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攻撃的な問い合わせにはこう対応しよう!「大歓迎作戦」

昨今、顧客から企業に対する行き過ぎたクレームが
カスタマーハラスメントとして対策されるようになってきましたね。

いわゆるカスハラと言われるようなレベルではなかったとしても、
やはり攻撃的な問い合わせを受けることもあるでしょう。

ここでは、開発プロジェクトリーダーとして、新規サービスの問い合わせ対応までワンオペしている私が実際にやっている手法と経験を踏まえて取り上げてみます。

1.攻撃力の高い部分を見つけよう

さて、まず攻撃的な問い合わせメールがきたとき、
みなさんはどう対応していますか?

私はまず、ひとしきり問い合わせ文面を眺めます。
そして、ムカつくなーと思ったところ攻撃的な文章になっているところは特に丹念に読み込みます。

問い合わせを受け取った側が「ムカつく」と感じる文章のメインは、基本的には相手側が感情的になっている部分・不満に思っているところであることが多いと思います。

そこをしっかりと読み込みます。

もちろん、復讐するためではありません。
顧客が言いたいことが、そこに詰まっているから、です。

ちなみに私のスタンスとしては、
「お前のサービス気に入らんからよそにうつるからな!」という類のクレームに関しては、「はいどうぞ」の気持ちです。

そもそも、どのサービスを利用するかは顧客側の選択であり、
都合であり、自由なわけですので、サービスが合わないから思い通りにしようということに関して私のメンタルはとても淡泊です。

ただ、その一方でわざわざ問い合わせをしてくるということは、
その裏側に「よそのサービス」では満たされないものを抱えていると読み取っています。

こちらのサービスがシンプルに気に入らないのであれば、
その時点で他サービスに行けば済む話なわけです。
それを、わざわざ問い合わせという手間をかけている理由がそこにあるはず……。

というわけで、メールをじっくりしっかりがっつり読むわけです。
(その間にムカつくという気持ちもじわじわ落ち着かせます)

攻撃力の高い部分から「顧客の真の欲求・要求」を見つけます。

見つからない場合はただの理不尽で無意味な攻撃なので、
定型文とかで「すまんけど対応できんわ」くらいでいいです。

2.欲求・要求への「大歓迎作戦」

攻撃力の高い部分から見つけた「顧客の真の欲求・要求」に対して、どのように対応するか、ですが

①叶えられるなら叶える

ここは当たり前のことになりますが

 こういう機能あるよ、とか
 こういうサービスがあるよ、とか
 こういう使い方で解決できるよ、とか
 こういうやり方で代替できるよ、とか

そういう感じで案内するわけですね。

ちょっとでも顧客の要求・欲求を満たせそうなら、案内してあげることであなたのその返信メールはかなり真摯な姿勢に見えるようになります。あるいは、そうなるように言葉を作ってみてください。

②叶えられないなら事実を並べる

とはいえ、顧客の要求に応じられないことも多いかと思います。
特に理不尽な不満からきている場合やサービス上で不可能だったり、そんなことしたら採算が合わないとか諸々。
そういう場合は、「できないことはできない」を言います。
できるのか?どうなのか?をハッキリと伝えるわけです。

ご質問いただいている〇〇は当サービスでは対応できません、と柔らかく伝えるわけです。だって、できないものはできないわけですから。
ここで濁そうとしたら「向き合っていない」と不満を招くことに繋がると考えています。

③「"だけど"」を足す

①ができないから②を答えたとして、
それだけでは顧客の問題は解決できていません。

だったらどうするか。

あなたのしたいことには答えられない。
こういう理由があって応じられない。
だけど、あなたの意見は嬉しいですよ。

という内容で返すわけです。
貴重なご意見ありがとう、とか
ご指摘ありがとうね、とか
言い方はともあれとして、

わざわざ問い合わせするという労力に、
ありがとうを返して「あなたの意見を歓迎しています」を伝えます。

実際ユーザーからの意見やお客様の声は貴重ですが、
それは伝えないとぱっと見て分からないものですし、
思っていなかったとしても、不満・不便を訴える相手に
それを伝えるということはマイナスになることは少ないですし、

少なくとも私はこのテクニックで
『顧客ブチギレステージ』に進んだことはありません。

サービスや会社、事業などの特色でどのような言い回しにするか、どのような言葉にするかなどは差が出るところかとは思いますが、
それでも、工夫次第で伝える余地があるなら伝えた方が良いです。

3.クレームの根本は同じ

私は、電話だろうが対面だろうがメールだろうが、
そのクレームの根本はそれほど大きな差はないと考えています。

もちろん、中には最初から攻撃することを目的としている人もいるので、そういう人は顧客ではなく敵とみなして良いと思います。

攻撃だけを目的としている人は、攻撃的な人ではありません。それはただ攻撃したいだけの人であり、潜在顧客でも見込み顧客でも何でもありません。

きちんとしたお客様と攻撃者を分けることが重要です。

その上でこちら。

まず、クレームの根本には「話を聞いてほしい」があると思います。自分の意見や要望、欲求や不満などを受け止めてほしいわけですね。

次に、「解決してほしい」という部分。
しかし、これはまず話を聞いて受け止めてもらわなければ進めない部分です。なので、先に話を聞いて受け止めるフェーズが必要だと考えます。

ここの部分で真摯に向き合わないと、
それはクレーム対応どころかカスタマーサービスとして成立していないといえるのではないでしょうか。

何度もいいますが、
攻撃だけを目的としている人には通じません。
そして、そんな人が出しているものは意見でも何でもありません。
ただの攻撃でしかないので、そのような人に真剣に向き合う必要はないと考えています。

問い合わせやクレームの対応をしないといけない人は、
このあたりを線引きして、ただ攻撃してくるだけの相手については心を守るためにも適当に受け流しましょう。


さて、今回はメールによる対応について取り上げました。

ちなみに対面と電話によるクレーム対応は、
以下の記事に書いているので、良かったら覗いてみてくださいね。


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