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【週末投稿】つれづれ有用植物#217(クワ科パンノキ属:パンノキ)

日本では温室でしかお目にかかれない熱帯植物ですが、大きく光沢のある葉が魅力的な為、観葉植物として入手できるポリネシア原産のクワ科の常緑高木です。10mほど大きくなります。

名前の由来は、食用である果実を焼くと白パンのようにふわふわした食感がするから、というところから来ています。

実は有核種のタネパンノキ と無核種のタネナシパンノキあります。
外見はジャックフルーツ (Artocarpus heterophyllus) とよく似ています。
※種も柔らかく食べられる様です。

雌雄異花のため、同じ木に球形の雌花と棒状の雄花の両方が付き、一本でも果実が成ります。

熱帯地域では主食として食べられるほどポピュラーな果物です。
ワンシーズンに多いと一株で200個超の実をつけ、1本単位の収量が多い食用植物です。実の大きさはグレープフルーツほどで栽培の手間はほとんどかかりません。

春に開花します。
雄花よりわずかに遅れて雌花が開きます。開花後の3日間のみ受粉するそうです。受粉の媒介は主にオオコウモリが担いますが、栽培種は媒介者がなくても受粉する様です。その後実が成長して夏に収穫します。

果実の大きさは10~30cmです。青いまま収穫してすぐに食べる場合は、焼いたりあげたりして食べます。収穫して数日たつと皮が茶色くなり柔らかくなります。

食べるとジャガイモや甘くないサツマイモのような味がします。
でんぷんが形成されていない未熟なものを生食すると糖類の為甘く、バナナのような食感とカスタードクリームのような味がするそうですよ。

パンノキの実を蒸かす

栄養が多い果物で、でんぷん質だけではなく、タンパク質も豊富です。
原産地では、パンノキの実を主食としている国もあります。

■パンの木!①パンの実の調理方法 -No119 (約3分)
沖縄コーヒーチャンネル

幹はシロアリにも強く、軽くて丈夫という特徴を持っていることから、
サーフボードやフラダンスのドラムなどに加工され、現地の生活に密着しています。

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