#23《登校拒否》ピアノ発表会練習と母の動揺
朝「行きたくない」
会場「弾きたくない」
涙目で「弾かない、弾かない」
開始直前「先生に(弾かないって)言いに行こ」
表情が強ばって、涙目で、余裕がない感じ。
背中を押すなんてことしたら、壊れてしまいそう。
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ピアノの先生に言いに行くと、
優しく受け入れてくれる。
窓際にあるテーブル身に座らせてくれて、
『順番来て、弾けそうなら弾こう。ダメなら弾かなくてもいいよ。』
と、優しく声をかけてくれる。
前の人のときにそっと話しかけてくれる。
『みんな見てたら緊張するよね~わかる~、先生も緊張したな~、みんなじゃがいもだと思えばいいんだよ?』
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でも答えはノー
『みんな終わって、弾きたくなったら弾くのにしようか。』と柔軟に対応してくれる。
みんなの演奏を聞いてる間、男の子くんは、
「どうしてみんなはそんなに勇気があるんだろう?」
と何度か言ってた。
発表会用の演奏は随分前からしっかり弾けてる。
演奏に不安がある訳ではないはず。
2週間前、いつものピアノのお教室での練習会は参加できた。
今回は少し大きな貸し部屋で、20人強くらいの人たちがピアノを囲んで座ってる。
《初めての場所、知らない人に囲まれる》
これが今回の不安が大きい理由だと思う。
本番はもっと大きなホールで舞台の上。
だけど、《初めての場所》ではない。
去年の発表会で同じ場所で演奏経験あり。
《知らない人に囲まれる》はその通り。
でも、男の子くん本人が言う、
「本番は見てる人が遠いから大丈夫かも。。。」
ものすんごい、頼りない声色。
でも、間違いなく本人が言った言葉。
弾けない経験をしたその日に言った言葉。
わずか~~~な期待は出来る、、、のか?
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出来る気がしない。。。
不安しかない。。。
嗚呼、参加費11,000円、、、(金かいっ笑)
いや、お金じゃない。
私のこの心のザワつきの原因は、、、
そうだ!!
《学校じゃない場面でも“不安が大きい”は適用される》
と言うことだ。
そう、ピアノ発表会。
学校と無関係。
男の子くんは、
何かのきっかけで心が壊れて、
元のきっかけと関係のない事象までも、
全てにおいて“不安”がつきまとってる。
だから、どこに行くにも《ママと一緒》がいいのか。
なんということだ。。。
なんだか、、、専門的なことは全くわからないけど、
なーーーーんか、根深い気がした。
ピアノの先生は、人間的に素晴らしいなと思うことがたくさんある方で。
その素敵さが滲み出てる。
冷たさや、苛立ちのような感情は微塵も見えない。
本当に、微塵も。
寄り添う、その子の気持ちに合わせる、長い目でサポートする、、、そんな感じ。
それでも子ども相手に発表会などの期限がある課題に取り組ませていると、時にはイライラすることもあるじゃない?
人間なんだから。
それが、、、こんなにも表に出さずに子どもと関われる人がいるのかと、驚く。
心から尊敬する。
3人の子育てで常にイライラしてた私は、
出会った五年前からずっと、この先生から子どもとの接し方を学んでるような感覚になってる。
(学んでるのはピアノで、学ばせてもらってるのは子どもなのに笑)
そして、今回この一連の対処をしてくださったのは、男の子くんの担当のまた別の先生。
私が尊敬する先生のお嬢様なのです。
とってもお若いのに、こんなにも自然に子どもに寄り添った対応を即座にできるなんて、
お母様である先生に育てられたのがよくわかる。
(しかも、かなり美人)
今回のことで、ピアノの先生方にも男の子くんの事情をお話しましたが、
共有するのに何も不安のない相手。
共有させてもらって、一緒に発表会に臨んでくれる心強い相手。
そんな先生と巡り会えてることが幸せです。
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