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信頼関係はマネジメントのインフラ/マネアカ①

2022年、新シリーズを開始します!!

その名もマネジメントアカデミー。略してマネアカです。まずは開始する目的・やりたいことについて、お伝えさせてください。

マネアカ開始の背景

やりたいこと①:チームを率いるリーダー、管理職となり、マネジメントに困った時、皆さんはどうしますか?多くの人は本を買って勉強してみたり、過去の研修資料を引っ張り出して振り返ってみたりするのではないでしょうか。そして、書いてあることは理解できるものの、実践の中では「そうは言っても現実は違うんだよな」とか「正論だとは思うけど、自分は違う」とか、思ったことがあるのではないでしょうか。この「そうは言っても」や「正論と感じること」に対して、僕自身が思うこと、考え方、行動のノウハウをお伝えできればと思います。

やりたいこと②:昨今は情報が溢れに溢れています。いつでも分からないことは調べられるし、答えらしきものを検索できます。ただ、いつでも調べられるからこそ、記憶には残りにくく、日々の中で忘れ去られていくのが実態ともいえます。だからこそ、本当の意味で影響力をもつ情報とは記憶に残る情報だと思うのです。そして記憶に残すためには「フレーズで覚える」ことが大切です。いわゆるパワーフレーズです。短い言葉で印象を与える言葉は「理解しやすい」「覚えやすい」という特徴があるため、行動の変化に繋がりやすいと思います。このパワーフレーズとも言われる「ワンフレーズ」でマネジメントの大事なポイントをお伝えできればと思います。

※これを読んだ上で別の意見・考えをもつことを否定したいわけではありませんし、むしろ良いことだと思います。絶対解を出したいわけではありません(というか出せない)。
マネジメントで大事なのは、
・自分の言動に自覚的になること。
・様々な引出しをもつこと
であり、意見が同じ方は「そうだわ、俺も同じことやっているわ」と言語化の一助にしていただき、異なる方は「なるほど、そんな意見もあるんだね」と思って、引き出しを広げることに繋げていただけると嬉しいと思います。

さて、前置きがながくなりましたが、記念すべき第1回目のお題は・・・

信頼関係はマネジメントのインフラ」ということです。

マネジャーが築くべき3つの信頼

マネジメントには信頼構築が大事であると言われますが、3つの観点があると思っています。

1つめはメンバーとの信頼関係です。

メンバーからの信頼がなければ、チャレンジしようとすると反発される。大事な報告が遅れる、滞る。モチベーションを高められない。ひょっとすると急に退職する。そんなことにも繋がるかもしれません。日常からメンバーとの信頼関係をつくっておくことが重要です。

2つめは他組織との信頼関係です。
マネジメントの担う役割の1つが組織間調整です。これは相手側にもマネジャーが存在するような組織であれば、最終的に組織間での利害の調整を図るのは組織長の仕事といえます。日常から他組織との信頼関係をつくっておくことが重要です。

3つめは社外との信頼関係です。
営業組織であれば、当然顧客からの信頼を得ることが大切です。また、営業系以外の組織であれば、アウトソーサーやパートナーからの信頼をつくることが必要です。多くの会社は自社だけでは成り立っておらず、顧客あってのものだし、パートナーの協力あってのものです。日常から信頼関係をつくっておくことが重要です。

ご覧いただいた通り、どれも日常から信頼関係をつくっておくことが重要なのです。

信頼関係をつくるためにやるべきこと

では、3つの信頼を構築するために何が大切なのでしょうか。
答えは簡単です。

相手を信頼することです。
とにかく、これに尽きると思います。

本noteでは1つ目のメンバーとの信頼関係についてに絞って書きたいと思います。

マネジャーになると、なぜかイケているメンバーは信頼できる。自分に都合の良いメンバーは信頼できる。ということになりがちです。マネジメントコストがかからないですからね。メンバーから自分への信頼があれば信頼するし、メンバーからの信頼がなければ信頼できない。こんな状況に陥りがちですが、これは順番が違います

メンバーの立場にたった時、自分を信じてくれているかどうか分からない上司を信じるなんて怖すぎます。どれだけフラットな関係性を作ろうとしても上司部下という間柄である以上、評価や査定も絡んできます。そんな相手にいきなり信頼を置くことは難しいです。まして、上司に信頼されていると感じられない中、上司を信じるなんて、相当に人間観が深い仏のような人なのか、メンタルがとてつもなく強靭なのか、何も考えてない人くらいではないかと思います。

メンバーが自分を信じるから自分もメンバーを信じるのではなく、自分が信じるからメンバーが信じてくれるのです。大事なことなので何度も言いますが、上司からメンバーを信頼するのが先なのです。

職場に信頼関係を作れてない相手いますよね。その人のこと、信じられていますか?どこか半信半疑での関わりになっていませんか?

ご自身の人間関係をぜひ振り返ってみていただきたいと思います。

それって正論でしょ?

いやいや、でも信頼してもメンバーに裏切られるんですよ。
そもそも、なぜあんな奴をこっちから信頼しないといけないんだ。
そんな「そうは言っても」という声が聞こえてきそうです。

そうです。裏切られるのです。
これは前提におきましょう。

相手は自分の思ったようには考えてくれないですし、動いてもくれません。メンバーは上司の奴隷でもお手伝いさんでもないですからね。それはむしろ、当たり前のことです。ただ、「裏切られること」これは本当に問題でしょうか?

相手を信頼するということは、ミスをした時のリカバリーの準備を一切しなくて良いと言っているわけではありませんし、全てを許して何でもOKにして良いと言ってるわけでもありません。リスクヘッジ策として準備は必要ですし、時にはフィードバックすることも必要です。あらゆる状況に対応できるように上司として備えをしておく必要があるでしょう。

ですが、信じていても裏切られること。つまり、うまくいかないことがあるのは当然ですよね。相手も人間ですから、モチベーションが上がらないこともあるし、凡ミスをしてしまうこともあるでしょう。ただし、それが「わざと」であれば大問題です。理由を聞きたくなりますし、確認するべきでしょう。ですが、僕の経験上、わざとミスを犯し、そこに理由がないことって、ほとんどないと思うんです。

それは裏切られたのではなく、見立てが甘かっただけですから、「相手を信頼できない」という理由にはなりませんよね。
じゃあ、いいじゃないですか!全力でメンバーを信じましょうよ!

また、何であんな奴を俺の方から信じないといけないのか。という話もありますよね。このお話も困ったもんですが、なぜ自分からだとおかしいのでしょうか。とも思います。

少し脱線しますが、これは個人的な考えなのですが、僕は上司部下という表現が嫌いです。noteでも分かりやすさを重視して、便宜上、上司部下という言葉を使いますが、極力使わないようにしてます。理由は上でも下でもないからです。マネジャー、課長、グループリーダー、いろんな言い方はありますが、これらは全て単なる役割でおり、偉いわけではありません。ただ、ちょっと責任が重い仕事のため、お給料をたくさんいただいている。という構図だと思ってます。

話を戻しますが、上司が偉いわけではないのです。ということは、メンバーと上司の信頼構築においては相互の歩みよりが必要であり、とりわけ上司からメンバーを信じるというはじめの一歩が必要だと思うのです。

ちょっと屁理屈っぽくなったかもしれませんが、新シリーズはこんな感じで書こうと思っています。屁理屈は僕の十八番ですので。でもそういうことを信じる力って良くないですか?

さて、改めてまとめますが、相手を信じることで信頼関係はスタートします。どんな相手であれ、メンバーに成長して欲しい、成果を出してもらいたい。と願うなら、まずは相手を信じてみませんか?信じたうえでリスクヘッジ策をしっかりと練り込んでおき、何かあったら、ヒーローかのように助けるのがカッコ良いと思います。

信頼関係は自分が信じることに始まる。そして、信頼関係はインフラ(全ての基盤)であることを覚えておいていただけると嬉しいです。

終わりに

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過去のシリーズ①:しくじりマネジメントこれまでの僕のマネジメントの失敗とそこからの学びを書いています。自分もこの失敗やったな。とか、この失敗やってしまいそう。と同感いただけるものがあれば、ぜひご覧ください。(リンクはこちら)

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現在のシリーズ④:マネジメントアカデミー
2022年1月からの新シリーズ。マネジメントにおける大事なポイントをワンフレーズでお伝えし、「それってただの正論でしょ?」という疑問に答えていきます。単なる理論に終わらせず、実践の中での重要と思う背景をお伝えしますので、「頭ではわかるけど、あんまり納得できない」と思うテーマについて、ぜひ読んでいただけると嬉しいです(リンクはこちら)

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