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美味しい?と、聞いてくる声

最近、暑さが続き、文章を書く元気がなく。
人と会っても、回復に一日半かかる辺りに、やはり、まだまだ療養中なんだな、と思う。

そうです。昨日、今日でようやく体調を整え始めました。
旦那が来ると、嬉しいけれども、憔悴するいまのわたしは、良い嫁ではなさそうだ。
すまん、旦那はん。

さて、最近、旦那はんが、同居に前向きになりつつあり。
UR賃貸やらに、内見申し込みまでし始めている。
わたしは、相変わらず引っ越しばかりの人生だなあ、と思いつつも、旦那はんのおかげで、ゆっくりできてもいるため、何やら何やら、である。

しかし、同居したら、家事がさぼれなくなるのかしら、と思うと、足踏みするわたしは人としてどうなんだろうか。
仕方がないのだ。
本当に、疲れている時は起きることもままならないのだ。
こんな眠り姫を抱えようとする旦那は、ちょっとおかしいんじゃないか、とたまに本気で心配になる。

少しずつではあるが、在宅ワークへの兆しも見え、しかし、そこへなかなか船を漕ぎ出せないわたしを、どうか許していただきたい。

朝、目が覚めたら、機材も全部揃っていて、どんなソフトも使えていたらいいのに。
などと、重たい肢体を横たえて夢を見るのであった。

そうして、料理ができず、ぼんやりとした頭で、旦那はんに、「お腹すいた」と、連絡すると、すぐにデリバリーが届いた。
わたしの好きなおいも。お肉もあるから、ありがたや、ありがたや、といただいた。

一口、ポテトを食べた時、彼のあの軽やかな、優しい声が聞こえた気がした。
「美味しい?」
うん、美味しいよ。
「良かった、たくさん食べて」

美味しいかどうか、聞いてくれる優しい人。
良かった、と、嬉しそうに言う変わった人。
わたしも、彼を見習って、そういう優しさを当たり前に与えられる人になりたい。

白昼夢のなかで、彼の優しい声と、少しはにかんだ言い方をするその姿を見るたび、飲食を支える彼の温かさ、仕事の偉大さを、尊く想う。

(うちの旦那は、日本の食を支えて、届ける偉大な人の一人や。すごいやろ。)

そう思いながら、いつも彼の優しさに胸がいっぱいになる。
ありがとうがたくさん、集まると、涙が出るらしい。
美味しいは、たのしい。美味しいは正義。
正義を支える彼は、いまの日本のサムライなのです。


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