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映画、俳句の玉手箱

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映画に関すること、俳句に関することを書いています。
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せかいのおきく~懸命に生きる人々~

せかいのおきく~懸命に生きる人々~

 慎ましやかで、懸命に生きる人を応援したくなるような作品でした。
江戸時代末期、人民の糞便を買い取り、肥料として使う農家に売る仕事があったそうで、そんな仕事に就く若者たちと、元武家の娘の交流を描きます。  理不尽な世の中で、淡い恋愛と青春が陽気に描かれた作品で、観終わったあと希望を感じ、「そこ笑うとこでしょ」という矢亮(池松壮亮)の台詞が劇場をでたあとも元気に後押ししてくれました。

☆せかいのお

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「キネマの神様」を観てから、「菅田将暉作品を語る」

「キネマの神様」を観てから、「菅田将暉作品を語る」

 数年前、原田マハ氏の原作を読んだので、映画の公開を楽しみにしていました。主役が志村けんさんから沢田研二さんに代わりました。全編に映画を愛する気持ちは出ており、微笑ましいシーンがたくさんありました。一方で、下町人情ものを強調しすぎた感じも否めなかったです。(自伝的要素の強かった原作とは別物になっていました)

 最初と最後を現代(2019年と2020年)に設定してあります。撮影所時代の回想シーンは

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