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建築学生の就活について

学部3年生


学部3年生になると、職業説明会やらインターン説明会やら、大人の皆さんからありがたい就職の説明会が続々と開催される。情弱な僕にとって、このような就職についての勉強会はありがたいのだが、「みんな僕をそんなに焦らせないで」が、本音である。

僕はぼんやりと、自分が何か生み出すものだと物心ついた時からぼんやりと想像していた。否、憧れ、妄想していた。また、嘘をついた、妄想し続けている。本を出してみたいし、何より建築家になりたいのだ。男の子だからなのか、現実から目を背けているだけなのか。

就職、研究室、本当はなにがやりたいのかな

僕は理系だが周りの友達と比べると、計算能力がかなり劣る。だから、構造の研究はできないだろうなと思う。でも、就職する時は構造の研究をしておいた方が、業種の間口が広いから、構造に進んだ方がいいとも思う…

僕は理系だが何かを読んでまとめることや、文章を作成することが早い。そして、なんとなくレポートのほうが評価される機会が多い。だから、都市計画とか、歴史とかの研究の方が向いてるんだろうなとおもう。でも、就職する際の選択肢がかなり限定的になる。だから、もう少し考える必要がありそうだな…

設計は楽しいけど、1番にはなれないし、続けることは可能だけど、仕事はあるだろうか。風の噂で、収入がとても低いらしい…食べていけるのかな…

考えれば考えるだけ、なんかどこでも良さそうだし、どこでもダメそうな気がしてくる。まだ、21歳なのに、いやもう21歳だから、親や結婚のことが心配で、給料のことが1番気になってしまう。

ねぇ彼女。結局、僕は何をやるなかな。

仕事だったり、給料の話を踏まえて、だけど、設計が何より楽しい。だから、設計に進むことにした。なんとかして、自分が何かをつくって、食っていきたい。この考えに至った経緯は明確で彼女との会話である。その日は、話の流れで、進路の話になった。そして、前述したような言い訳をたらたらたらたら述べていた。一通り僕の話を聞いた後、彼女は一言

「どうせ、我慢できないんでしょ」

とだけ、諦めたように言った。まぁねと聞き流したが、この言葉が何よりも欲しい言葉だったなんて、その時は微塵も思わなかった。なんだか、嬉しかった。彼女は僕が破裂しそうな時、無意識に空気を抜いてくれる。僕は絶対に1人だと破裂して野垂れ死ぬから、彼女の存在は本当に大きい。

大人にはまだ、なれそうにない。

僕はどうせ我慢できないし、このまま諦めたら嫌いな大人になりそうだ。何かを我慢して、ベストな選択を摘み取ることができる人を大人と言うのだろうが、やはりまだ、大人にはなれない。後悔するだろうか、高確率でするだろうでも、どうせ我慢できなかった。やりたかったなぁと言い続けるだろう。じじいになっても、やりたいのに一歩が出ないなんて、言ってられない。ありきたりな言葉を信じて、若いうちの苦労は買ってでもしておこう。苦労してる途中に考えよう。

大人の皆さんにお願い

あぁ、でも怖いな。この、高校生から続く鬱蒼とした墨色の不安の雲はいつ消えて無くなってくれますか。大人の皆さん教えてください。就職が決まった時ですか。子育てが終わった時ですか。宝くじが当たった時ですか。死ぬまでまとわりつくんですか。教えてください。お願いします。たまにこの墨色が僕を覆ったままで、睡眠を妨害してくるんです。

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