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メモ書き健康法

 メモを書くと身体によい。というか心によいのか。やればすっきりである。あたくしは暇さえあればメモを書き飛ばしているのであるが、いやはやなんとも、これで心のコンディションが整うということはあるな。

 どのようなメモを書くか。これはもう自動筆記に近い。頭に浮かぶよりも先に、あるいは浮かぶと同時にペンを動かしてわーっと、一枚につき十行ほど書いていく。意外と書けるもんである。五枚も書けば充分心の掃除にはなる。使うメモ帳は、いやメモパッドというのか、それは百均のでいいので、まずその百枚二百枚のを用意する。適宜ペンも用意する。あとは字の乱雑さもかまわずに書きまくる。メモパッドのいいところは書き終えたらベリッと剥がして次のページにいけることだ。剥がすというのがなんともいわれぬ、ある種原始的な快感があって気持ちいい。一枚ごとにやり遂げている感が味わえることうけあい。十枚も書いてふんわりと机に積み重なったそのメモを見たらば充実感で胸がいっぱいになる。手にとればささやかな重みも嬉しい。地味な楽しみですが。

 脳科学を引っぱってきていえば、これをやると作業興奮も得られるので、脳の側坐核への刺激ですか、やる気が出るというやつね。やらなければやる気というのは出ないっていう原理があるそうなのだ。それもあって執筆に入る前の儀式として去年はよくやっていた。執筆モードに入れるというものだ。メモは捨てずにたまっちゃったので、あれ何枚くらいかな、高さにして二十センチくらいはあってまあ数百枚か、日々書いてましたね。

 アイディアスケッチという手法にもいくらか近いが、目的はアイディアを出すよりもやる気を出すことなので、もう好き勝手に書けばいい。チラシの裏ってのも馬鹿にはできないものだ。眠いとか疲れたとかダルいとか死にたいとかあたしもう帰りたいとかいろいろあったとしてもメモ書きはできる。お試しあれ。絶対おもしろいから。気分が楽になるから。

 さて。金井は夜が明けたら出かけます。ブルターニュ展にようやく行けるのだ。絵はさー、なんか不思議なものだよね。目に訴えかけながら心にも届く。ハマるぜ美術展。どんどんいろんなもんを観ていきたい。たのしー。


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