見出し画像

リハビリの進行をガントチャートで可視化するって提案

  1人の患者さんに対してのリハビリって、決して一人で行うわけではないですよね。セラピストだけでなく、医師や看護師、介護士や社会福祉士、患者さん本人だって家族だって関わります。
 そうなると出てくるのが役割の分担って問題。だれがどの役割を担い、今どの段階なのかって進行状況をきちんとまとめて視覚化しないといけません。じゃないと患者さん自身「今自分はどの段階で、なにを目標にしてるの?」って不安になってしまいます。
 その解決策の一つにガントチャートってフレームワーク(ツール?)なのかな?って提案です。


ガントチャートって?

 ガントチャート(Gantt chart)は、プロジェクトのスケジュールや進捗状況を視覚的に表現するための基本的なツールを指します。
最近はExcelやスプレッドシートだけでなく、専用アプリやブラウザツールなどでも作成できるようですね。

ガントチャートを使うメリット

 では、まずこのガントチャートのメリットについて。書き出せばいろいろでてきますが、なにより複雑な工程を視覚化できるって点が一番かと。リハビリにおいてはその患者さんの入院期間、目標までのスケジュールやタスク、そして関係者全員が一目でわかるように表現できます。こうして少し俯瞰してみることで全体を把握できますし、なにがスムーズに進行していて、何が滞っているのかが見える化できます。
 もちろん、俯瞰的に見える化することで関係者間の共有もしやすくなるため、より建設的な意見交換もできるのではないでしょうか?

ガントチャートを使うデメリット

 とは言ったってもちろんガントチャートにはデメリットもあります。代表的なのはリアルタイムでの更新が難しい点かなと。どうしても静的なチャートなので、日々状態変化や突発的なイベントが起こりやすいリハビリの臨床では、この柔軟性という点でガントチャートはマッチしにくいかもしれません。
 逆にいえば、そこの課題をクリアすればよいのですけどね。動的なガントチャートってできるのかな?

リハビリの進行把握にガントチャートは適切か?

 ガントチャートもフレームワークもツールですから、要はどう使うか?なんでしょうね。ただ臨床で毎日患者さんを目の前にしていると、どうしても医療側と患者側での、リハビリの進行状況の共有ができてないケースが多い気がします。
 いま、患者さんはどの段階にいて(Where)、何を目指して(What)、いつまでに(When)、どうすればよいのか(How)?そのためには誰が(Who)そのタスクを担うのか?
 このポイントを抑えつつガントチャートなどのツールで視覚化できれば患者さんを中心としてリハビリチームを構築できると思うんですよね。

まとめ

 1人の患者さんに対して多職種が関わるリハビリを一つのプロジェクトとみると、非常にガントチャートは親和性が高いと思うんです。もちろん柔軟性を持たせるといった課題はあるでしょうけどね。こういったビジネスフレームワークをリハビリ医療に転用するアイディアって、結構重要だと思ってるので今後も勉強して深めていこうかなと。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?