

またいつか
それまで
どうか幸せに。

(20200201)

甘いお菓子にも
ひとつまみの塩
お母さんは言う
甘くなるおまじない

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Twitter詩  2020.1

Twitter詩 2020.1

この時が
いつか過去のものとなる
光が射すことを祈って
進むことしかできなかった
かなしみも
苦しみも
消えることが
許せないわけではないのに

誰も気付かない
涙が落ちる前
見上げると雲間から虹

わたしだけが
今なおここにいる

(200117)

見慣れたはずの日常に
異様に喉が渇く仕様で
空っぽのグラスに注ぐ
清涼飲料の青のラベル

希望も絶望もない日々
誰も傷付かないように
何重ものフィ

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