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#環境問題

今こそ「もののけ姫」(追記:2021.09.11)

今こそ「もののけ姫」(追記:2021.09.11)

※内容の一部に作品のネタバレが有ります。

2つの白い巨体が、順々に朽ち果てた大地へと倒れ込む。その様を観て思った。

「そうか― これはラグナロクなんだ。ある1つの世界とその終焉、『神々の運命』と、その中を旅する者とを描いたサガなんだ」と。

「コロナ禍」というものが生まれた頃、同じくジブリ作品の「風の谷のナウシカ」が度々取り上げられていた。そこから発せられる瘴気によってマスク無しでは人は生きら

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我々は「世界」を越えるか― Ⅲ

我々は「世界」を越えるか― Ⅲ

現在、人類は宇宙への本格的な進出を試みており、また、それに伴う宇宙ゴミの問題も度々取り上げられている。

我々「地球人」が他の惑星に居住するとなると、その惑星の環境を適したもへと変化させる、つまりテラフォーミングが必要となるわけだが、そもそも、我々は地球という生育環境を我々自身にとって都合の好いように変化させてきたことから、このテラフォーミングという言葉が当てはまるかは疑問でもある。

テラフォー

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我々は「世界」を越えるか― Ⅱ

我々は「世界」を越えるか― Ⅱ

― ペニシリン ―

人類が初めて手にした抗生物質は、青カビの名から取られた。発見の元となった青カビは、ブドウ球菌の培養実験中にシャーレに発生したコンタミ(コンタミネーション,汚染の意)であった―

シャーレの培地と観測者の話から分かるのは、「(培地という)世界」を創り出したのはもちろん、その後の経過観察と維持管理、改修、そして最終的な廃棄といった、世界への操作・介入は外側にいる観測者が行うものだ

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