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【たーぼうの教育ニュース①】2023年10月14日

 こんにちは!たーぼうです!

 週末に教育関係の情報発信をしています。自身の勉強の一環ということで、もし興味あればご笑覧ください。コメントなどもぜひ〜!シェアもしていただけると書いた甲斐がありますのでよければ。

・第1弾(土曜日):教育関連のニュース
・第2弾(日曜日):インタビュー・イベント・SVPの動きの紹介

ということで第1弾:教育関連ニュースです!


■1:教育ニュース

(1)10/11 Yahoo!ニュース
なぜ小学生はYouTuberになりたがるのか…家でも学校でも"承認欲求"が満たされない残念な日本の教育


 内田樹さんらの論考です。とても面白い記事なのでシェアします!

①「youtuberという名のキャリアパス」というワード

 youtubeはキャリアパスとして機能するんだというのはとても興味深い考え方でした。youtubeは確かにすごいです。明るくポップで、誰もがみたくなるような投稿をしている人たちがたくさんいます。

 しかし、大人たちがイキイキと働いていないことや、企業などが子育てなどを重視しないことが、この流れを助長しているのかもと感じました。(企業も学校も改善している学校、そうでないところの差が激しいと思います。)

 大人たちが自分らしく働けているのか、企業も子育てなどを支援できるのか、その度合いで、きっと小学生が選ぶ職業ランキングも変わるだろうと思います。

②引用その1

【内田樹】学校でも、クラスの子どもたち全員を歓待し、承認して、「みんなここに来てくれてありがとう。君たちは全員ここにいる権利があり、その権利を私が守る」と言い切ってくれる教師がどれだけいるでしょうか。むしろ、ある条件を示して、その条件をクリアした生徒はこのクラスにいて、授業を聞く権利があるが、条件をクリアできなかった生徒はここにいる資格がないという脅迫的なロジックを教師の側が操るようになっているんじゃないでしょうか。子どもたちを絶えず承認に対して飢えている状態にすることによって、承認というニンジンをぶら下げて子どもたちを支配制御しようとしている。

 知り合いの先生が、「コロナ禍で一斉休校が終わった時に、久しぶりに生徒たちに会えたことがとても嬉しかった。学校全体で、生徒たちを歓迎するような空気があった。学校は生徒がいて成り立っていることにも気づいた。」と言っていました。

 とても感銘を受けました。言わずもがな、学校は生徒たちがいて、成り立ちます。

 今ある普段をどのくらい大事にできるのか、そして生徒と関われることがとても尊いことだと改めて思いました。

③引用その2

【内田樹】子どもの頃、家族にかわいがられて、抱きしめられて育った人はだいたいそうなるはずなんです(笑)。前に鈴木晶さんから伺ったんですけれど、人が根拠のない自信を持つのは、子どもの時に母親から豊かな愛情を注がれた結果なんだそうです。「こういう条件を満たしたら抱きしめてあげる」という子どもの側の努力の成果との引き換えでの承認ではなく、無条件に承認され、愛されてきたという幼児経験がある子どもには承認に対する飢えがない。だから、有名になりたいとか、威張りたいとか、相手に屈辱感を与えたいとか、そういう欲求がわいてこない。でも、今の日本社会を見ていると、その逆の人たちばかりになっている。
 たぶんこれはある時点から「軽々しく子どもを承認してはいけない」というルールが育児の中に入ってきたからではないかと思います。少なくとも学校教育の中では深く制度化されている。

 上記の文章もその通りだと思います。

 有名になりたいとかは、それはそれでエネルギーとして意味があることだとも思いますが、やはり家族や学校、さまざまな場で無条件の承認を得ていることはとても大事なのだと思います。勉強ができることは大事ですが、人生で1番大切なことではありません。

 できるから承認するのではなく、そもそもが承認されて良い存在であると思います。

 そして、これは生徒も教員、そして保護者も一緒です。生徒も教員も、そして保護者も、それぞれが大切にされて良い存在です。

 教員はなかなか承認されない立場なのかもしれませんが、教員が大事にされないと、学校はうまく回ることはないと思います。

 私自身もなかなか忙しくなるとできなくなってしまうこともありますが、大事にしたいと改めて思いました。

 ぜひ示唆に富む内容なので、ぜひ読んでみてください!

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(2)埼玉県の「児童虐待」に関する法案が止まりました。

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 これについては2つの点で重要だと感じました。

1つ目、止めた人たちがいたこと。

・STOP!10/13可決予定の埼玉県虐待禁止条例改正! 保護者、そして、子どもたちに対しても不利益をもたらします!!

・『埼玉県虐待禁止条例の一部を改正する条例案』に反対する意見書」賛同団体募集します。


 私は学校教員の立場なので、学校目線で考えていましたが、プレーパークや子ども食堂などはこの法案が通ると活動そのものができなくなる可能性もあります。これは盲点だったので、とても勉強になりました。

 これらのアクションを始めた人たちには頭が下がります。悪口をいうのは簡単だけど、実際に動くことで止まるんだと思いました。もうすでに通ってしまうと半ば諦めていましたが、政治は私たちのアクションで変わる可能性があるとも思えました。

2つ目、子どもの権利について

 これは武田信子先生のnoteです。政治に、当事者の声が不在であることなど、様々な指摘があります。

 政治に民意を入れていくことがいかに重要なのか、子どもの権利が間違った解釈をされていくと危険である指摘がありました。

 また、日本より海外では子どもの安全を守るために、法令が厳しく定められている国もあるようです。もちろん治安などの背景もありますが。子どもの権利をどのように守っていくのか考える良い機会になりました。


■2:生徒指導ニュース


10/4 yahooニュース

小中高校生の暴力行為、過去最多の9万5千件 20年前の2.8倍に


 よく最近の学校現場は目に見えるケンカなどのトラブルは減って、SNSなど陰湿で見えないトラブルになってきていると聞くことがあります。

 このデータではわからない部分も非常に多いですが、(どう集計しているのかはちょっと気になるところではありますが)現場には今でも目に見える荒れがあります。ケンカもあります。

 カウンセリングだけでなく、きっちりと毅然とした指導は絶対に必要です。ダメなものはダメですから。(たまに全部理由があれば許しちゃうみたいなケースも聞きますが、それはそれで問題です。)

 ただ、指導だけで解決するほど、物事は簡単ではないので、指導と支援のバランスこそが今後も大事なのだと思います。多様なアプローチは必要ですし、教員同士の連携が必須となります。

 繰り返しますが、児童生徒の目に見える荒れは結構あります。

 そもそも、これらの年頃の児童生徒は、本質的には、ほとんど昔と変わっていないのではないかと思います。
 
 そして、指導と支援のバランスが大事なのも、昔から変わっていないと思います。


■3:探究ニュース


(1)10/12 PR TIMES
2024年4月開校予定のFC今治高校 里山校が「カリキュラムパートナー」第一弾を発表!経営者・起業家やアーティスト、地元企業など15名および8団体と連携


(2)10/11 PR TIMES
2025年4月、世界遺産・熊野古道に開校予定!探究型グローカル小・中一貫校「うつほの杜学園」クラウドファンディング開始!!


 なかなかチャレンジングな学校が愛媛県と、和歌山県にできるようです。愛媛県のFC今治高校では、超豪華スタッフと岡田武史学園長たちが動いているようです。四国では進学傾向にももしかしたら変化があるかもしれないなぁと思いました。中でもサッカーチームであるFC今治が学校経営とも関わってきそうなので、面白い展開だなと思います。

 和歌山県のうつほの杜学園も探究型グローカルスクールとして、探究を柱に掲げたスクールができていくようです。子どもを育てている母親が立ち上げたということで、とてもエネルギーを感じます。とても気になります。自然豊かな立地を生かした面白さがありそうだなぁと思います。うつほはクラファンもやっているようなので、こちらも面白そうです!

※makuake:和歌山熊野古道を学びの聖地へ!うつほの杜学園(仮称)小・中学校を創りたい!

 
 ただ思うのは、ビックなゲストを呼んだり、地元の産業とコラボすれば探究の質が上がるとは限りません。
 探究の質もどう定義するのか難しいですが、やはり質を上げるためには、かなりいろんな要素が必要だと思います。今後もどんな動きになるのか注目ですと思。(やっぱり大人と子どもの関心は異なるので、どうコーディネートするのかはとても難しいです。)

 いずれにせよ、探究が広がっていくのはとても良い傾向だとと思います。色々学べることも増えてくるので、今後が気になる学校です。


■4:ICT関連ニュース


文部科学省 令和5年度 生成AIパイロット校 内定校一覧


 生成AIのパイロット校が選定されました。東京ではいち早く動いているなという印象がありましたが、我らが埼玉県でも久喜市立菖蒲中学校・鷲宮中学校が選出されています。これ公募だったので、申し込んでいるのすげーなーという感じです。

 埼玉県は戸田市や久喜市などをはじめとして、先進的な取り組みをおこなっている市があります。(久喜市はちょっと気になります。)

 市区町村単位でICT関係の契約を進めており、様々なところでいろんな取り組みが行われています。自治体の動きはとても面白いと思います。みなさんのお住まいに近い学校もチェックしてみてください。


■5:働き方改革関連ニュース


(1)10/11 教育新聞 
「数に頼らない学校運営を」 教員不足への対応で財務省が注文


 文科省の計画に、財務省が待ったをかけました。人材確保・奨学金の返還支援・給与の改善面など様々な対策について、トップダウンを進めて工夫をして改善しなさい。他の業界も頑張っているんだから。との話になりました。奨学金も教員に対しては支援をしていたが、廃止した経緯を説明され、こちらも待ったをかけました。

 財務省の判断はどんな背景があるのかはわかりませんが、きっとどの業界もかなり分岐点に入っているのだと思います。

(2)10/13 Yahoo!ニュース
疑問だらけの財務省の教育認識 実態を踏まえた、子どもたちの未来を本気で考える姿勢が求められている


(3)10/13 教育新聞
「質の高い教師の配置充実は不可欠」 盛山文科相が財務省に反論


 財務省の意見への論考として、教育ジャーナリストの前屋毅さんが意見を述べてくれています。先日、旧統一協会の件でも出てきた、盛山大臣も粘っています。

 頑張れー!という感じですが、やっぱり地道に職場での改革をすることが大事であると思います。

 これから文科省と財務省との話が進んでいくので、注目したいと思います。



 第2弾:インタビュー・イベント・NPO法人School Voice Projectの活動紹介はこちらです


 またお時間があればご覧ください〜!


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