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【週末投稿】つれづれ有用植物#43(タデ科ソバ属:ソバ)

ソバと日本人の付き合いは古く、弥生時代の遺跡からソバの花粉が見つかっている事から焼き畑農法で利用されていたと考えられているそうです。

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ソバというと、付け麺形式のざるそばや、暖かい出汁の効いたタレにソバ麺を入れて、天ぷら、トロロなどを載せたいわゆる「ソバ」を召し上がる事が多いのではないでしょうか。最近ではソバ茶のペットボトルも良く見かけるようになりました。

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江戸時代の食文化として花開いたソバは「のど越しの良さ」という表現や、「ソバつうの食べ方」などのうんちくが広まりました。昭和に入って、「わんこそば」による競技大会も開かれる様になり、ソバは昔から人々に愛されていた事が判ります。

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今更ですが、ソバの麺はそば粉を練って作られますが、そのそば粉はソバの実をすりつぶして出来た白い粉です。その時に副産物として出る種殻の部分は、「そば殻の枕」として利用されたり、土壌改良剤や堆肥に利用されます。

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         【Pingu Banana ん家の自家製ソバ粉】

このソバ粉は市販で販売されており、一般家庭でも入手することが出来ますので「麺を打つ」事で自家製のソバを楽しむ事ができます。
ソバ通は、さらにソバ粉をお湯で練って、好みのタレを付けて食べる「蕎麦掻」、「ソバ餅」として楽しみます。歴史的に見ると初めは蕎麦掻、ソバ餅として食べられており、江戸時代中期に麺(そば切り)が発明されました。

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蕎麦に含まれるルチンは毛細血管を強くする効果を持ち、動脈硬化や高血圧を防いでくれます。このような良い効果がある反面、ソバアレルギー体質の方もいるので注意が必要です。

さて植物としてソバを見てみましょう。
ソバは涼しい気候が適しており、主に北海道で生産されています。北海道では年に1作ですが、東北地方〜中部高冷地などでは、4~5月に播種をし7~8月(夏ソバ)の収穫と、7~8月に播種をし9~11月の収穫(秋ソバ)が行われるています。

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比較的痩せ気味の土地が良く、肥料を過多に与えると葉や茎ばかりが大きくなり、実の収穫量が減ってしまいます。

また、ソバは観賞用のアカバナ種があり、観光地にはこれらを沢山植えて見学者の目を楽しませてくれます。

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