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春の訪れ、ふき味噌。

”ふき味噌バターおにぎり”めっちゃ美味い。
分かりやすい美味しさ(バター)と、大人の美味しさ(ふき味噌)を、慣れ親しんだ味(ごはん)で包んだ料理。

アダルトジャンクとでも言うかな『ズルい味とか、罪な味』と言われる類いで、苦くて甘くて塩っぱくてサッパリでクリーミー。
ふきのとうの爽やかな苦味の力でクドくならずに食指が止まらなくなる。

今日は王道の使い方から罪なアレンジまでできる”ふき味噌”について。

ご近所さんからたっぷりふきのとうを貰ったからね。
ふきのとう料理では天ぷら並に好きなのがふき味噌なんです。
毎春つくってます。


・ふき味噌の作り方

まずはふきのとうを茹でる。
ボコボコに沸かしたお湯で一気に茹でる。
湯にいれたらすぐに混ぜる(というか沈める)半分だけ浮いてたりすると黒ずんだりアクが回るので気をつけて!!

大きめの鍋にたっぷりお湯を沸かして、片手で箸やお玉なんかを持ちながら、一度に大量に茹でないのが大事ですからね!!
(何度かやらかした苦い記憶…)

茹でたら冷水に落とし、冷やしてよーーく絞る。
搾ったら細かく刻んですり鉢にいれて潰す。
包丁でいけるところまで刻んでから潰すと綺麗に混ざります。

もしすり鉢が無ければ徹底的に刻んで(というか叩いて)味噌と合わせても!
粗めのふき味噌ってのも美味いもんです、厚揚げと合わせるならそっちの方が好き。

少しずつ味噌を合わせて更に潰しながら練っていく。
ゴリゴリ滑らかにしていく。

味噌は少し大変。
酒とみりんと砂糖を煮詰めて、白味噌を混ぜて練りこんだ。
定番の物には卵黄をまぜるが、今回は少量だったので卵黄は無し。
熱いし疲れるけど、練り込むのが大事。
詳しくは”白玉味噌”って調べるとでてくる。

まぁ大変なら煮詰めた酒とみりんと砂糖を白味噌に混ぜるだけでもOK

味噌をいい感じに足していって美味しいくらいでOK
今回はこれくらいだけど、もっと濃くてもいいし薄くてもいい。好みでね。

・ふき味噌の保存と使い方

味噌とふきのとうだけだから硬めですが、硬い方が保存が効きます。
使う時は用途に合わせて必要量を水でのばして使うと良い。

ラップでキュッととめて保存しましたが、ふき味噌は色が飛びやすいのでそれなりに早めに使い切る。
1週間くらいが目安。それ以上の場合は加熱して使う方がよさそう。

んで、鍋やらすり鉢に残ってる部分は水でのばして当日に使う分に。
こびりついた分まで使い切る。もったいないからね~

大抵の料理で出る鍋や器具にへばりついた分の廃棄、もったいないんでゴムべらやスケッパーでこそげましょ。
あると便利ですよ。特にスケッパー。

・ふき味噌の湯豆腐

まずはシンプルにこの食べ方。
温かい絹豆腐にちょいとのっけて食らう。

豆腐の淡泊な甘さがふき味噌の香りや苦味を引き立てる。
うまいね~
爽やかな春。

・ふき味噌バタークロワッサン

はい、そうです。ズルい奴です。
塩クロワッサンを焼いてバターとふき味噌を塗るんす。

これ、美味い…
日本酒呑みたくなる味。
味噌カツサンドとか、白味噌あんパンの類いです。
ジュワッと溢れるバターが味噌に合いすぎる。最高。

・ふき味噌バターおにぎり

やっぱコレは外せないですよね。
熱々のごはんに味噌とバター。
握ってる最中にバターがとろけてくるのでバターの量は少なめがいいかも。

バターがとろけて、味噌が柔らかくなって、米がほろほろ。
うなるほど美味い。
こんなんズルいわ~~幸せ。

・鶏のふき味噌焼き

鶏ももや豚ロースのような脂のある淡泊な肉との相性も良い。
身側に片栗粉をまぶして、皮目がパリパリになるまで焼き、返して身の方も焼く。
仕上げに皮目にふき味噌を薄く塗って、オーブンで軽く焼いて完成。

鶏の旨味や肉汁とふき味噌のほろ苦くて甘い味が合う!
米も酒も合う~~

ちょっと料理を持ってく用事があったのでふき味噌、ネギ塩レモン、照り焼き、有馬山椒焼き。の4味の鶏ももを持ってった。
焼いて味をつけたらラップで包んで冷やしてから切って、食べる時に温める。
好みがバラバラな面々だったのでこういうのが良いんじゃ。

・ふき味噌 厚揚げ

ふき味噌の一番好きな食べ方はコレ。
カリッと焼いた厚揚げにたっぷりのふき味噌。
この組み合わせが最高に好き。

今回は魚焼きグリルで焼いたけど、フライパンでもトースターでもOK
ふき味噌の濃い味や香りと、淡泊でジューシーな厚揚げの相性が最強なんです。
これ飲み屋にあるとほぼ100%注文する。
ふき味噌をのばさない方がいいかも。
まーじで日本酒に合います。最高。

・まだまだ食べたい、ふき味噌料理

いくつか紹介したけどまだまだ沢山あります。
豚ロース焼いたのに合わせてもいいし、ホタルイカとあわせるのも最高、タケノコに塗って焼いても良い、味噌カツにするってのも試してみたい。

ふき味噌って一見つかうのが難しそうだけど、淡泊で水分や油分、肉汁が多い物と合わせると美味くなりやすい。
牛肉は旨味が濃すぎて合わせにくく、鶏はムネだと淡泊すぎるけどもも肉ならあう、豚なら肩ロースなんかが良い。
魚ならマグロやカツオみたいな鉄っぽい味のは避けて、白身と合わせると美味い。

あとは季節物ですね、タケノコ、ホタルイカ、ウド、そういう春の物と合わせるのがオススメ。
アクや苦味、クセのある物とあう気がする。


・おわりに

瀬戸優さんの展示を見た。
めっちゃよかった。

猛禽類を中心に様々な生き物の彫刻と目が合って長いこと見つめ合っていた。

色んな角度から見ては、ジンソーダを一口飲んで。それを繰り返す内に時間が経ってた。
吸い込まれそうな表情をしてた。かっけえ。

美術館や展示を少しずつ見るようになって、少しずつ面白さが分かってきた気がする。
美しい物を見ると心が浄化されますね。

たまにはそういう料理も作りたいなぁ

ま、何を美しいと感じるかは人それぞれだけどね
俺にとってはこのふき味噌おにぎりも総合芸術さ~


マイブーム。
何度も聴きたくなる音楽。

悲しいニュースが多いご時世、入り込める音楽は大事よね。


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