ダイニングテーブルで教科書を開こう!~伸ばす親・潰す親~
そもそも大人には小学生の勉強なんて簡単なんです。「勉強」っていうほどのことでもありません。
当たり前のことです。足し算も引き算も、掛け算も割り算も、もうわからないくらいやってきました。
それをこどもが間違えたからと「なんでこんな簡単な計算もできないのっ!」と、怒ったり呆れたり落胆したり…と少しでも感じられる声を出す親は、我が子を潰しにかかっています。
「だって、昨日やったばかりなのに…」など、理由はいくらでも出てきますが、間違えてしまったのは仕方ないのです。それを間違わなくなるように、家でも勉強しているわけなのですから。
間違えるのにはワケがあります。
そもそもまだ理解していない、慣れていなくてうっかり間違える、きちんと定着していない、他のことに気を取られてた、
はたまた、自分の字か汚くて「0」と「6」を自分自身でも読み間違えた…など。
「0と6を読み間違えるなんて、あり得ない!字をキレイに書きなさいよっ!」とまたまた怒られる。
いやいや違うのです。自分でも「あ、失敗した!」と残念な気持ちなのです。
家で勉強していたからこそ、いろいろなことに気づきます。
家での勉強は、大いにいろいろなことをやらかしていい場なのです。
その少し少しの失敗が、成功につながるのです。
たぶん、口うるさく言う親の子は、ダイニングで勉強なんてしません。
さらけ出すと怒られたり文句言われたり、いいことなしです。
何かマイナスのことを言いたくなってしまう親は、自分のこどもの頃に思いを馳せます。
自分が間違えてしまった時、なんという言葉をかけてほしかったか。
その理想的な言葉を、自分の子にかけてあげたらいいのでは。
「できないこと」を「できる」にする、「知らないこと」を「知る」。
それは物事によって、また人によって、かかる時間が違います。
もし我が子が理解するまでに時間がかかるようだと感じてもそれは仕方のないこと。その時間を使わなければ理解できないままになってしまうということなのです。しっかりじっくり時間を使い学んでいる子を、応援することがあっても、足を引っ張ることがありませんように。
伸ばす親とは、ただただ子の学びに寄り添ってあげることができる人。
こどもが「これってどういうこと?」と聞いてきたら、優しく解説してあげます。そうすると、ますますこどもは親を信頼して質問してきます。こどもは学校に行く前に、わからないことを理解します。
もちろん、学年も上がり、親にわからないことを学ぶ日もやってきます。
知らないことを質問されても、それはわからないからと、どうしたらわかるのか、どう勉強していけばいいかを一緒に考えます。「寄り添う」ということです。
もしかしたら、明日、学校で先生に聞けばいいことかもしれません。
親に質問できる子は、先生にも質問ができます。素直にどんどんと学んでいくことができるのです。
ダイニングで勉強をする子は、勉強するという習慣が身につきます。親はもはや何もしなくていいのです。そこに温かな環境があれば。それでじゅうぶんです。
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