おかしな「喜び・歓喜」 ~アニメ「カミエラビ」の場合 #2
◆概要
【おかしな「喜び・歓喜」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「カミエラビ」(第6話)
▶1
本作の主人公は、ゴロー(高1男子)。
彼は、イヨという女性アイドルの熱狂的なファンである。
ある日、
・Step1:待ちに待ったイヨのライブがやってきた!
・Step2:開場前、ゴローは他の観客とともに会場付近で時間を潰していた。
・Step3:すると――突然会場からイヨが出てきた。そしてゴローたち観客に向かって言った「皆ー!今日は来てくれてありがとう!」「じつはいまちょっとライブの準備に時間がかかっちゃってます。でも絶対絶対最高のライブにするから、だから皆、もうちょっと待っててくれますか?」。
・Step4:要するに、開場・開演時間遅延のお知らせと謝罪である。しかし大好きなイヨの登場ということで、ゴローたち観客のテンションはぶち上がる。彼らは喉よ枯れよとばかりに叫んだ「うおー!」「イヨ!イヨ!イヨ!」。
・Step5:イヨは「ありがとう!また後で会おうね!」と言って会場内に戻っていった。
コウキとラル(ゴローに誘われた来たものの、イヨのことはほとんど知らない2人)は驚く。
・Step6:へぇ。イヨちゃんってこんなに人気があったのか。
・Step7:とその時だった。2人は気がついた。うおっ!いつの間にやらゴローが号泣しているではないか!
・Step8:ゴローは涙を流しながら言った「俺、今日……本当に……来てよかったッス!」。コウキは呆れる。えっ、いまのでもう感極まっちゃったの!?
・Step9:さらにゴローはチーンと鼻をかむと、「なんか感動したら催してきたんでトイレ行ってきます……」。
・Step10:トイレに向かうゴローの背中を見つめながら、ラルが言った「どんだけ体から体液出すんだよ、お前……」。
▶2
大好きなアイドル・イヨのライブにやってきたゴロー。
彼は、開場・開演時間遅延のお知らせと謝罪のために出てきたイヨを見ただけで――もう感極まってしまった!まだライブは始まっていない!それどころか会場に入ってすらいないというのに!
「まぁ気持ちはわかる。気持ちはわかるけれど、しかし……(笑)」「涙、鼻水、そして尿。お前脱水症状になるぞ(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。
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