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お局様と私

こんにちは!くま子です。

以前の職場で出会ったお局様。
私は、今までこんな人にあったことがなくて本当にびくびくの毎日で
仕事に通っていた。

「くま子、バゲットの切り方がだめ。早く切りすぎ!乾いちゃうでしょ」
「ワインの量はグラスのここまで、あなた入れすぎだったわよ。」
「そのメモ、もう使っちゃだめよ。そんなの見ないでも覚えなきゃ。」

など厳しい教育を受けた。
彼女は、口が悪くよく汚い言葉を裏で吐いていたのは本当にびっくりして
途中から自分に「これは私にとっては護摩行だ!茶道のお稽古に通っていると思えば」と言い聞かせて仕事していた。

お局様のあのヒールの音とだみ声を聞くだけで緊張が走った日々。
お局様と合わなくて周りの人はどんどん辞めていったけど私は
ずるずると続けていてお陰でワインの知識はお酒が苦手なくせに
色々と勉強できた。

迷子になりそうなワインコーナーでもオロオロしなくなったのはワインに詳しかったお局様のお陰。

私が退職した時はお局様は癌が発覚して休職中だったのだけど
辞めた後もなぜか彼女とメッセージのやり取りが続いている。

私の子供が病気の時もすごく心配してくれたり、日本で地震があったりすると「大丈夫?」と気にかけてくれる優しさもある。

定期的にやりとりをしていて、迷ったけれど一応自分の体調の報告をした。
あちらは癌サバイバーとしてはベテランで、私は良性の乳ガンで思わぬ共通項ができてしまった。

良性だからさほど心配はないのだけど治療がまだ続いているので
まぁ病人カテゴリーにはいっちゃうのかな。

お局様71歳 治療が落ち着いたらしくまだ同じ職場で時短で働いている。多くのフランス人が定年を心待ちにしている中働き続ける意欲。

6人子供を産んでいて(同じパートナーかは不明)、つい最近4人目の孫が産まれたそうだ。

彼女の夢だったニューヨーク旅行も実現し写真が送られてきた。

生命力の強いお局様 出会えてよかった。









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