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最近の記事

日本人のためのウクライナ戦時国債・買い方ガイド(Part①口座開設編)

こんにちは。1976newroseです。 ロシア軍が犠牲を厭わない突撃を繰り返し、苦境が伝えられるウクライナ情勢。 私はこれまでウクライナの各機関、義勇部隊等に約50万円を寄付していますが、今回は話題になった【ウクライナ戦時国債】を買ってみることにしました。 国債には15%以上の利子がつくとのことで、どのみち寄付を続けるつもりの私には最適の選択肢だと思ったためです。返ってきてもこなくても構わないと思っています。 X(旧Twitter)を見ると、日本でもこの国債への関心

    • クラウゼヴィッツ「戦争論」読んだフリ。Part②

      みなさんこんにちは。1976newroseです。 2024年は、元旦からつらいニュースが飛び込み、心を痛めております。 本年がいい年になりますことを、心より祈念いたします。どうぞ宜しくお願いいたします。 さて、近代的な戦争哲学の中でも、最重要著作のひとつとして知られる、クラウゼヴィッツ「戦争論」。 超有名な本書ですが、通読された方はごく少ないのではないでしょうか。 そこで「戦争論」読んだフリ、と題しまして、読んだことがなくても読んだフリができる!というコンセプトで、そ

      • クラウゼヴィッツ「戦争論」読んだフリ。Part①

        みなさんこんにちは。1976newroseです。 近代的な戦争哲学の中でも、最重要著作のひとつとして知られる、クラウゼヴィッツ「戦争論」。 私の過去noteでもしばしば引用して参りましたが、今回は「戦争論」読んだフリ、と題しまして、読んだことがなくても読んだフリができる!というコンセプトで、その概要をご紹介したいと思います。 それでは早速まいりましょう。 ★「戦争論」とは?「戦争論」は、クラウゼヴィッツがプロイセン陸軍大学校の校長を務めた期間に書かれた草稿です。 彼本人

        • ウクライナ情勢を自力で追いかけたい方のための基礎知識

          こんにちは。1976newroseです。 ここ数ヶ月、ウクライナ情勢に関する情報が日々流れてきます。 大規模な正規戦ということもあり、防衛研究所や大学研究者などの専門家の方々が精力的にメディアに登場され、私たちに正確な情勢が伝わるようご尽力されています。誠に頭が下がる思いです。 さて今回は、メディアの情報に加えて、海外のシンクタンクやオシント(OSINT=open source intelligence、一般に公開されている情報源からアクセス可能なデータを収集、分析、決定

        日本人のためのウクライナ戦時国債・買い方ガイド(Part①口座開設編)

          SNS言論闘争のクラウゼヴィッツ的整理

          みなさんこんにちは。1976newroseです。 大変ご無沙汰しております。本業が大変忙しく、だんじり祭りのような日々を送っており、なかなかモノを書く気力が湧きませんでした… さて本日のテーマは、【SNS言論闘争のクラウゼヴィッツ的整理】です。 クラウゼヴィッツ『戦争論』といえば、戦争という複雑怪奇な現象を哲学的に整理することを試みた、19世紀初頭の名著です。 著者クラウゼヴィッツはプロイセンの軍人で、本著はプロイセン陸軍大学校の校長として勤務していた頃に記された原稿

          SNS言論闘争のクラウゼヴィッツ的整理

          私たちはなぜ「故郷」を愛するのか?

          こんにちは。1976newroseです。 今回は【なぜ私たちは、たまたま生まれついたに過ぎない故郷をこれほど愛するのか】というテーマで綴ってみたいと思います。 私は、ある地方都市の郊外で、高校卒業まで過ごしました。三方を山に囲まれ、夜は月明かりだけが田んぼの水面に反射するような田舎町でした。 大学からは大都市圏に移り住み、社会人生活も東京をはじめとする都市圏で過ごしました。それぞれの街で、いろんな楽しい思い出を積み重ねてきたわけですが、ふとした時にまぶたの裏に浮かんでくる

          私たちはなぜ「故郷」を愛するのか?

          小早川秋聲「國之楯」を見に行きました

          こんにちは。1976newroseです。 終戦記念日も間近となった今日は、明治から昭和期に活躍した日本画家、小早川秋聲(こばやかわ・しゅうせい)の展覧会に行ってきましたので、感想を記したいと思います。 秋聲は、サムネにも採用した「國之楯」で有名な画家です。今回の展覧会は、戦争画の枠にとどまらない秋聲という作家の魅力を紹介する、というコンセプトでした。とても良かったです。 ただし、私は芸術畑については全く素人ですので、本稿では「國之楯」のみにピントを絞って、感想を書き記し

          小早川秋聲「國之楯」を見に行きました

          「ダイアン」、この愛すべきハイコンテクスト漫才さん

          こんにちは。1976newroseです。 今回は、最近私がズブズブと沼に沈み込んでいる芸人コンビ「ダイアン」についてのコラムです。ええ…素晴らしい… ダイアンは、ツッコミの津田さんと、ボケのユースケさんからなるコンビです。 自分たちのことを「漫才さん」と自認しており、ユースケさんが繰り出すシュールな世界観と、どこか動物みを感じる津田さんのツッコミが織りなす漫才は、魅力満載です(*'ω'*)✨ そんなダイアン、世間では津田さんのギャグ「ゴイゴイスー!!!」や、大声芸のイ

          「ダイアン」、この愛すべきハイコンテクスト漫才さん

          「宇宙ゴミ」は平和な星空の夢を見るか?(宇宙空間の軍事哲学)

          こんにちは。1976newroseです。 今回は、宇宙空間における軍備拡張・戦争行動についての、思考実験的な回です。 なお、筆者は宇宙について専門的知識をまったく有しません。また適切な文献も参照していない、思い付き回です。 専門知識がある方からのご批評を大歓迎いたします。 それでは参ります。 本稿では、以下のテーマについて、軍事哲学の観点から論理化の思考実験を試みます。 ①宇宙空間での戦争は、宇宙ゴミ(スペースデブリ)を発生させる。宇宙ゴミは、宇宙空間における人工

          「宇宙ゴミ」は平和な星空の夢を見るか?(宇宙空間の軍事哲学)

          SNSフェミニストのための「闘争理論」(草稿)

          こんにちは。1976newroseです。 日に日に発言力を増すSNS上のフェミニスト(=長いので、本稿では「SNSフェミ」と呼称します)たちについて、私は否定的な見解を持っています。 もちろん私は「男女平等」に反対しているわけではありません。 また、この社会に女性特有の課題が多く残っていることも事実だと思います。 そこで本稿では、「SNSフェミニストのための闘争理論」と題して、SNSフェミの活動に資するような提言を行いたいと思います。 なぜなら、現状のSNSフェミに

          SNSフェミニストのための「闘争理論」(草稿)

          映画の中の『ドイツ軍』概論

          ご無沙汰しております。1976newroseです。 映画「ジョジョ・ラビット」、ご覧になりましたか? 私も少し前にプライムビデオで観て、この映画は映画館で観たかった…という思いが沸き上がるほど感動しました。 さて、この映画を友人に薦めたところ、「面白かった!けど、ナチス・ドイツにもいい人はいたってこと?ドイツの組織ってよくわからない」との感想をもらいました。 友人の感想ももっともです。 ナチス時代のドイツでは、旧来の軍・官僚組織と、ナチスが政権を獲得してから急速に整

          映画の中の『ドイツ軍』概論

          「哲学」の実子である「戦争」が「哲学」を終わらせてしまうのではという恐怖について(ヘーゲルとクラウゼヴィッツ)

          皆さまこんばんは。1976newroseです。 おかげさまで、拙稿「【教養】としての、戦前・戦中・戦後 基礎知識」シリーズは無事完結させることができました。 コアなテーマにも関わらず、多くの方にお読みいただいているようです。心より御礼申し上げます。 さて、今回は「戦争はなぜ哲学と相性が悪いのか?」というテーマで論考して参ります。 このテーマは、五年ほど前から私が取り組んできたもので、最近ようやく自分の中でまとまったように感じております。 しかし、私の周囲にはこのような

          「哲学」の実子である「戦争」が「哲学」を終わらせてしまうのではという恐怖について(ヘーゲルとクラウゼヴィッツ)

          (完結)【教養】としての、戦前・戦中・戦後 基礎知識⑦

          皆さまこんにちは。1976newroseです。 前回まで、日米を中心に自由民主主義陣営が採用している構想「自由で開かれたインド太平洋戦略(Free and Open Indo- Pacific Strategy : FOIP)」、それを軍事的に支える「グローバル公共財へのアクセス及び操作のための統合構想」(Joint Concept for Access and Maneuver in the Global Commons:JAM-GC)」、そしてインド太平洋地域における米

          (完結)【教養】としての、戦前・戦中・戦後 基礎知識⑦

          【教養】としての、戦前・戦中・戦後 基礎知識⑥

          皆さまこんにちは。1976newroseです。 前回までは、中国の対外構想「一帯一路」、それに基づく勢力圏を米国の圧迫から守るための「列島線」の設定、そして具体的な軍事戦略としての「A2AD」をご紹介しました。 今回は、中国のこうした対外膨張策に対抗する、自由民主主義陣営の動きに迫ります。 【米国の対外構想】 トランプ政権は、2017年頃から、「自由で開かれたインド太平洋戦略(Free and Open Indo- Pacific Strategy : FOIP)」(

          【教養】としての、戦前・戦中・戦後 基礎知識⑥

          【教養】としての、戦前・戦中・戦後 基礎知識⑤

          皆さまこんばんは。1976newroseです。 今回からは、中国、そして米国の世界戦略を中心に、 「大日本帝国時代の反省は、現代日本でどのように活きているか?」 というテーマで論を進めてまいります。 【注意(読み飛ばしていただいてもかまいません!)】 前回までは客観性にこだわり、事実を列記することに努めてまいりました。 今後も基本姿勢は変わらず、あくまでも日米の政府機関等がウェブ上で公開している資料など、誰もが簡単にアクセスでき、かつ、信ぴょう性が担保されている情

          【教養】としての、戦前・戦中・戦後 基礎知識⑤

          【教養】としての、戦前・戦中・戦後 基礎知識④

          皆さまこんばんは。1976newroseです。 連休明けの本日、大変暑い一日でしたね。体調を崩されませんよう… いったい誰に向けて書いているのかわからない、こんなニッチな記事ですが、毎日予想以上の方々に読んでいただいているようです。ありがとうございます。 さて前回まで、政治が軍部を統制できないという制度的欠陥を抱えたまま・中国大陸での権益をめぐって戦争を繰り返し・太平洋戦争であのような敗戦を迎えた大日本帝国の姿を概説してまいりました。 本パートからは、私が本当に描きた

          【教養】としての、戦前・戦中・戦後 基礎知識④