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デジノグラフィ インサイト発見のためのビッグデータ分析

「デジノグラフィ」とは、デジタル空間上のビッグデータをエスノグラフィ(生活の現場を観察したり、そこで暮らす人々の声をインタビューで深掘りする調査手法)の視点で分析し、生活者の見えざる価値観や欲求を発見するデータ分析の新手法。

ビッグデータを従来のような「施策の効率化」や「最適化」のために使うのではなく、「新しいアイデア」を生み出すために使う点に最大の特徴があります。

■デジノグラフィ10の技法

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■大友的編集後記

気になっていて購入したものの、上記の概要に各調査事例が紐づいている内容。もちろん調査内容は興味深いもだが、これでビッグデータを理解した!というのは困難。基礎というよりは大枠を身近な事例でビッグデータに触れるような印象。(だからわかりやすい)

「何を、どんな観点で調べるか?」がないと、容易にビッグデータの海に溺れてしまう。

これはどんなデータにでも言えること。アクセス解析にしても何が見たくて、どんな仮説がありそうか、が無いとひたすらカスタムレポートを作る羽目になるのと、足元だけで特に利用しないデータになってしまったりしがち。

ABテストなどの仮説検証の頭打ち(個人的には途中で検証が飽きてしまう)もあるある。特定の範囲の中で効果を最大化することにフォーカスされているものと本書内に記載されており、仮説自体を新たに生み出すデジノグラフィ型のアプローチ(問い)が必要とのことで、やはりPDCAというのはその場だけで回るものではなく、昇華していくように次の仮説に移っていくのが良い。(延々と広告文のABテスト回していても数%も変わらなくなるし、これを運用しているというには非常にお粗末)

デジノグラフィは生活者の見えざる価値観や欲求を発見する手法ということで、よくマーケティング界隈でもインサイトという言葉を聞くようになったが、これも単なる想像ではなく、ビッグデータを活用してマーケティングに活かせると解像度も変わるので成果も変わってくるのではないだろうか。(これぞデータドリブン)


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