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【週末投稿】つれづれ有用植物#55(ウコギ科トチバニンジン属:オタネニンジン)

朝鮮人参というと、滋養に良い生薬で有名ですね。
ウコギ科の多年草で、オタネニンジン(御種人蔘)と言います。その他にも高麗人参ともいわれています。

日本には野性の分布はなく、全体の70%以上が韓国と中国で栽培されていますが、日本でも江戸時代から栽培されています。日本では苗を入手する事は容易ですが、栽培技術が難しいと言われています。赤い実が可愛らしいです。

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韓国では煎じたものを人参茶(インサムチャ、人蔘茶)として飲用したり、サムゲタン(参鶏湯、蔘鷄湯)などの料理にも利用するほか、乾燥させる前の「水参」(スサム、水蔘、수삼)をスライスして蜂蜜につけて食べたりもする様です。人蔘入りの栄養ドリンクやガム、石鹸なども市販されています。

日本においては、韓国料理の材料として用いられる他、生のものは短冊切りにして酢味噌和えにしたり、天ぷらの材料とすることがあります。

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伝統医学的観点からは低い血圧を高める作用があるため、高血圧の人は控えるべきだと言われてきましたが、最近は高い血圧を降下させる作用があるとされ、高血圧症、低血圧症それぞれ体に合わせて調整作用するといわれています。

また、種々のストレスに対しても抵抗力を増す効果があるとされ、自律神経の乱れを整え、生体の防御作用を助けるものと考えられています。さらに、種々のストレスに対しても抵抗力を増す効果があるとされ、自律神経の乱れを整え、生体の防御作用を助けるものと考えられている様です。

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主成分には、数多くの「サポニン類」、ジンセノサイドRb1、Rc、ステロイド類のカンペステロール、シトステロールなどが含まれているそうです。

しかし、ヒトを対象とした質の高い効果試験は今までに行われていない様で、有益性を裏付けるエビデンスが無いそうです。「効く」という故人達の思い入れにより、ブランド化された高価な生薬や料理を楽しんでいると言うのでしょうか?薬効を証明してほしい所です。

オタネニンジンは、日本国内で種や苗を容易に入手することができます。
土は、あらかじめ緑肥や枯草を鋤きこんだ土で育成すると良い様です。
ただし、根の成長には4~6年と長い年月がかかります。赤い実が観賞用に良いので、気長に育てるのも良いかもしれません。

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