確かに正論・真実だが、しかしそれを言ってはいけない/正論・真実は時に人を傷つける ~マンガ「パンクティーンエイジガールデスロックンロールヘブン」の場合
◆概要
【確かに正論・真実だが、しかしそれを言ってはいけない/正論・真実は時に人を傷つける】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:マンガ「パンクティーンエイジガールデスロックンロールヘブン」(第1巻)
▶1
本作の主人公の1人・ハナコ(女性、26歳)。
彼女は友人2人(アキコ、ヒロミ)とロックバンドを組み、日々活動している。
ある日、
・Step1:ふいにハナコが言った「私らあんま売れてないの、ロックが足りてないからだと思うわけですよ」。
・Step2:アキコは首をかしげる「そお?」。
・Step3:しかしハナコは「そおです。もう26だよ私ら。危機感持ってよ」。ちょっと上から目線の物言いである。ハナコはきっと「まったくこの子はわかってないなぁ。うん、私がしっかりしなきゃね!」なんて思っているのだろう。
さて、「まずは現状を正しく認識しなければ」ということで、
・Step4:ハナコが問うた「アキコは私達のどこがロックだと思ってる?」。
・Step5:するとアキコは微笑んだ「26歳なのに就職せずバンド活動……ロックだと思う」。
アキコの言葉に、
・Step6:強いショックを受けるハナコ。彼女は悲鳴をあげた「やめてッ」。短い沈黙。ハナコは絞り出すような声でもう一度言った「やめて……」。
次いで、
・Step7:ハナコは問うた「ヒロミは私達のどこがロック……何がウリだと思う?」。
・Step8:アキコ同様にショックを受けていたヒロミは、いつになく真面目に答えた「平均以上の技術、それとパフォーマンス」。
▶2
「26歳なのに就職せずバンド活動」というのは、なるほど、確かにある意味「ロック」と言えそうだ。
しかし……「おい!そんな本当のことを言っちゃダメだ!(笑)真実は時に人を傷つけるんだぞ!(笑)」「露骨に落ち込むハナコがかわいいな(笑)」「ショックを受けたヒロミが、ロックバンドの一員とは思えぬ真面目なことを言っちゃってるじゃん(笑)」と思わず噴き出してしまった読者は少なくないだろう。
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