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エッセイのようなもの

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子どもたちのこと、思い出ばなし、自分のことなどなど。
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2024年1月の記事一覧

雪うさぎと雪だるま

雪うさぎと雪だるま

 今朝、雪は止んでいた。

 朝日に雪が照らされて、眩しい。庭の木からは、雪がぽん、ぽん、とまとまって落ちてくる。

 雪は、道の上ではほぼ溶けてしまい、畑や木に残っているだけだ。昨夜は、ほとんど降らなかったようだ。

 日陰で、雪うさぎを作った。双子ちゃん。冷たいけれど、素手がいい。ふんわりとした雪が気持ちいい。優しく丸めて、そっと目と耳をつける。目は万両の実、耳はその葉っぱ。固めず、ふわふわだ

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雪を喜ぶ

雪を喜ぶ

 朝から雪が降っている。

 空一面、分厚い灰色の雲で覆われて、北西から吹く、伊吹おろしと共に、細かな雪がどんどん降ってくる。いや、飛ばされて、やってくる感じかな。パート先の子どもたち、喜んでいるだろうなぁ。

 2日前は最高気温が15度、昨日は9度。今日は、3度の予報。まだ、地表があたたかいからか、雪はすぐに溶けてしまい、あまり積もってはいない。今日の夜から積もるかな。

 雪の中を歩いた。空を

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大事な婿さんだから

大事な婿さんだから

 わたしとわたしの夫が喧嘩したとき…母は必ず、わたしの夫の肩を持つ。

 それが、ちょっと悲しくて、「娘のわたしの肩を持って」と、思い切って言ってみた。そうしたら、母は「だって大事な婿さんだから」と言う。いや、それじゃあ、わたしは納得できない。母の言葉をしばし、待つ。「ここに来てくれただけでありがたいから」母は少し考えて、付け足した。

 そうだろう。そうなんだけど…わたしだって、こんな田舎に来て

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大きな達成感〜大型読み聞かせ本番〜

大きな達成感〜大型読み聞かせ本番〜

 1月のある日、読み聞かせボランティアをしている小学校で、全児童一斉に、大型読み聞かせをした。読んだ本は、『ぼくのジィちゃん』くすのきしげのり作、吉田尚令(ひさのり)絵、佼成出版社のもの。絵本の映像をプロジェクターで、スクリーンに映しながら、音響もつけ、読み聞かせするのだ。メンバーは11人。ナレーション1人、セリフ担当6人、音響2人、映像1人、全体を補助するなんでもやさんの方が1人。わたしは、セリ

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お疲れさん!

お疲れさん!

 去る12月末のある朝9時。母と畑へむかう。

 お正月用の野菜を取るためだ。うちだけでなく、妹たちや親戚、近所の方やお世話になった方々の分も用意する。

 今日は、先日取らなかったもの、ブロッコリー、キャベツ、大根、ほうれん草、正月菜、カブを収穫する。

 まずは、ブロッコリー。ブロッコリーは、真ん中の株が、一番大きくできる。それを取った後、脇から小柄な株が次々とできていく。スーパーなどで売られ

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成人、おめでとう!

成人、おめでとう!

 娘が成人式を迎えた。無事に、この節目を迎えてくれたことがありがたく、よくここまで育ってくれたなと、感慨深い。

 娘は、幼いころ、口数が少なく、想いを口にすることが苦手だった。おしゃべりも得意ではない。それでも、ゆっくり考えたら、出てくる。それで、手紙で気持ちを伝えるようになった。

 ただ、娘は「本当に言いたいこと」だけは、きちんと言える。それは、わたしがそう感じるだけじゃなくて、娘自身も、そ

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