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定型句・定型表現の使い方がおかしい/間違っている/独自改変している ~アニメ「ミギとダリ」の場合

ミギ「(嫌な予感がして)妙だ……。胸の虫けらがそぞろ歩いている……」

アニメ「ミギとダリ」(第9話)




◆概要

【定型句・定型表現の使い方がおかしい/間違っている/独自改変している】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「ミギとダリ」(第9話)

▶1

本作の主要キャラの1人・ミギ(13歳の少年)。


いろいろあってある日、彼がとある殺人鬼に命を狙われた時のことだ。

・Step1:どうにか逃げ切り、無事帰宅したミギ。

・Step2:ところが――おや。真っ昼間にも関わらず、両親が2人そろってリビングのソファで眠っているではないか。しかもかなり深く熟睡しているようだ。

・Step3:ミギは嫌な予感がする「妙だ……。胸の虫けらがそぞろ歩いている……」


▶2

ミギは心の中でつぶやいた「妙だ……。胸の虫けらがそぞろ歩いている……」。

はて、「胸の虫けらがそぞろ歩く」とは何か。


おそらくこれは、

・要素1:胸騒ぎ、胸のざわめき →「何か悪いことが起こりそうで胸がドキドキする」の意

・要素2:虫の知らせ →「何か悪いことが起こりそうな予感がする」の意

・要素3:そぞろ歩く →「何となく歩く・理由もなく歩く」の意。ここから派生して「何となくそんな気がする」というニュアンスが込められているのだと考えられる

……の合成語であろう。

つまりは【胸の虫けらがそぞろ歩く = 胸騒ぎ、胸のざわめき + 虫の知らせ + 何となくそんな気がする】であり――「ああ、そういう意味ね……って、わかりづら!(笑)」「お前、どれだけ嫌な予感がしているんだよ(笑)」「言いたいことはわかるけれども、言葉を重ねすぎ(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。


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