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おかしな「励まし・激励・なぐさめ」 ~マンガ「けんもほろろ」の場合 #2

佐々木「やっぱ新しい友達全然つくれない……」「センスが無いんだと思う、友達作りの」
小清水「センスなんていらないよ~」「勇気だよ、勇気。とりあえず話しかけたらいいんだよ。ささいな会話でも次のチャンスにつながるしさ」
佐々木「……センスのせいにしたかったのに」

マンガ「けんもほろろ」(第4巻)




◆概要

【おかしな「励まし・激励・なぐさめ」】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:マンガ「けんもほろろ」(第4巻)

▶1

本作の主要キャラの1人・佐々木(女子高生)。

彼女は人付き合いが苦手だ。友達ができずに悩んでいる。


ある日のこと。

・Step1:佐々木は、小清水(奇跡的に親しくなったクラスメイト)に打ち明けた「やっぱ新しい友達全然つくれない……」。

・Step2:佐々木は嘆いた「センスが無いんだと思う、友達作りの」

・Step3:すると小清水は「センスなんていらないよ~」。彼女は善人だ。佐々木を励ましてやろうとして微笑んだ「勇気だよ、勇気。とりあえず話しかけたらいいんだよ。ささいな会話でも次のチャンスにつながるしさ」。


ところが、

・Step4:小清水の言葉を受けて佐々木は俯いてしまった「……センスのせいにしたかったのに」

・Step5:小清水は困惑する「え゛え゛」。


▶2

「私には友達作りのセンスがない」と嘆く佐々木。小清水は「センスなんて不要!行動あるのみだよ❤」と励ましてやった。

ところが……「あー、なるほど。『私にはセンスがない→友達ができないのは必然。いくら努力しても無理→ひとりぼっちも仕方ないよね』という理屈で、佐々木は自身を肯定したり、自尊心を保ったりしていたわけね(笑)」「つまり小清水は、佐々木を励ましてやろうとして、むしろその逃げ道を絶ってしまったわけだ(笑)」「まぁ佐々木の気持ちもわかるけれど、しかし……面倒くさっ!(笑)」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。


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