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「比喩・たとえ話・換言」がおかしい/間違っている ~ドラマ「Sick Note ~診断書で人生復活?!~」(シーズン1)の場合

ケニー「ポルノ男優のジョン・ホームズは『最大のアレの持ち主の1人』ではない。彼は『最大のアレの持ち主』だったんだ」

ドラマ「Sick Note ~診断書で人生復活?!~」(シーズン1の第3話)


◆概要

【「比喩・たとえ話・換言」がおかしい/間違っている】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:ドラマ「Sick Note ~診断書で人生復活?!~」(シーズン1の第3話)

▶1

本作の主要キャラの1人・ケニー(60代の男性)。

彼は、とある保険会社のCEOである。ビジネスマンとしてはおそらく極めて優秀なのだろう。

しかし……彼は大変に高圧的で、相手を力でねじ伏せるタイプの男!他人のことなぞ気にしない!パワハラもセクハラも日常茶飯事だ!文句があるならとっとと辞めろ!皆、俺に従え!!


▶2

ある会議でのこと。

・Step1:会議室。ケニーが社員を前に話をする。曰く「皆知っての通り、当社はイギリス国内で最大の保険会社の1つだ。だが、『最大の保険会社の1つ』ではダメなんだ」

・Step2:社員たちは頷いたり、「その通り」という感じに微笑んだりする。

・Step3:ケニーが続ける「ポルノ男優のジョン・ホームズは『最大のアレの持ち主の1人』ではない。彼は『最大のアレの持ち主』だったんだ。まさに巨根だ!」(John Holmes didn't have one of the biggest cocks in porn, he had the biggest cock in porn! Huge.)。

・Step4:社員たちはギョッとする。顔から笑みが消える。この人、いきなり何言ってんの!?……しかし誰1人としてケニーの話を遮ることはできない。

・Step5:さらにケニーは言った「想像してみろ。どんな部屋に入っていく時にも、自分のアレが誰のものよりもデカいとわかっているんだ。圧倒的にな。とにかくデカイ!そして太い!さらに長い!勃起すると血液が集中し、失神しそうになるんだぞ!」(Imagine walking into any room, knowing that your cock is the biggest cock in the room. No contest. It was so big and thick and long. He used to faint when he got an erection because all the blood would rush...)。

・Step6:社員たちは俯いたり、思わず目を閉じたりした。


▶2

ケニーの主張はシンプルである。「『最大の保険会社の1つ』ではダメだ。『圧倒的1位』を目指すべし!」と言いたいのだ。

どこの会社のCEOだって似たようなことを言うだろう。

しかし彼の場合は……たとえ話があまりにもお下劣!


「ひどすぎる!(笑)」「いい年したオッサンがする話じゃないよ(笑)」「これが会議室でする話かよ!せめて居酒屋なら……いや、居酒屋での与太話だとしてもひどいな(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。


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