白紙の置手紙によって、「あなたに伝えたいことはもう何もありません」「議論の余地はありません」「黙って別れてください」という気持ちを伝える ~映画「スノー・ロワイヤル」の場合
◆概要
【白紙の置手紙によって、「あなたに伝えたいことはもう何もありません」「議論の余地はありません」「黙って別れてください」という気持ちを伝える】は「キャラの感情などを暗示する」ためのアイデア。
◆事例研究
◇事例:映画「スノー・ロワイヤル」
▶1
本作の主人公は、ネルソン(60歳くらいの男性)。
彼は、妻と息子と3人で幸せに暮らしていた。
ところがある日、
・Step1:愛する息子が何者かに殺された!
・Step2:かくしてネルソンの人生は一変する。
・Step3:彼は犯人を突き止めるべく、独自に捜査を開始。次第に真実に迫っていった。
・Step4:一方、妻との距離は開いていった。最早以前のような仲睦まじさはない。言葉数も減ってしまった……。
そしてついにある日ネルソンが帰宅すると、
・Step5:妻の姿が消えていた。家を出て行ったのだ。
・Step6:ネルソンは辺りを見回した。ベッドの上に置手紙がある。封を開ける。中に入っていたのは――真っ白い紙が1枚だけ。そう、そこには何も書いていなかった。
▶2
家を出ていった妻がネルソンに残したのは、白紙の手紙だった――。
はて、なぜ白紙なのか。
なぜ白紙の手紙なんてものをわざわざ残していったのか。
おそらくこれは、「あなたに伝えたいことはもう何もありません」「議論の余地はありません」「黙って別れてください」という妻からのメッセージだと考えられる。
そしてネルソンはそれを理解した(さすがは何十年も夫婦をやってきただけあって以心伝心)。
かくして彼はすべてを受け入れ、妻を追うことも、探すこともしない。
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