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「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問 1

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なぜ具体と抽象が重要なのか?
「具体→抽象→具体」というのが本書で言う典型的な抽象化と具体化を組み合わせた問題解決で、表面的な問題だけでなく根本的かつ本質的な問題にたどり着くことができる考え方である。

そもそも抽象化は人類の知的能力と切っても切れない関係にあり、知識や経験と同じように重要なもので、デジタル化によってより抽象度の高いものの見方が求められる。(モノの流れという具体的な世界から、情報の流れという抽象化されたものにシフトしていく)

しかし、社会の価値観が急激な動きについてきていない。
「単に大量の事象を知っていること」の付加価値は急速に下落してきていおり、人間の知的能力のあるべき姿について大きな問題提起がなされているにも関わらず、社会の価値観は知識力重視の考え方から抜け出せていない。

具体と抽象とは何か?
具体というのは一つひとつの個別のものなので、すべて「オンリーワン」の特殊なもの。
抽象は、それらをまとめて一つのものととらえるものなので、一般化されたものになる。

具体を見ている人は常に物事の特殊性や事象間の違いに着目するのに対して、抽象を見ている人は常に一般規則や事象間の共通点に着眼する。

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具体→抽象は上位に上がるにつれて複数のものをまとめていくN:1の関係になっている。(抽象化するほどシンプルになっていく)

抽象度が上がる=視点が上がる(メタの上位視点を持つこと)
※具体になればなるほど情報量も多く、複雑になるため、一人が見られる範囲も小さくなることで、必然的に一部分しか見ることができなくなる。

また、一つの具体から複数の抽象化(1:M)の方向性が考えられ、同じ一つのものでも一通りではなく、複数通りある。

具体は個別事象(単体)であり、抽象は何かと何かの関係性を示す。
具体は自由度が少なく、抽象は自由度が大きい。
具体レベルでものを見るというのは、一つひとつの事象を個別に見るとうことで、したがってそれらに優先順位や重要性のようなものはない。優先順位や重要性というのは、複数の事象を同時に見て関係性を見るから使えられる(抽象レベル)

スマホを使って断片的なネット記事の「読書」は、抽象概念を扱う力を確実に奪っていくことになるだろう。このことに行き着く先は「AIが指示することをひたすらこなすだけの人間」になる。(ある意味では楽な人生)

抽象化とは?
抽象化とは「まとめて一つにする(分類)」「線引きする」「一言で表現する(膨大な情報をまとめて表現する)」「都合の良いように切り取る」「目的に合わせる」「捨てる(不要な情報を捨てる)」「言語化・図解」「自由度を上げる」「次元を増やす(変数を増やす)」「Whyを問う(目的)」「メタで考える」「全体を俯瞰する」こと。

関係性やつながりを見つけて構造化すること。

戦略とは「目的に従って思い切り優先順位とつけて捨てるものは徹底的に捨てる」という抽象度が高い行為であるのに対して、戦術とは「与えられた条件を全て使いながら具体化して実行に移す」という具体性が極めて重要なものであることが大きな違い。

具体化とは?
具体化とは「自由度を下げる」「HOWを問う(手段)」「引かれた線の中を詳細化する」「数字と固有名詞にする」「違いを明確にする」こと。

具体化には、知識や情報量が必要であり、「具体→抽象」は集約を志向するのに対して、「抽象→具体」は、発散を意味する。

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