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あなたに足りないのは「才能」ではなくて、たぶん「準備」!

あなたに足りないのは、たぶん「準備」!


マンガにしろ小説にしろ映画脚本にしろ、いきなり本文を書き出すのは無謀なことです。

もちろん、それで名作が生まれるなら何の問題もないのですが……世の中、そう甘くはないようです。

大体の場合、早々に行き詰まる。ストーリーやキャラ、世界観がブレブレになり、自分が一体何を書こうとしているのかわからなくなる。当然、筆は止まる。ゆえに最後まで書き上げることができない。かくして絶望するでしょう「私には才能が不足しているんだ!」。


絶望する気持ちはわかりますが……いやぁ、それはどうでしょうね。勘違いではないでしょうか。

あなたに不足しているのは「才能」ではありません。たぶん「準備」です。


「準備」というのは、本文を書き出す前に、「オープニングからエンディングまでのあらすじ」を考えたり、「キャラの設定表、相関図」「世界観の設定表」を作ったりすることです。


「準備」しないと死ぬ


何の「準備」もせずにエベレストに挑めばどうなるか?遭難するに決まっている。そしてあなたは多くの人に迷惑をかけ、心配させ、挙句の果てに死ぬのです。


「備えあれば患いなし」と言います。

ましてやあなたは、いまから「創作」をしようとしている。創作とは、「他人様の心を動かすこと」です。作品を通じて感動してもらったり、興奮してもらったり、ハラハラドキドキしてもらったり……。

「他人様の心を動かす」という難事業に挑む以上、やはり「準備」は不可欠と言えるのではないでしょうか。


何を準備するのか?


なるほど、「準備」か。よしわかった。「準備」をしよう!……で、一体何を「準備」すればいい?


おそらく、「あらすじ」「キャラの設定表、相関図」「世界観の設定表」あたりを用意する人が多いかと思います。また、「三幕構成」や「ビート・シート」をご存知の方もいるでしょう(いずれも「構成」に関する準備物です)。

しかし、「絶対に準備すべきもの」があるわけではありません。


ここで、K.M.ワイランド(K.M. Weiland/アメリカの作家、小説執筆術の研究家)の言葉を引用してみましょう。

作家はみな、自分にとって最善のメソッドを見つけるべきです。マーガレット・アトウッドの方法や、スティーブン・キングの方法をむやみに模倣しても意味がありません。いろいろな本を読み、他の作家たちの方法も学んだ上で、あなたにぴったりのメソッドを見つけて下さい。
あなたが一番のびのびと発想できる方法が、唯一の「正解」です。

※K.M.ワイランド「アウトラインから書く小説再入門」(フィルムアート社)より引用



ワイランドの言う通り、誰にでもあてはまる「正解」なんてものは存在しない。何を準備したっていいのです。

創作術の本や当サイトをご覧になり、「私に向いた(私が必要としている)準備物って何かな?」と検討してみるといいのではないかと思います。


それでも、「準備」に前向きになれないあなたには……


「ふーむ、なるほど。準備の大切さはわかった。まぁ、確かにね。そりゃ準備した方がいいかもしれない。けどさぁ」……もしもあなたが「準備」に前向きになれないようなら、前掲の「アウトラインから書く小説再入門」に一度目を通すことをオススメします。

※ワイランドは「アウトライン(outline)」という言葉を使っていますが、これは要するに「本文を書き出す前の『準備』」のことです。


同書の第1章には、「アウトラインを作った方がいい理由7選」や「アウトラインに関するよくある誤解4選」などが載っています。

例えば「誤解」の方には、「『アウトラインを作るのは面倒なんだよなぁ。時間もかかるし』と思っていませんか?いやいやいやいや!どう考えても、アウトラインなしで本文を書き始めて、あとから修正する方が面倒でしょ!その方が時間がかかるでしょ!」なんて具合に、アウトライン(「準備」)のメリットがわかりやすく説明されています。


ワイランドは、「別にアウトラインなんてなくたっていいけどさぁ……でも、あった方がお得じゃない?どう思う?」というスタンスなので、なかなか「準備」に前向きになれない人でも読みやすいかと思いますー!


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 最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。

(担当:三葉)

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