読書記録「フリークス」
今日の1冊は、綾辻行人さんの「フリークス」を紹介します。
「J・Mを殺したのは誰か?」―巨大な才能と劣等感を抱えたマッドサイエンティストは、五人の子供に人体改造術を施し、“怪物”と呼んで責め苛む。ある日、惨殺死体となって発見されたJ・Mは、いったいどの子供に殺されたのか?小説家の「私」と探偵の「彼」が謎に挑めば、そこに異界への扉が開く!本格ミステリとホラー、そして異形への真摯な愛が生みだした、歪み真珠のような三つの物語。Amazonより
〜読後の感想〜
まず、表紙から見ると…ホラーのようですが、読み進めるとミステリー要素も含められている不思議な読み心地でした。
同じ病院に入院している精神科病棟の患者のお話です。
3編からなる短編集ですが、同じ病院の患者たちの話なので連作短編のような感じかもしれません。
個人的に好きな話は「四〇九号室の患者」。
※ネタバレになりますので、以下読む方は注意してください。
自動車事故で夫は死亡し、「妻である自分」は生き残った。
しかし、自分に記憶はなく、自分が誰なのか分かりません。
顔も包帯で隠れているため自分の顔を見ることはできません。
次第に、記憶が戻っていきますが、実は自分は妻ではなく夫だった…という結末です。
描写が細かくて、正直読み心地は良いとは言えませんが私は好きな話でした。
表題作の「フリークス」よりも、こっちの話のほうが私は面白いという印象を受けました。