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一人暮らし

閉鎖病棟の保護室に入院した双極性障害で発達障害の娘からの連絡は、二日続けてなかった。きっと大丈夫なのだろう。旦那は若年性認知症で二ヶ月前に入院した。DVもあり二度と顔を見たくないので面会には一度も行っていない。

将来の生活のためだけに旦那をひっかけて結婚した私。それまでは実家暮らしだったため一度も一人で暮らしたことがない。娘からの連絡も途絶えいよいよ一人なんだなって実感が出てきた。

もともと根暗で一人が好きだった私。今はパートもせず文字通りだれとも会話のない日々に突入したのだが、それはそれでストレスがなくて好きだ。ストリーミングサービスで好きな映画や連続ドラマを探して観る。

ご飯はまとめ炊きしておにぎりにして冷凍庫に入れておく。娘がいたときにたくさん買ってあった冷凍総菜をチンする。たまにお漬物を近所のスーパーで買ってくる。パンが食べたくなったら食パン買ってきてフライパンにバターとかして焼いたものに砂糖をまぶして食べる。

誰にも邪魔されずにゆっくり眠れる。誰にも邪魔されずにゆっくりシャワーできる。そんな気ままな一人暮らし。

一週間前娘の病院に電話をした時に出てくれた当直の先生がまさかの以前の主治医だった。一年以上ぶりに話したのに私と娘のこと覚えていてくれた。うれしかった。もう二度と話なんてできないと思っていたから。

思った以上に気持ちが満たされてときめいてしまった。いい歳をしてバカみたいだが。恋ではない。ただ、話をしているととても安心して素の自分を出せる人なのだ。

新しい先生になってから、先生の良いところを探して順応しようと努めてた。でも一週間前に前主治医と話しをしてからソレが一瞬にしてガラガラと崩れ去った。

やっぱり前主治医がいい。戻りたい。また診てもらいたい。今日もきっと当直でいるんだろうな。想像しただけでドキドキする。でも電話できない。してはいけないんだ。溜息。人を好きになる気持ちは忘れたくない。

白衣の元主治医に逢いたいな。

#日記 #日常 #双極性障害 #発達障害 #陽性転移 #精神科医 #一人暮らし #子育て #親子


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