良いことは良いと言おう/マネアカ⑮
先日、久しぶりに上司にマネジメントをされました。
個人的にも嬉しかったことでもあったので、その上司が行ったマネジメントに関する僕の考察をお伝えしたいと思います。
渾身のプレゼンの結果
詳細はお伝えできませんが、4月から新組織になり、ビジネス人生で初めて取り組むある企画の業務を行っております。レポートラインが執行役員になるのですが、始めに大まかなオーダーだけを聞かされ、3月中旬頃から検討を進めてきました。
作っては潰し、作っては潰し・・・。もう10回転くらい、これをやり続けてきました。非常にキレる方なので、いろいろ突っ込まれるのだろうと心の準備をしたうえで、ようやく固まってきた内容を渾身のプレゼンテーション。
反応は・・・
「これでOKだから、ちゃっちゃと進めよう」
いやー、久しぶりに嬉しかったですね。
さて、そんな話は良いとして、この意思決定含めたその方のマネジメントはすごいなと感じました。
指摘することがマネジメントではない
自分で言うのもなんですが、完成度が100点なわけではありません。まだまだ検討が足りていない部分は多分にあります。
では、なぜその方はOKを出してくれたのでしょうか。個人的に分析すると、大きく3点あったように思います。
①完璧さより、考え尽くしているかを見ていた
「仕事は完璧にこなしてナンボだよね」
確かにこの考え方は間違いではないと思いますが、部下にこれを求めると、部下は非常に窮屈に感じます。
完璧さを求めると、どんどんスピードは落ちますし、変化の激しいこの時代においては、どんどん遅れていってしまいます。
もちろん、顧客への納品場面等、状況によっては100点が求められることもあると思います。ですが、フェーズによっては、50点くらいでも問題ではないこともあるかと思います。
現時点での100%の思考で50点を獲得しているのであれば、「よしOK」と言い切ってしまった方が次のフェーズ(50点を60点に上げるためにはどうしたら良いか)にスッキリと移れるため、得策なのだと思います。
②細かいことを言うより、背中を押した
おそらく現段階でも、50点ではなく、53点にするためにフィードバックしたり、ツッコミを入れることはできたと思います。
ですが、53点にすることに意味がない。と考えたのだと思います。50点を53点にするのではなく、次回に60点をとるためにどうしたら良いか。どうしたら早く60点をとれるか。ということを合理的に考え、「このまま頑張ろう」というフィードバックにしたのだと思います。
ここで3点上げるためのフィードバックをされると、次回以降も、あと3点とることはできないのか、という思考が回ります。そうすると、どんどんスピードが遅れます。
であれば、思い切って背中を押して、早く60点をとるためにどうしたら良いかを考えられるマインドを作ろうとしたのではないかと思います。
③自分の期待通りであるかより、次回に期待を超えるかで判断した
50点や60点というのも、自分のさじ加減の評価です。
そもそも、上司の期待に応えることが仕事ではありません。極論ですが、全ての仕事は顧客から選ばれることが目的です。
であれば、より早く顧客の期待に応えることができるようにするためにはどうしたら良いかを考えた結果なのではないかと思います。
マネジメントの理想
これは僕の持論ですが、マネジメントという仕事の理想状態はマネジメントなんか必要なくなることではないかと僕は理想だと思います。つまり、自分がいなくても、メンバーが自走し、成果にコミットし、組織としてのゴールに到達できることです。
そういう意味では上司が楽できる状態が理想だと思うのです。
今の最適より、未来の最高の状態のためにマネジメントは意思決定を行うべきなのだと思います。
例え、完璧な100点ではなくても、
・メンバーが良いと思っている
・メンバーが考え尽くした結果である
・上司からしても致命的な問題はない
であれば、重箱の隅を突っつくようなことはせず、理解するためのくだらない質問はせず、スッキリと「よし、OK」と言ってあげることが、メンバーのモチベーションを高め、仕事のスピードを高めることに繋がるのだと思います。
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